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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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鍵泥棒のメソッド 2012年

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監督・脚本 内田けんじ

 

キャスト
桜井武史                     :堺雅人
コンドウ / 山崎信一郎   :香川照之
水嶋香苗                     :広末涼子
工藤純一                     :荒川良々
井上綾子                     :森口瑶子
水嶋徳治             :小野武彦

 

 

予告編


感想
TV放映の録画を観たもの。
何の予備知識もないまま観始めたので、いきなりの殺人現場にびっくり。かなり手のこんだ設定で、さすがに少し予備知識があった方が良かったか。

終盤になって、ようやく桜井が自殺しようとした理由が見えて来るが、それにしてもヘタレやなぁ。

記憶をなくした山崎が、クラシック曲を聞くことで全てを思い出すくだりは秀逸。実際こういう事があるらしい。


広末涼子は、こういった空気読めない生真面目タイプをやらせるとうまい。
芸達者が集まって見せるエンタメとして、お正月映画にピッタリだと思うが、公開は9月だった様だ。

 


あらすじ
出版社。結婚宣言をする編集長の水嶋香苗。

出会いから結婚までの計画(二ケ月)。
夜、人をナイフで殺して車のトランクに入れた男。

返り血を洗うために銭湯へ向かう。
アパートで泣いている桜井武史。自殺に失敗。金は千円と小銭だけ。
銭湯の券があったので、最後に身ぎれいにしようと銭湯へ。ポストボックスの納税督促状をポケットにねじ込む。

脱衣所で隣り同士になる二人。

人殺し男が石鹸を踏んで転倒した。そのまま気絶。

 

その時彼が落としたロッカーの鍵を出来心で手にした桜井が、その男の服と荷物を奪って逃げる。

車の鍵があり、車も失敬。人殺しの男は山崎信一郎。

 

財布の大金で借金を返して回る桜井。

元カノにも会い返金。結婚すると言って引越し最中の彼女が、思い出の写真を渡す。

泣きながらその写真を順に見るが、投げ捨てて車で走り去る桜井。

 

病院へ見舞いに行き、持ち物を返そうとする桜井だが、相手は記憶を失っており、持っていた納税督促状で自分の事を桜井だと思い込んでいる。そのまま荷物を持ち帰る桜井。

 

山崎の自宅で大金を見つけ、贅沢な生活を始める桜井だが、山崎のケータイに電話。「コンドウか?」との問い。山崎に殺してもらった社長の、金のありかが判らない言う。電話の主はヤクザの工藤。
その後工藤と対面する桜井だが、顔を知らなかった工藤は、桜井をコンドウと信じ込む。

殺した社長の愛人宅を聞き出向く桜井だが、愛人の綾子は団地住まいの質素な生活。金を受け取っている様子はない。

工藤に顔もバレて逃げられなくなった桜井。

 

一方進展ないまま退院した山崎は、自分が行く住所をどう行ったらいいかを病院の前で会った香苗に訊ね、ボロアパートまで送ってもらう。

 

桜井が役者志望なのを知った山崎は、日雇いの仕事で何とか生活を維持しながら役者の勉強を始める。
ヤクザの演技が絶賛され、本格的に取り組む山崎。

 

一方綾子に一目惚れした桜井は、彼女を助けるため別の部屋を借りて逃がそうと画策。

香苗は、死期の迫った父のために結婚を急いでいた。境遇に嘆くことなく役者の勉強をする山崎に惹かれて結婚を申し込む香苗。
だが父は病状の急変で死亡。

その葬儀に参列した山崎は、父が好きだったというクラシック(ベートーベン弦楽四重奏曲)を聞いて全ての記憶を取り戻す。

 

綾子を逃がす計画がばれ、工藤に追われて逃げる桜井が自宅に戻ると、山崎が待ち構えていた。
追って来る工藤。事情を察した山崎がベランダから隣室に逃げる。

このフロア全体を借り切っていた。カラの部屋を見て、帰って行く工藤。
実は山崎は、業界では「コンドウ」と呼ばれている殺し屋だが、実は「便利屋」。殺したと見せかけて逃がす。

殺したい方、逃げたい方の両方から金がもらえる。
今回もナイフで刺したと見せかけ、社長を沖縄へ逃した。

 

「コンドウ」の部下だと言って、工藤に寝返る山崎。「コンドウ」の桜井を刺し殺す芝居の最中に香苗が入り込んで大混乱。

全ての事情を知った香苗。
綾子の団地で、隠れていた綾子を見つける桜井。

部屋には盗聴器が仕掛けてあった。

綾子の悲鳴。工藤が急いで団地に来た時、綾子は腹を刺されて絶命しており、息子も別室で死んでいた。

それを見て信じたかに見えた工藤だが「本物の血の匂いがしない」

息子に化けていた早苗も見つかる。

 

絶体絶命のところで香苗が部屋にある品々を見て、アンティークとして相当価値のあるものだと指摘。億単位の金になると聞いて色めき立つ工藤。綾子は金を、この方法で保管していたのだ。
金の回収さえ出来れば、と解放された桜井たち。

 

工藤の指示で桜井と綾子の始末を命令された山崎は、別れた後で警察に電話する。
荷物を持ち出すところを逮捕される工藤と子分たち。

 

香苗を降ろして別れた山崎は、今後の始末について桜井に話した後、なんで自殺なんかしようとしたと聞く。

それに「金や仕事では死なない」と答える桜井。
女で死のうとするヤツがいる、と笑う山崎に「一緒になるつもりだった・・・」
別れ際に、山崎が俺の人生をもらうと言っていた事を問い返す桜井。
あの女の人のためだったんじゃないか、あんたも同じとの言葉に「じゃあな」

渋滞にはまってイラついている時に、床に落ちている写真を見つける山崎。桜井が捨て忘れた元カノとの写真。

 

帰宅して車を止める香苗。山崎の残したノートを見る。几帳面に問題点や解決方法が書き込まれている。
そこに「水嶋香苗」の文字。胸がキュンとなる香苗。


その時衝突音。山崎の車が電柱にぶつかっていた。
お互いに車から降り、抱き合う二人。

送られる途中の綾子がシートを蹴る。

 


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