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コズミック フロント「95%のダーク 宇宙を支配する謎の力」BSP 11/3

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感想
先日「相対論vs量子論」なんてものに挑んで撃沈されたが、まだ懲りていない(笑)
ダークマターについては以前コチラで記事にしている(2年前)が、それから多少状況も変わっていると思い視聴。
前回はダークマターだけだったのが、今回はむしろダークエネルギーがフィーチャーされている感じ(どっちにしてもようワカラン)
まあ、現代科学の方向性は、概要だけでも掴んでおきたい。

内容
クラゲの95%は水分。宇宙も同じようなもの。実質は5%。他の95%はダークマターとダークエネルギー。

CHAPTER 1 ダークマター
カーネギー科学研究所。ある女性のお祝い。ベラ・ルービン。
ダークマターを初めて観測で明らかにした。
アンドロメダ銀河の星の移動速度を計測。スペクトルを見る事で星の速度が分かる。
例:移動する音の変化。近づくと高音、遠ざかると低音。
光は近づくと青、遠ざかると赤。

光の波長を見ればどんな速度で動いているかが分かる。


ある結論
アンドロメダ銀河は中心、外側とも同じ速度で動いている。
太陽系の惑星は、外側に行くほど遅くなる。銀河も中心に行くほど早くなる(今までの常識)

もし同じなら、外側の星は飛び出してしまう→繋ぎ止める動力源がある筈。

ルービンはその計算を行った。
銀河全体の総量より、見えない「何か」の方が重い。
1970年に論文を発表した。他の銀河も測定→同じ結果。

ルービンから50年。
ダークマターの存在がより分かる様になった

 

重力レンズ効果
もしレンズが見えたらそこにダークマターが存在する。


その分布を調べるのがハワイの「すばる望遠鏡」
HSC(ハイパー・シュプリーム・カメラ)を使用して重力レンズ効果の大きい領域を観察(1千万個以上)

2018年にダークマターの地図を発表(水瓶座の一角)
奥行き方向も明らかに。


CHAPTER 2 ダークマターのの正体とは?
銀河の総量より多いと言われるダークマター。
電波も出さず、直接観察できない。だが星々を繋ぎ止めている。

①未知の素粒子説

モノ全ての基本構成要素は「素粒子」

現時点で素粒子は17種見つかっている→新たなもの?

 

イタリア グラン・サッソ国立研究所
素粒子の観察(上に1.5キロ厚の岩盤)
タンクの中に冷えたキセノンを満たす。素粒子は岩盤をすり抜ける→素粒子がぶつかると光る(光の反応を捕える)

観測を10年続けて、2020年に強い光を発見→論文発表。
検証を繰り返し2022年に結果を公表。
装置内のトリチウムが原因で光った(誤検知)
装置改良(感度3倍)して再度挑戦中。

②小さなブラックホール説
ビッグバンよりもっと前の時に原始ブラックホールが出来た。

宇宙の始まりと共に形成された。
その後急膨張して密度ムラが出来る。そこに出来たブラックホールははるかに小さい→太陽質量より小さければ宇宙初期のもの。
宇宙誕生の「10の-43乗以前に出来たものは残っていない。

「10の-23乗以降の出来たものは存在する可能性がある(重さ10億トン)

たくさんあればダークマターの役割りとして、あってもおかしくない。
原始ブラックホールの観測に挑んだ(1億個の星を観測)
1個観測した。月の質量ぐらいで径は0.1mmほど。


CHAPTER 3 ダークエネルギー
宇宙の膨張が将来どうなるかの研究。
138億年前のビッグバンから宇宙は膨張を続けている。
二つの仮説がある。
①永遠に膨張を続ける
②収縮に転じ、無に戻る
観測。1a型超新星の観測(宇宙の灯台と言われる)
近いほど明るい→距離が分かる
遠ざかる速度で膨張速度が分かる。結果はどちらでもなかった。
一見直線だが、細かく見ると上にある(更に加速している)

ライバルチームの検証結果も同じ→世界中に伝わる
宇宙は知らない何かで出来ている。
引き付けるのとは逆のダークエネルギーの存在

2013年、欧州宇宙機関(European Space Agency, ESA)の発表。
天文衛星「プランク」によりビッグバン直後の光を捕えた
→宇宙マイクロ波背景放射 

これにより宇宙の物質分布が明らかにされた。
通常物質5%、ダークマター27%、ダークエネルギー68%

解明に向けた研究が進められている。

CHAPTER 4 ダークエネルギーの正体は?
2011年から始まったプロジェクト(リーダ:ジュエリン・ギー)
①宇宙の膨張の歴史
②宇宙の構造解明
宇宙の三次元地図作り。膨張の歴史を捕える。
加速膨張→遠ざかる速度の計測
ダークエネルギー分光装置。銀河の光の大量計測。
ファイバーケーブル5千本。1本につき1つの銀河を計測。


CHAPTER 5 理論で迫るダークエネルギーの秘密
量子力学の観点から迫る。エリック・ヴァーリンデ。
新たな解釈。ダークマターはそもそも宇宙に存在しない。
ダークエネルギーがあれば説明できる。
E=mc^2
エネルギーと質量は同じ(全く違う性質だが)
なぜ同じか?繋ぐのは量子力学。
ミクロの視点で何が起きているのか。
エントロピック重力理論
木や山をどんどん拡大して行くと、最後はピクセルになる。
集まった時だけ山に見える。
ピクセルが量子、集まると山に見える。
2011年に仮説が発表された→賛否両論。
謎は解明されるか?・・・・

それらも含めた解明のために「ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡」の開発が進められている(2020年半ばに打上げ)
 

 


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