1/6~3/10放送(22:30~)
1~8話超あらすじ
卒業まであと10日となった私立魁皇高校で、3年A組の生徒全員を人質に取って立てこもった、クラス担任の柊一颯(ひいらぎいぶき)。
昨年ドーピング疑惑で自殺した、水泳のホープ景山澪奈の、死の真相を掴むのがその目的。
澪奈と仲が良かった茅野さくら。
ドーピング疑惑の元になる画像を巡って、犯人が順に焙り出される。
動画をSNSに流した宇佐美香帆。元になる動画を撮った里見海斗。
そしてそれをそそのかした甲斐隼人は、動画を加工した半グレ集団「ベルムズ」のボス喜志正臣に脅迫されていた。
喜志の愛人になる事で芸能事務所に入れた諏訪唯月が、知らずに喜志から託された、フェイク動画の顧客リストデータを提出した。
澪奈が死ぬ直前に防犯カメラに写っていた映像から、教師の武智大和を追い詰める一颯。
武智は、豪翔大学への推薦入学に絡んで不正を働いている事を、澪奈に糾弾されていた。
一方、一颯の恋人、相楽文香も過去に武智の不正を明らかにしようとして策略の犠牲になった。
武智が最後に澪奈と会った証拠の画像がネットに流出し、武智を糾弾する声が拡大。
だがその動画は、一颯が相楽孝彦と組んで作ったフェイク動画であり、最後の場所に居たのは一颯。
クラスの中で一颯に対する疑惑が広がる。
単身学校に乗り込む刑事の郡司。
ガンの進行で相手にならない一颯が倒れるが、そこに助けに入ったのは戦隊ヒーローのガルムフェニックス。
第九話 Day-9(3/3放送)視聴率12.9%
事件から三年後の3年A組同窓会。
ずっとビデオカメラで記録を撮っていた逢沢博己がまとめた、景山澪奈のドキュメンタリーが映写される。 さくらがまだ来ていない。
体育館での澪奈の表彰。最初さくらからおっかけをされて不快だった澪奈だが、逢沢が誤解を解いてその後親友に。
そしてドーピング疑惑。
一颯と澪奈の会話「動画の犯人はこの学校の先生・・・」
当日その人に会いに行く時「一緒に行こうか」と言う一颯に
「いい、一人で行く」
その時サクラが入って来た。
TV画面でさくらが「澪奈、話があるんだけど・・・・」
現在に戻って。
倒されて気絶する郡司。ガルムフェニックスの正体はファイター田中。介抱に来た西崎颯真に口止めして去って行く田中。
SITが突入しようとするが、立て直した一颯が入り口を爆破。郡司を人質にしたと宣言して撤退させる。
自宅に居る相楽孝彦。警察の手が迫っていた。一颯が写っているフェイク動画をSNSにアップした。
たちまち世間で一颯が真の犯人だという情報が広まった。それを一颯に報告する孝彦。それは計画通り。
「文香に寄り添ってくれて有難う」と孝彦。
事件前、逢沢に澪奈のドキュメンタリー映像を見せてくれと頼む一颯。それを使って黒幕を炙り出す。
そして逢沢に、皆の動向を探る様に頼む。
教室で語り始める一颯。
フェイク動画を作ったところまで全て計画通り。そして自分が犯人扱いされる事も。
これから全て話す。
学生時代から付き合っていた恋人が、武智が作らせたフェイク動画で心を病んだ。
澪奈は武智に会いに行って死んだが、武智には会っていない。本当の犯人は・・・・・
結局何も出来なかった。澪奈が亡くなった時、余命宣告された。
俺がやるべき事は何か? そして今回の計画を実行した。
俺の目的は三つ
①武智大和に気付かせる(今回の過ちを)
②・・・・・・聞こえず
③(自分の手にナイフを刺して)ナイフで刺せば血が出る。今の社会はそんな事にも気付かない。
感情がマヒした大人になってほしくない。
余命告げられるまでは思わなかった。澪奈が気付かせてくれた。
明日の昼にみんなを解放する。
そして教室を出て行った一颯。
教室ではさくらが、澪奈と最後に居たのは私、と話し出した。
第十話(最終回) Day-10(3/10放送)視聴率15.4%
郡司を連れて屋上に上がる一颯。警察関係者、SITも集結。
これから最後の要求をすると言ってマシンガンを空に向けて撃つ一颯。その胸に銃弾が撃ち込まれ、一颯が倒れる。
「死んだのか?」というネットのからの声が充満。それを受けてSITが突入。だが大規模爆発で中への侵入が阻止される。
そこで一颯が立ち上がる。防弾チョッキを着ていた。
そして明日の朝8時に真相を話すと言い、郡司を連れて引っ込む。
教室で、さくらに話の続きを言うよう促す諏訪唯月。
私が澪奈を殺した。私のせいで澪奈が命を落とした。先生は私のためにあんな事を起こしている。だからみんなに聞いてもらいたいの。
廊下で話し合う郡司と一颯。今までのいきさつを話す一颯。
きっかけは文香へのフェイク動画。犯人の心当りがない文香だったが、ベルムズから武智大和へとフェイク動画依頼の流れを掴んだ。
そしてフェイク動画により退職を余儀なくされた。
武智を野放しに出来ないと考え、魁皇高校への面接を受けた。
そして武智に近づく。
だがその頃にすい臓がんの再発を宣告された。文香は引きこもりとなり、父の孝彦からは治療に専念するように言われた。
だがそんな時に生徒の間で澪奈のフェイク動画が出回っている事を知った。
澪奈と判り合う事が出来たが、結局彼女は死んだ。
犯人が武智だと判っていたのに救えなかった。
五十嵐は文香の実の父。孝彦を通じて協力を求めた。復讐ではなく救済だと聞いて受け入れた五十嵐。
話を続けるさくら。
澪奈が自殺した日に屋上で会っていたのはさくら。謝りたかった。手紙を渡して離れようとした澪奈の気持ちを判っていた。
澪奈は、みんなが敵に見えて、自分がイヤで、もうだめなのと言い、手すりを飛び越えた。
その手を掴んださくら。片手でぶら下がる澪奈。
もう無理なの、限界なの、という言葉と共に手が離れた。
私が手を離した。
「違う!自分を責めるな」 先生もそう言ってくれた。
お前のせいじゃない、澪奈を死に追い詰めたのは別の理由。
俺を信じてこの十日間を過ごすんだ。
8時を前にして再び屋上に現れる一颯。
郡司は宮城に電話して文香を連れて来るよう指示。
SNSに繋いだPCの前で語り出す一颯。最後の景山の行動を写したフェイク動画は自分が作った。事件とは全く関係ない。
それはSNSによる暴力を世に知らしめるため。
ネットでは最初俺を叩き、その後ヒーローとして祭りあげた。次に武智に疑いがかかるとそちらを叩き、そして追い詰めた。
今度はまた俺を叩いている。そして現在全てが嘘だと知った。
この十日間でお前たちはどれだけ心ない暴言を吐いて来たか。
お前ら景山の何を知っている?知りもしないのになぜ叩ける。
SNS、マインドボイスの声に耐えかねて命を絶った。
景山の心が殺された。
フェイク動画は一次災害。
それが間違いだと理解されたら終わっていた筈。
だが誹謗中傷の二次災害で景山は幻覚、幻聴を訴え、家族友達、みんな信じられずに泣きながら訴えた。
お前たちが景山の命を奪った。
これは怒りじゃない。 祈り。
マインドボイスはいいツールだ。
けどその一方で恐ろしい暴力装置でもある。
だから胸に刻んで欲しい。まずは自分を律して、もっと人に優しく、もっと自分を大事に。
ほとんどの人間には痛くも痒くもないだろうが、一人でも踏みとどまってくれたら、ここに俺が居る甲斐がある。
これで俺の授業は完結する。
そこにさくらが現れた。ガレキの山を生徒みんなで崩して道をあけた。
一颯が力なく屋上から落ちようとした時、さくらがその片腕を掴んだ。
澪奈の姿が重なる。もう離さない。
だが女の力では支え切れない。その時に手を重ねた甲斐隼人。次々に手が伸びて一颯は屋上に引き戻された。
落ち着きを取り戻して一颯がさくらに聞く。
お前は本当に景山の手を離したのか?
違う、生きて欲しかった。必死に掴んで・・・・そうだろ、お前は離さなかった。救おうとした。
だからもう自分を責めるな。 ・・・・ハイ
よく頑張った。
これで本当に俺の授業は終わりだ。 死ぬのは、怖いナ・・・・
文香の前に顔を出す武智。謝ってすむ事ではありませんが、ここから始めさせてください、と言い深々と頭を下げる武智。
そして三年後の同窓会に戻る。
あれから一年生きたブッキー。しぶとい、やっぱヒーロー。
さくらの独白。
みんな相変わらずせわしない。
あの十日間は、私にとって青春でした。
あれからはいろんな事を深く考えるようになった。
誰かに伝わって欲しい。先生の思いが・・・・・
全体感想
学校を爆破して、生徒を人質に取り籠城、とかなり衝撃的なつかみを取ったドラマだが「ネットとは正しくつきあいましょう」という教育的なところに落ち着いた。
中盤まで、あまりストーリーに影響のないキャラだな、と思っていたさくらだが、最終盤で準主役としての本領発揮。
しかし澪奈も一颯も、あの体勢でさくらが手を掴める筈がない(ルフィか!)。まあ、いいけど・・・・・
どう考えても一番悪いのは武智。だが澪奈の場合、クラスの生徒が関わりを持って広大なネット世界へ動画を送り出してしまった。これは最近問題になっている、お騒がせ動画に対する警鐘としてもタイムリーな作品と言える。
ネットという海に、一滴落としただけで取り返しがつかない事も起き得るという教育が、本当に必要。
逆に言えば、教育に頼ること自体が無理なのかも。
深夜枠で最終回の視聴率が15%越えはリッパ。