感想
この、ドアが下に下がるというスポーツカーは初めて見た。
機構的にはかなり課題が多いだろうが、さすがドイツ人!
ボディ外装全体が着脱式FRPパネルというのにもビックリ。まあ合理的ではある。コルベット・スティングレイなんか一体式のFRPなのでリペアが大変。
流線形断面のマフラーにも感心。ただ旧品のとんでもない溶接跡にはタマゲタ・・・
いずれにしても希少な車という事で6,000ポンド近い利益が得られたのはリッパ。
内容
'80年代後半、新しいロードスターが誕生。
下に格納されるドア。
直列6気筒、2シーター。生産されたのは僅か8000台。
検索エンジンでも引っ掛からない。探す範囲を広げるマイク。
オランダにあるのを見つけた。価格16,950ユーロ。色は黄色。
ディーラーに置いてある。オランダまで見に行くマイク。
ボディは強化プラスチック製。
下に降りるドアに盛り上がるマイク。ただ上に上がり切らない。
シートのレザーも部分的に黄色。黄色嫌いのマイク。
相手はビンセントさん。
仮ナンバー付けてテストドライブ。2.5ℓ、170PS。
古さを感じない。クラッチ回りに問題あり(異音)
ウィンカーレバーがない。手信号で曲がるマイク。
またドア回りの部品は特殊--賭けになる・・・
交渉。先方の希望は16,950ユーロ。何とか16,550で妥結。
変わった車に喜ぶエド。塗装は変えよう、とマイク。
ボディは強化プラスチック主体でパネルを皆外すエド。
塗装に出す間にメカの整備を行う。
分解の結果元の色は赤と判明(それで行く)
シートの黄色はマイクに任せるエド。シート外したら、折れたウインカーレバーが出て来た。これで修理が出来る。
シートを業者に持ち込むマイク。
張替えでなく染め直しがいいと言う業者。
汚れを落とし、乾かしてから表面をサンディング(染料浸透のため)
黒の下地を塗ってから乾燥。その後本塗装→乾燥。
費用は£360。張替えだと£1000かかる。
クラッチを離すと異音が出る。クラッチレリーズベアリングから。部品は安いが交換は悪夢・・・
多くの部品を外す。まずエキゾーストから。マフラーの状態が悪い(何度も修理を重ねている)新品だと1000ポンド以上する。
トランスミッションの取り外し。
これがクラッチレリーズベアリング。
新品に交換。
エキゾーストは業者に650ポンドで作ってもらった。
断面は流線形!
ボディのないむき出し状態でのテストドライブするエド。
「気持ちイイ!」(私道だから出来ること・・・)
21世紀の最もクールなドア。
上がる時にきしみ音。上がり切らない。
発売当時も賛否両論あった。
スイッチ、モーター、ベルトのいずれかに問題がある。
ベルトがかなり緩んでおり、ネットで整備ガイド入手。
調整で直るかも知れない。チェックには20kgのオモリが必要→水タンクで代用。
ベルト張力用オモリを吊るして調整する。
そして動作チェック。直った!
次いで折れたウィンカーレバー。メカの根元を出すのにはステアリングボスを外す必要がある。メカに想定以上の力がかからない様、シャフトに穴が明いておりそこから折れた。
溶接で直すが、穴はそのまま残す。
塗装が上がって来た。それをボディに取り付けて行く。
まるでジグソーパズル。ドアは昇降時擦らない様注意。
これでレストア完了。
費用一覧 円換算(¥185/£)
Car 14,037 2,596,845
Shpping 350 64,750
Paintwork 3,500 647,500
Interior Refit 360 66,600
Exhaust & Clutch 757 140,045
Additional Spare Parts 150 27,750
Total £19,154 ¥3,543,490
テストドライブ。ビーチヘッドのワインディング・ロード。
仕上がりに満足のマイク。今は夏だから25,000ポンドを狙う!
海外の買い手も考えてユーロなら31,500。
全世界に広告を出し、訪れたのはスチュワートさん(イギリス人)気に入ったが24,000で、の申し入れ。
他にも欲しい人が居る、と強気のマイク。25,000で決着!
今日の一曲
そろそろこの歌が似合う季節だな~
Chris Rea ~ Driving Home For Christmas (1986)