ヒューマニエンス40億年のたくらみ
「“ミクロの毛” 細胞を指揮する司令塔」BSP 11/1放送
感想
今回がヒューマニエンスの60回目だという。複数掲載も含めると弊ブログで半分ぐらいは紹介しているかも。
精子の鞭毛は良く知っていたが「モーターたんぱく質」にはビックリ。切り離されても動くとはパワフルだ。
脳内の脊髄液を繊毛が回しているのにも驚いた。
新しい視点の医療情報が得られて有益だった(腎臓の病気の原因にもなっている→コチラ)
内容
生命を誕生させるミクロの毛
精子の鞭毛はエンジン→中にモーターたんぱく質
鞭毛はセンサーでもある。
受精卵を動かし子宮に運ぶのもミクロの毛。
精子は鞭毛の運動能力で受精能力が決まる(鞭毛だけで動ける)
生物の系統図からの分類
オピストコンタから動物と真菌に枝分かれした
オピストコンタ→後ろの鞭毛を持つ、の意味
バイコンタ(鞭毛2本)→植物
ユニコンタ(鞭毛1本)→動物
気管支の繊毛→体内の掃除、ウイルス感染の防止
脳室に繊毛がある→脳脊髄液を循環させる。
アルツハイマーで脳内のゴミが蓄積するのにも関係
(誰かが洗い流してくれている・・・)
クシクラゲの移動→繊毛が動くおかげで移動できる
ミクロの毛が心臓を左に導く
受精卵(受精7.5日のマウス)肺に繊毛が生えている。
回転→心臓に位置を決めている。
繊毛が起こす流れが左右対称を破る。
人体の内側は左右対称ではない。これを作るのがミクロの毛。
誕生時、流れをなくすと細胞分裂をやめる。
なぜミクロの毛に委ねたか?→不明
全てを遺伝子に任せると負担が大きい→毛が受け持った
遺伝子はガチガチ。柔軟性を持たせた。
遺伝子より先に繊毛はあった。
動かないミクロの毛
一次繊毛
マウスの歯茎。細胞から一次繊毛が生え、そこから歯が生える。
一次繊毛をなくすと歯は生えない。
繊毛はセンサーでもあり司令塔でもある。臓器形成の大部分は一次繊毛の働きが関与。
細胞分裂時には中心小体が表面に来る(繊毛の根っこ)それが生える事で他の細胞分裂を止める(コントロール)
繊毛病というものがある。水頭症、不妊症などに関与。
うつ病にも繊毛長さが関与?
ミクロの毛は切れることがある→ストレス
マウスを1日2回筒に閉じ込めると一次繊毛が14%短くなる
繊毛が長いマウスの方がストレスに強い
脳の部位ごとに繊毛の理想長さが決まっている。
新薬開発時の培養細胞は、増殖させるため一次繊毛がない(要はがん細胞)
新しい治療法
小腸にある絨毛→微絨毛(長さ0.1mm、太さ0.001mm)
消化酵素を出し、栄養素を吸収する。
短腸症候群に対する治療
→小腸移植は成績が悪い
大腸の小腸化(大腸は水分しか吸収しない)
小腸の微絨毛を移植。
マウスでは移植成功(栄養吸収できる)
何が難しい?
流れがないと生えない→流れを与える(試験管を回転)
今日の一曲
Bread - If [1971]
いつでも昔に戻れる曲・・・・