Quantcast
Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
Viewing all 1566 articles
Browse latest View live

NHKスペシャル 密着ドキュメント 片付け~人生をやり直す人々~ 4/14放送

$
0
0

こんまりこと近藤麻理恵さん流の「片づけの魔法」。

数年前日本で話題となり、現在米国で再びブレイクしているという。
今回は三人の主婦を取り上げ、こんまり流コンサルの指導の下、片付けを行って行く様を追った。番組詳報はコチラ


まとめ
カテゴリー別にモノを一ヶ所に集める、というのは良く言われる「整理法」と同じだが「要るか、捨てるか」を触った瞬間の「ときめき」で判断するという。意味不明だが、やっているうちに判るって・・・・?
実施する順は 衣類→本→書類→小物→思い出。
整理は「立てる」こと。積むと判らなくなる。
書類は全捨てが基本。

片付けは「人生の棚卸し」

最難関は「過去のもの」。思い出の品は判断が難しい。残すなら「戒め」とはしない。最終的に残ったものは「宝箱」へ。

 

感想
モノがなかなか捨てられない。

現役で設計をやっていた頃は「超整理法」がお気に入りで、何でも封筒に入れていたが、部屋のものはそうは行かない。
今回感銘を受けたのは、モノの片付けは「記憶を片付ける」ということ。

大切なのは「今」。こんまり流は、今だけを見られるための技。
だから「思い出」は、十分習熟した最後に手をつける・・・なるほど

でも「書類全捨て」はあかんだろう・・・・

 


ハンターキラー 潜航せよ   2019年

$
0
0

<ネタバレご注意>

 

監督 ドノヴァン・マーシュ
脚本 アーン・シュミット、ジェイミー・モス
原作 ドン・キース

 

キャスト
アーカンソー号
ジョー・グラス艦長         : ジェラルド・バトラー
エドワーズ副長       : カーター・マッキンタイア
参謀本部
チャールズ・ドネガン      : ゲイリー・オールドマン
ジョン・フィスク              : コモン
ジェーン・ノーキスト      : リンダ・カーデリーニ
ドーヴァー米大統領   : キャロライン・グッドール
ロシア側
ザカリン大統領             : アレクサンドル・ディアチェンコ
オレグ(大統領の側近)  : ユーリー・コロコリニコフ
ドゥーロフ国防相       : ミハイル・ゴア
アンドロポフ艦長        : ミカエル・ニクヴィスト
救出部隊
ビル・ビーマン               : トビー・スティーブンス
デヴィン・ホール       : マイケル・トルッコ
マット・ジョンストーン     : ライアン・マクパートリン
マルティネリ(新人)        : ゼイン・ホルツ

 


予告編

 

感想
潜水艦映画は何と言っても「眼下の敵」が一番。
久しぶりに潜水艦の絡む映画である事と、お気に入りのリンダ・カーデリーニが出演という事もあって視聴。

原潜の沈没に端を発して、ロシア大統領救出の話になって行くという「トンデモ」話。
潜水艦映画ではあるが、全編これ海中というのも飽きるので、海中描写の比率としては妥当なところか。

 

ロシア大統領の動向を偵察するためのチームを、救出チームに切り替えるというのはかなりの力技。元々偵察だけだったら、アクアラングの装備なんか要らないし、大体輸送機からパラシュートで運んだケースに、そんなかさばる荷物なんて入ってるわけない。
最初の偵察でも、無人の潜水艇で建物の外側しか映していない状況で、どうして大統領の安否が判るのか、なーんて思っていたら、どういうわけか大統領と側近は海岸まで連れて行かれ、カメラの前で側近が撃たれて、また戻される。わざわざクーデターをやりましたヨというお芝居丸見えで、かなりの興醒め。

 

それから小型潜水艇でロシアの乗員を救う場面だが、何気なくやってるけどこれ、技術ハードル高過ぎ!
ドッキング部を固定する相手とのロックはどうやるのか?磁石でくっつける?  へー、すごいとは思ったが「ホンマかよ」と思ってしまった。

それから最初の交戦でロシア潜水艦からの魚雷攻撃の場面。よける時の急旋回の仕方が、ちょっとリアリティなさすぎてこれまた興醒め。まあ、高性能魚雷をかわすんだから、気持ちは判るが・・・・

 

最初の方のグラス艦長の「出来る男」ぶりはちょっと鼻についたが、ロシア艦からの乗員救助で副長と揉める辺りからは、海の男の矜持が溢れ、ストーリーに同化出来た。

 

クライマックスでの反撃待ての指示にはあせった。なんせ大量のミサイル。結果的にロシアの駆逐艦が全部撃ち落としてくれたが、いくらなんでもあんな至近距離でミサイルが撃ち落とせるわけがない(こういう映画で「わけがない」は禁句なのよね・・・)。
反撃のミサイルを駆逐艦が撃ったところは「イヨっ!日本一 じゃなかったロシア一」とでも言いたくなる場面。
ホントは軍隊の命令体系から行ったらアウトなんだけど、まあいいや。

 

ツッコミどころ満載といった状況ではあったが、見せ場がいろいろあって映画としては楽しかった。
特に潜水艦内部は米海軍の全面的協力で、かなりリアルに再現されており、戦争ヲタクには受けるだろう。急速潜航の場面で皆の体が傾く様は「ああ、そうなんだ」とナットク。セット全体を傾ける仕掛けらしい。

リンダ・カーデリーニは「グリーンブック」では健気な奥さんを好演して、今回は軍人。大統領救出のアイデアを出すキーマンとして、なかなかカッコ良かった。
それからアメリカ大統領が女性なのは、トランプがなるべきではなかったという批判も含んでるのかな?

 

 

 

あらすじ
ロシア近海で米海軍原潜タンパ・ベイが消息不明になる。
統合参謀本部のドネガン大将の指示で、米国防総省のジョン・フィスク少将がその捜索にジョー・グラスを選任する。

使われるのは攻撃型原潜アーカンソー号(ハンターキラー)。

 

一方国家安全保障局(NSA)のノーキストは、ロシアのザカリン大統領がポリャールヌイ海軍基地へ視察に向かっている事との関連を案じて、極秘で偵察部隊を送り込む指示を出した。

 

ネイビーシールズのビーマン隊長ら4名が潜入して、基地の様子を参謀本部に送る。妨害電波を避けるためNSAの専用周波数を使用。

 

アーカンソー号はタンパ・ベイを発見し、魚雷による沈没である事から警戒態勢に入る。氷山の下に隠れていたロシア潜水艦からの魚雷攻撃。それを辛くもかわして返り討ちにするアーカンソー号。


その海域にはタンパ・ベイだけでなく、もう一隻沈没したロシア潜水艦があった。横腹に開いた穴が内部からの破裂である事から、叛乱によるもの。更に、打音が聞こえ生存者の存在が知られた。
救助を指示するグラス艦長に不満のエドワーズ副長だが、命令は絶対。装備された小型艇を発進させ、ハッチ入り口に接続し、アンドロポフ艦長ら三名を救出、捕虜とした。

 

ポリャールヌイ海軍基地を視察するザカリン大統領。応対するドゥーロフ国防相が、国防に関して過激な発言をする。それをたしなめたザカリンを銃で脅し、大統領が急病である事にして、国防の権限を乗っ取るドゥーロフ。側近を含めザハリンを海岸まで連れて行くと、側近は撃たれて海に落とされ、再びザハリンは建物に連れ返された。
その一部始終が、偵察部隊のカメラから参謀本部に送られた。

ロシアで起こったクーデターに騒然となる米軍。

この事態に緊急会議が開かれ、ドーヴァー米大統領は空母艦隊の出動を許可するがフィスク、ノーキストらが提案する、シールズ部隊とアーカンソー号によるロシア大統領救出作戦も許可した。

 

ザカリン救出のためロシアの領海を潜航するアーカンソー号だが、設置されている機雷群は、音に反応する最新式も予想される。グラスは捕虜にしたアンドロポフに事情を説明する。
はっきりした協力の諾否も判らないまま、アンドロポフを指令室に招き入れるグラスに、エドワーズ副長がまた反発。
アンドロポフが、ソナー画面を見て壁ギリギリのコースを指示。それで険悪な空気が収まった。
その先でもアンドロポフは、海図にない秘密のルートを指示して艦の進行を助けた。

 

ザカリン救出に向かうシールズ部隊。

 

だがNSAの通信周波数がロシア側に知られ、警戒に出向いた軍の攻撃で新人のマルティネリが足を負傷し、残される事になった。
海岸から上陸したところで、撃たれて落とされた側近のオレグが見つかる。彼の手引きでザカリンが捕らえられている部屋へ向かうチーム。
部屋に急襲を仕掛けてザカリンを奪取したチームは、窓からロープで脱出。オレグが体を張ってそれを助ける。
ロシア軍の厳しい追撃でザカリンが負傷し、谷で逃げ場を亡くしたリーダーのビーマン。
そこに遠方から敵が狙撃されて次々に倒れる。負傷して作戦には加われなかったマルティネリが、望遠ライフルで援護してくれた。

 

救助に向かっているアーカンソー号は、何とか機雷群を抜けて湾内に入り、小型艇でザカリンらの救出に向かう。そして追跡者たちとの海岸での攻防。
ビーマンだけが最後にザカリンを小型艇まで送り届け、戻って行った。
ザカリンを回収したアーカンソー号に、ロシアの駆逐艦が迫る。

ソナーのスクリュー音から、かつて自分が艦長だった船だ、とアンドロポフが言う。そして「失敗しない」とも。
急速潜航するアーカンソー号に降り注ぐ爆雷。グラスは海底の状況を聞くとアンドロポフは「泥土だ」
海底に接地して沈黙するアーカンソー号。辛くも爆雷攻撃はかわした。

撃沈したとして去って行く駆逐艦。

だがその時艦内では魚雷室で、崩れた魚雷の下敷きになった船員が大声を上げ、それがマイクから外部に漏れた。


その音を聞きつけて駆逐艦が戻る。魚雷室は浸水して反撃は不能。

 

グラスは副長のエドワーズの制止も聞かず、駆逐艦の前にアーカンソー号を浮上させた。
アンドロポフにマイクを渡すグラス。

 

アンドロポフは、その船の乗員の名前を一人ずつ呼んで行った。

驚愕する船員たち。そしてこの潜水艦には自分とザカリン大統領が乗っている事を知らせ、攻撃するなと言った。
現艦長はドゥーロフ国防相の命令を受けて攻撃を命令するが、だれ一人として聞く者はいない。

業を煮やしたドゥーロフ国防相は、基地からアーカンソー号へのミサイル攻撃を指示。
アーカンソー号の方も海軍基地へのミサイル攻撃準備に入る。
基地からのミサイルが発射されたが、こちらの側からの発射はグラスが止めている。じりじりと迫る着弾。
「もう間に合いません!」との叫び。

 

だが攻撃側のミサイルは、アーカンソー号の直前で全て撃墜された。それはロシアの駆逐艦が行った防御。

 

そして駆逐艦から二発のミサイルが発射された。
撃ち込まれるミサイルを茫然と眺めるドゥーロフ。

基地は粉々に爆破された。

 

全ての決着を済ませ、収容されたビーマンを労うグラス。

ビーマンは、取り残されて敵に襲われそうだったマルティネリを助けて連れ帰っていた。
ロシアからの迎えの船に乗り込むアンドロポフを握手で見送るグラス。
アンドロポフの手には、グラスが初めて潜水艦乗りになった時から持ち続けていた「幸運のコイン」が握られていた。

 

花とアリス    2004年

$
0
0

監督・脚本 岩井俊二

 

キャスト
荒井花(花)                 :鈴木杏
有栖川徹子(アリス)          :蒼井優
宮本雅志                  :郭智博
黒柳健次(アリスの父)        :平泉成
堤ユキ(バレエ教室講師)     :木村多江
有栖川加代(アリスの母)     :相田翔子
加代の連れの男           :阿部寛
楠木れんこ(スカウト)         :ふせえり
編集者現場担当           :広末涼子
リョウ・タグチ                :大沢たかお
洩津当郎(猛烈亭ア太郎)    :坂本真
荒井友美(花の母)          :キムラ緑子
矢上風子(写真部の同級生)  :黒澤愛

その他
ルー大柴 叶美香 大森南朋 虻川美穂子
アジャ・コング テリー伊藤 

 

 

予告編

 

感想
TVを録画してしばらく放置した後の視聴。
この作品については以前「岩井俊二のMOVIEラボ」で主演二人とのインタビューがあり、観たいと思っていた。
花が学校の先輩を騙して恋愛関係に引き込み、それにアリスが巻き込まれる。頭を打って朦朧とした相手に、付き合っている事を忘れたの?という騙し方は、悪魔的でさえある。この非道なやり方がショックで、ずっと花に対しては悪感情を引きずった。
対するアリス。蒼井優はホント嫌味がなくて得している。鈴木杏より二歳年長だが、全くそう見えない。

 

高校に入ったばかりの少女たちの数ケ月を切り取っただけ、と言えばそれまでだが、生き生きと描かれるはつらつとした生活ぶりの描写には、年代を越えた魅力を感じる。
また、描かれる日常の中で巧みに張られる伏線。

アリスが、別れた父親と会う場面。最初は「いやらしい」とか何とか言ってるので「ひょっとして援交?」と思ったが、すぐに親子の流れに。

ところてんを食べるのも後の伏線になっており、海でトランプが飛ばされた話もキチンと回収される。
最初は嫌々会っている様な雰囲気だったのが、拾ったケータイで中国語の会話が出来るなど見直す場面を経て、教えてもらった「愛しています」の中国語「Wo ai ni」を別れ際に口ずさむアリス。

一方花の方は、付き合っていたと言うだけでなく、以前から写真を撮っていた事がバレると、実はアリスが先につき合っていて、それを助けたのが私だと言う、とーんでもない悪い奴。
それでも写真展で友達が言った「花屋敷」の少女は花の事だったのだろう。引き込もっていた花を外に引き出してくれたアリス。

 

一番のクライマックスはアリスがオーディションを受ける場面。

カメラマンは大沢たかお、編集者に広末涼子と、チョイ役にしては豪華メンバー。そこへ本人として叶美香も現れる。
紙コップとガムテープで即席のトゥ・シューズを作り、踊り出してからのアリスの素晴らしさ。やっぱ蒼井優には華がある。

 

そして花にももう一つの見せ場。自分のついた嘘を告白する場面。

苦しんで、涙を流しながら絞り出した言葉。
それに対する雅志の返しがまたイイ。

この言葉で、本当に素敵な青春映画に昇華された。

 


あらすじ
電車通学の荒井花(花)と有栖川徹子(アリス)は中三。

登校時に会う高校生に惹かれて写真を撮りまくる花。

 

その高校生は寿限無の落語を読みふける。
バレエ教室に通う花とアリスは手塚高校に合格。講師のユキが生徒のみんなにお祝いのトゥ・シューズをプレゼント。

 

入学後落語部に行く花。写真を撮っていたあの高校生:宮本雅志が部員。入部する花。
宮本先輩の後をつける花。だが本に気を取られてシャッターに頭をぶつけて倒れ、気を失う宮本。
駆け付ける花を見るが、雅志の知らない顔。入部した部員だと言い「私に告白した事も忘れたの?」と畳みかける花。

 

病院でいろいろ調べてもらう雅志だが、CTを撮っても異常はない。だが花は「好きだと言われた」と言い張り彼女として付き合い始める。
一方街で「ペーパーカンパニー」にスカウトされるアリス。

 

パソコンの調子が悪いと言って雅志を家まで招き、見てもらう花。その過程で自分の写った写真フォルダを見つける雅志。
後日電話でその写真の話を花にする雅志。日付は今年の1~2月のもので、付き合っていたという事は嘘との疑い。
あの写真は有栖川徹子に頼まれて撮ったもの。強引に付き合わされて困っている宮本先輩を私が助けた、と更に嘘を重ねる花。

 

バレエ教室で、お互いが絶交している事にして、とアリスに頼む花。
ファーストフード店で男連れの女に声を掛けられるアリス。お隣の娘さんと言われて話を合わせ、立ち去るアリス。
家で夕食を作っているところへ帰って来る先の女は、母親の加代。部屋の掃除も出来ず男漁り。

 

母親と離婚で別れた父と、久しぶりに会って話すアリス。万年筆をプレゼントされる。食事、デザートを食べるうちにぎこちなさが溶けて行く。幼い頃海でやったトランプの話。なくしたカード。
ケータイの落とし物を拾うアリス。言葉が判らずに父に渡すと流暢な中国語で応対。交番にそれを届ける。駅で父と別れるアリス。

父とのシーン

 

雅志と会っているアリス。元カノという口実で時々会っていた。
何で君を捨てて花を選んだのか、生理的に理解出来ない、と雅志。花は、自分からはスキにならないタイプ。

夏祭り。風車の前で気絶する雅志。家まで担ぎ込んで介抱する花。熱があるので薬を買いに出る花だが、その帰り雨の中で踊っている女を見かける。それはアリス。


雅志と時々会っている事をアリスが話すが、花はその事を聞いていなかった。記憶が戻っているみたいと言うアリスに、それは思い込み、と花。記憶喪失だと言ったら信じた。今さら本当の事言えない。
私に会ったらドキドキするとマー君が言ってた、とアリス。「マジ ホの字だ・・・・」

雨のシーン

 

家に帰って来た花の母親。雅志が居るのを知らずに、下着姿のままリビングに入ってばったり出会う。

 

海に遊びに来た花、アリス、雅志の三人。
そのうちにトランプしよう、と言うアリス。数字当てのマジック。風で飛ばされたトランプで、ハートのエースを見つけたら何でも言うことを聞くというゲーム。アリスがそれを見つけた。雅志も見つけたが黙っている。
「マー君は私のもの」とアリスが言う。しばらくの沈黙の後、花が雅志の手を取って「ダメー!」
アリスは「じょうだん!」と言って誤魔化す。

 

池のボートに乗っている雅志とアリス。
「僕はどうして君を振ったんだろう」  「・・・言いたくない」
店に入って、ところてんを二つ注文して食べ始めるアリス。
一緒に食べたと言うが、雅志はアレルギーで小さい頃からところてんは食べられない。
君の思い違いか、もしくは嘘をついている・・・・
「ごめんなさい」 「僕の事本当は何も思ってなかったんだよね」「・・・・」
「花に頼まれた?」「・・・黙秘します」

あれは、花に別れろと言ったのは?
君はハートのエースを見つけてない、ズルした。ボクが見つけた。
私見つけたわよ、と言うアリスに、その時のカードを見せる雅志。
それは違うトランプのもの。それを手に取って涙ぐむアリス。
店を出て、そのカードを「あげるわ」と渡すアリス。引き出しの一番奥にしまっておいて、見つけたら私の事思い出して。「毎日見つけるよ」

ボートでのシーン

 

テヅコー文化祭。花と会っている雅志。トランプのハートのエースを見つける花。どうしてアリスのカードを持ち続けているのか。
破いてください、と迫る花に戸惑う雅志。

 

展示の中で、アリスの幼なじみがバレエ教室の活動を撮った写真展があり、それを見に誘われる花。
友達の間で「花屋敷」と言われる家があって、その前を通ると不気味だった。そこに家から出られない女の子がいて、その子をアリスが引っ張り出してバレエをやらせたという。

その話を聞いて、一点を見つめる花。

 

一方、カメラマンのオーディションを受けているアリス(「ペーパーカンパニー」の活動)。数名の候補の中で待つ。
候補が次々と落とされる中、呼び出されるアリス。
何のアピールも表現出来ない中、バレエの事を聞かれる。ちょっとやってみて、と言われ仕方なく静止のポーズ。失笑されてもういいと言われた時「紙コップとテープ下さい」と言うアリス。

 

体育館での出し物で、最初演劇に押されて落語部が部長一人しか出なかったのが「ジャングル大帝」のキリンがコケて続行出来なくなり、追加で出演を言われる花。着物は脱いでしまったので、改めて着たが帯が締められない。雅志にそれを頼む花。
黙々と帯を締めて行く雅志に、先輩は記憶喪失じゃありません、と全てを話す花。
そして、自分は身を引くからアリスとつきあって、と涙を流す花。
「勝手に決めないでくれ」と雅志。今までの事は全部知ってる。これまでの極悪非道の数々、償ってもらわないと・・・・

 

紙コップとガムテープで爪先のガードを作ると、セーラー服のまま本格的なバレエを始めるアリス。そこの空気感が変わって、皆が見とれる。

踊りのシーン


オーディションを終えて帰宅し、家で風呂掃除をしているアリスに、合格の知らせが届いた。

 

 

花とアリス殺人事件(アニメ)   2015年

$
0
0

監督・脚本・原作 岩井俊二

 

キャスト
有栖川徹子(アリス)       :蒼井優

荒井花(花)              :鈴木杏

宮本雅志               :郭智博
黒柳健次(アリスの父)     :平泉成
初老の社員              〃 (二役)
堤ユキ(バレエ教室講師)  :木村多江
有栖川加代(アリスの母)   :相田翔子
荒井友美(花の母)        :キムラ緑子
矢上風子(アリスの同級生) :清水由紀
湯田光太郎                      :勝地涼
萩野里美(アリスの担任)   :黒木華
陸奥睦美(むつむつみ)       :鈴木蘭々
朝長(ともなが)先生            :郭智博

 

 

予告編

 

感想
2004年の映画「花とアリス」の前日譚となる内容のアニメ。
声の出演はほとんどが映画のメンバーだが、11年も経っているのだから、さすがに実写はムリか。
だが別の役者が実写で撮ったものをトレースして作ったみたいで、微妙にリアリティのある絵面。
母親が離婚して間もないアリス。クラスの自己紹介でも黒柳と書きかける。 でも黒柳徹子って、何やねん・・・
そもそも実写版でも、手塚治虫にゆかりの地名とか出ていたが、今回それに輪をかけて黎明線「火乃鳥」駅などと趣味全開・・・・

ホント他愛のない話。これで「殺人事件」の題を付けるのはほとんど詐欺だ(笑)
そんな事で不登校になるなんてと思うが、そもそも不登校は何でなるかか判らない方が多いから、理由があるだけマシか。
アリスの性格は、実写版よりもかなり強い感じ。絡んで来た男子生徒を苦もなくやっつける所などは小気味よかった。

 

だが本当に蒼井優は何やらせてもうまい。
それに引き換え鈴木杏のもったり感がひどい。感情移入する部分の表現はそれなりにやってるが、そもそもフツーの会話が棒読みすぎて耐えられない(引き込もり少女の表現だとしても)。

設定自体ちょっと無理がある感じだが、思春期特有の甘酸っぱい感じや、冒険をしたい気持ちとか、中年の岩井にしては(だからこそ?)ホントうまい脚本。

 

しかしそもそも、花から婚姻届をプレゼントされた光太郎が、なんでああいうネジの外れ方をしたのか、その辺の回収がもう少しあると良かった。再会の場面はサラリとし過ぎて少しもの足りない。
ただ映画版で、花が宮本先輩を記憶喪失と決め付けてつき合い始める様な性格になった伏線としては「イイ線行ってる」。
そのココロは、どっちも将来に望みを託してタネを撒く・・・・か

 

 

 

あらすじ
母親と共に田舎へ引っ越して来た、中三の有栖川徹子(アリス)。旧姓は黒柳。親が離婚。
引越し早々、隣りの家から覗かれる気配を感じる。その家は「花屋敷」と呼ばれている。


ゴミ出しでそこのおばさんから苦情を言われるアリス。
母親と、転入する中学に行くアリスだが、まず市役所への手続きが先だと言われる。応対した朝長先生に色目を使う母親。
通学を始めるアリスだが、制服が間に合わないので前の学校のブレザー。


クラスの雰囲気が微妙なのに気付くアリス。

学校で、子供の頃一緒にバレエを習っていた友人風子に偶然会い、彼女が通うバレエ教室に通うようになったアリス。
風子から、昨年のクラスで殺人事件があったと聞かされる。男子のユダが四人のユダに殺された。
クラスメイト全員から吊し上げを食うアリス。何でもアリスが結界を破ったという。二つある空席の一つにアリスが座ったのが原因。
前の席の男子は魔界に飛ばされた、と説明する「陸奥睦美」が行うお祓いに全員が従っている。

アナフィラキシー・・・ という意味不明の呪文。
アリスのためのお祓いと言って睦美が行う動作。持たされた紙が十字架になり驚くアリス。


家に帰って母の加代に話すと、小説家としての手持ち情報でそのトリックを解く加代。

クラスの男子に絡まれるアリスだが、反撃の上情報を引き出した。
消えたユダの霊が睦美に取り憑いたという。以来ロングスカートを履き、髪もいきなり長くなった。それまでイジメに遭っていた睦美は、それ以降ユダを封印したとしてクラスに君臨。

 

意外に足が速いことで体育祭のリレー選手に選ばれたアリスは、父に会って学校の事などを話す。
ランニング中に担任が「花屋敷」のおばさんと話しているのを見て、後で聞くアリス。その家で引きこもりになっているのが、昨年同じクラスで留年のまま休学中の荒井花だと知る。

体育祭当日。少女趣味の衣装で応援に来る加代。一方睦美の母親も負けずに浮いている。お互い親で苦労しているのを認識し合い、気を許した睦美がユダのいきさつを話す。
イジメを受けていた睦美は、ユダの事件を利用して演技によりクラスを牛耳る立場になった。
睦美自身四人のユダの事は知らず、花なら何か知っているかも、と言った。

ユダの言葉に何かを思い出し、家の天袋にあったテスト用紙を引っ張り出すアリス。「湯田光太郎」の名で相当悪い点数。

花とユダは隣同士だった。

 

話を聞くために花の家へ行くアリス。母親は不在で未施錠の玄関から侵入したが、花に見つかり階段を転がり落ちる。


花は湯田の事を知っていたが、転校したのか死んだのかは不明だと言う。
湯田の父が勤める会社「コバルト商事」が判っており、そこで父親を呼び出す事で湯田光太郎の生死も判る筈、と花。
その仕事を押し付けられるアリス。

 

花によるケータイの指示でコバルト商事に行き、湯田父に面会しようとしたアリスだが、当人は会議で留守であり、同僚が待ち合わせの喫茶店に来た。
他人を装い逃げるが、その初老の男性が乗ったタクシーの後を追って後続のタクシーに乗るアリス。
一方アリスの後をつけて様子を見ていた花だが、途中でケータイ電源が切れアリスも見失う。
タクシーに乗ったものの金がなく追跡を諦めようとしたアリス。タクシー運転手に事情を聞かれとっさに「生き別れた父です!」

 

病院に着いたタクシー。運転手が勝手に男性と話をつけてアリスを引き合わせ、金は取らずに去って行った。
男性は「嘘はいけないな」と言っただけで病院の診察を受け、再びアリスの前に。金がなくて身動きが取れないと察して、一緒に歩く男性。
結局最寄りの駅まで歩いてその男性と別れ、花に連絡するといきなり、黎明線「火乃鳥」駅まで来いと言われるアリス。

 

再会すると、黙々と歩き出す花。そしてアパート群を前にして止まる。湯田父が退社するのを見つけて尾行し、住まいの棟までは判ったがオートロックで入れない。
だが光太郎を待っても、その性格から早く帰る当てはなく、出直す事で駅に向かうがタッチの差で終電を逃す。

 

湯田について話し始める花。
幼なじみだった湯田光太郎。小さい頃からバレンタインデーにチョコを渡していたが、中二の時チョコに婚姻届を添えて渡した。

冗談半分だったがドン引きされる。
そして三年になり、光太郎と同クラスになった花。喜んだが、クラスで婚姻届を持っている女子が見つかり、光太郎が、告白して来た女子四人に渡していたものだと判明。
父の関係で転校が決まった光太郎。花は花びらに閉じ込めた蜂を光太郎の背中に入れる。
転校の挨拶中に絶叫して倒れる光太郎。クラスメイトの言う「アナフィラキシーショックで死ぬ時もある」の言葉を聞いて、警察に連行される夢を見るようになった花。
それ以来学校に行けなくなった花は、光太郎がその後どうなったか(生死含め)判らない。

 

アイドリング中のトラックの下で寒さをしのいだ二人。
トラックが動き出したが、運よく轢かれずにすんだアリス。だが先に起きていた花が巻き込まれたと勘違いしてトラックを追う。
何とか追い付き、騒ぎになりかける中アリスの手を引いて逃げる花。その時偶然光太郎とすれ違った。「生きていた・・・・」
事情を知ったアリスは、逃げる花を無理やり光太郎に引き合わせる。
光太郎は「蜂入れたのお前だろ、一生忘れねぇ」と言う。

 

走って逃げる花。

帰りの電車で「一生忘れないってのは一番の愛情表現」と余韻に浸る花に呆れるアリス。

 

待っていた制服が届いたアリス。一方花も登校しようとしていた。
玄関先でセーラー服を見せ合う二人。お互い「似合わねえーー」

 

実写版の同じシーン

 

 

ボーイング737MAX 墜落事故に思う

$
0
0

当該機が半年の間に二回墜落事故を起こした件(基本情報はこちら)で、その原因が制御装置にある事が次第に明らかになっている。
関連記事はコチラ

 

 

失速回避用のMCASと呼ばれるシステムの中で、機体の水平に対する角度を知る、迎角センサーが誤動作した事が主原因とされている。
問題なのはこのセンサーが左右一対になっていて、その協調が狂った場合の警告装備がオプションだった事。一歩間違えたら墜落の危険がある装備の安全装置が、オプションなんてシャレにならない。
またもっと源流的な事を言うなら、このMCASを解除した時、機体の姿勢によっては手動操作が困難になる程の重い操舵になるという(詳細はこちら
最近の制御機器の開発は、おかしな領域に入り込んでいるのかも知れない。

 

 

それで思い出すのが、1994年に名古屋空港での着陸時に墜落した中華航空機(エアバスA300B)。記事はこちら
自動操縦に関わるものであり、パイロットの意思に反して自動操縦が作用した事が事故の要因だった。
メーカは制御の改善を通知しており、中華航空がその改修を先送りしていた事が判明したため、製造側の責任は問われなかった。

ただ、その自動操縦の考え方そのものに穴がある。

 

通常、飛行機の水平尾翼は安定飛行のため、主翼との間で定められた取付角差を設定して固定されている。意図的な操縦を行うために、水平尾翼の一部分である昇降舵を上下に動かす。
ジェット戦闘機などでは、運動性を増すため、水平尾翼全体を動かす「オールフライング・テール」という機構が良く採用されており、これが旅客機の自動操縦に組み込まれる様になった。
その上でパイロットが操作する昇降舵も備わっているので、両者の協調が重要課題になる筈。だがこの機体にはその考慮がなされず、今回事故ではパイロットが機首下げ動作をするのに反する様、自動操縦が水平尾翼全体を機首上げにした。その結果水平尾翼は横から見て「への字」状となり、極めて不安定な状態に落ち込んだ。
この詳細説明はこちら。だがここでも「への字」になるのがどれほど異常な事かという言及はされていない。

 


この一連の状況を考えると「飛行機とは何か」という事を技術者自身が判っていないという恐怖を感じる。
技術者がもし、日頃から模型飛行機等に接していれば、こんな機構が理屈に反している事がすぐ判っただろうに。
世の設計者よ、自分で飛行機を飛ばせ!

 

 

メカニック・ワールドミッション    2016年

$
0
0

監督 デニス・ガンゼル
脚本 フィリップ・シェルビー

 

キャスト
アーサー・ビショップ   ジェイソン・ステイサム
ジーナ           ジェシカ・アルバ 
マックス・アダムス    トミー・リー・ジョーンズ
メイ             ミシェール・ヨー 
クレイン          サム・ヘイゼルダイン
エイドリアン・クック    トビー・エディントン 
クリル           フェミ・エルフォウォジュ・Jr 

 

 

予告編

 

感想

二作目で早くも引退ネタとは、このシリーズは短命か・・・・
第一、第二の殺しについては下準備がけっこうワクワク感があり、この辺の「スパイ大作戦」的な雰囲気は好き。
それに対して第三のケースはかなり無造作で、アクション自体は派手だがあまり乗れなかった。

クライアントのクレインと、幼い頃孤児院で過ごし、途中で自分が逃げて恨まれているというエピソード。最初はそれが伏線になって結末で何かあるのかと思ったが、結局何もない。
こんな雑な生い立ち話は、却ってないほうがいい。

 

まあ殺し方、脱出の仕方の新規さと、沈没する船から生還した時の謎解きでちょっと感心させる、程度の軽いお話し、てなとこか。
やっぱ「トランスポーター」シリーズの方がイイかな?

 

 

あらすじ
「メカニック」と呼ばれた凄腕の殺し屋アーサー・ビショップは引退して静かにリオで暮らしていたが、そこに仕事の依頼が来る。
相手に会いに行くと女。幼少期から同じ境遇で育ったクレインからの依頼だという。
不審に思い、女の顔をケータイで撮ると、騒ぎが勃発。その場に居た仲間数名を殺してロープウェイに飛び乗る。敵も乗り込んで来て屋根の上に逃れるアーサー。だが武器はなく絶体絶命。
そこで近くを通ったハンググライダーに飛び乗って脱出するアーサー。

 

その後アーサーが棲家にしていた船が爆破される。

タイ南部。リペ島。昔馴染みの女性メイの居る島。使い慣れた部屋に通される。

 

ネット情報で先の女の素性を調べるアーサー。
夜中に、沖の船で争う声。メイに頼まれてボートで駆け付けたアーサーは、そこで男から暴行を受けている女性を助ける。だが相手の男と争っているうちに男を殺してしまう。

女性とボートに乗り移り、その船を男ごと燃やしたアーサー。
女性の名はジーナ。彼女のケータイにアーサーの写真があり問い詰めると、彼女が行っている慈善事業の関係でクレインから脅されて接近した。アーサーに仕事をさせるためだという。
子供を人質にされていて逆らえなかったと謝るジーナ。分かるよ、俺も孤児だった、とアーサー。
クレインと共にギャングに売り飛ばされたアーサー。そんな所から俺は逃げた。残されたクレイン。これは復讐だ。

敵の襲撃を受ける二人。アーサーは父親の形見の時計をジーナに渡す。そして敵に捕らえられる二人。


タイ、バンコク。クレインの前に引き出されるアーサー。
仕事は三人の男を殺すこと。逆らえばジーナの命はない。

一人目はマレーシアの武器商人クリル。

ペナン島の刑務所で部下に守られて暮しており、死因を疑われずに殺すのは至難の技。

 

武器の下準備をしてから、軽い犯罪を犯して刑務所に入り込むアーサー。持ち込む武器はタバコ、ガム等に仕込んで取り上げられる事はなかった。
クリルが、恨みを持つ者に刺されそうになったところを助けて、夕食に招待されるアーサー。
クリルがハマっている薬草を調合して麻酔薬を作り、それを飲ませた上で自然死に見せかける。
脱出は壁の爆破。ガムに見せかけたプラスチック爆弾と、タバコに仕込んだ信管。海に飛び込む前にサメよけのクリームを塗っていた。

 

次の標的はエイドリアン・クック。鉱業界を牛耳る大富豪。
高層ビル最上階を貸し切り、そこに付き出たプールで泳ぐのが日課のエイドリアン。


武器の準備をするアーサー。三角錐状の爆弾を作る。
下層の一部屋を借り、清掃員に化けて窓からプール下まで到達。

全て透明アクリル製の突き出たプールの底にドリルで穴をあけ、爆弾を仕込む。
エイドリアンがその場所まで泳いで来た時、爆破させるアーサー。水と一緒に吸い出されたエイドリアンは地面に激突して即死。

ジーナの安全確認のため、毎回テレビ電話を繋がせていたが、ジーナがカメラを動かして船番号が入るよう操作。その番号から船を特定し、海底から侵入するアーサーは、次々に手下たちを殺してクレインに迫るが、結局捕まる。勝ち誇るクレイン。

 

三人目の標的はブルガリアの武器商人マックス・アダムス。
共産党の施設の地下にある潜水艦退避所が彼のアジト。厳重な警備システム。同業者二人が殺されて警戒を深めるマックス。
見張りを遠方から狙撃して救急ヘリを呼ばせ、それに潜んで入り込むアーサー。
そしてマックスに接触して取引きを持ちかける。
潜水艦退避所での爆発事故の情報がクレインに入る。実際には事故の中でアーサーがマックスの脱出を助けていた。

 

ジーナの解放を要求するアーサー。

死体の確認に手下を行かせるクレイン。
来た手下どもを全て殺し、クレインの船に入り込むアーサー。
船でも手下を殺してクレインに迫る。一緒に連れて行かれるジーナが途中で腹に銃弾を受ける。
クレインは船の自爆装置を作動させ、ヘリで逃げようとした。
放置されたジーナを脱出ポッドに入れて船外に出したアーサーは、クレインと最後の対決。
マックスがまだ生きている事を知ったクレインだが、最後にアーサーが脱出するチャンスを奪って道連れにしようとした。
急いで船内に入るアーサー。そして大爆発。

 

救助されたジーナは治療を受け、カンボジアで子供の支援活動を再開していた。そこに顔を出すアーサー。
マックスは沈没したクレインの船が回収される映像をチェックしていた。
船の中に唯一空気層が確保されている「アンカー収納部」。そこに逃げ込めば破壊にも耐えられる。
アーサーの生存を確信するマックス。

 

鳥(映画)    1963年

$
0
0

監督 アルフレッド・ヒッチコック
脚本 エヴァン・ハンター
原作 ダフニ・デュ・モーリア

 

キャスト
メラニー・ダニエルズ    ティッピ・ヘドレン 
ミッチ・ブレナー         ロッド・テイラー
リディア・ブレナー       ジェシカ・タンディ 
キャシー・ブレナー      ヴェロニカ・カートライト 
アニー・ヘイワース      スザンヌ・プレシェット
バンディ夫人          エセル・グリフィス

 

 

ダイジェスト(まあ、これで大体は把握出来る・・・)


感想
有名な映画だが、つい最近まで未見だった。
湖畔沿いの片田舎でカラスの集団に襲われる話。
ペットショップでの軽妙なやりとりから、主人公のメラニーがミッチの妹にインコをプレゼントしようとするが、さすがに車のナンバー控えて持ち主調べるなんてちょっとマニアック過ぎる。
ミッチの家に行くのにボートを使うのは、最後にミッチの車で脱出するための伏線にしても、わざとらしい(普通は思い付きもしない)。
結局鳥が襲う原因が全く判らないまま、ただ単に車で脱出するところで唐突に終わってしまい、エンドロールを見ながら「オイオイ・・・」
また、これだけ多くの鳥に囲まれて、なおつがいのラブバードを一緒に連れて行く感覚にも違和感。

 

確かにカラスが電線に密集しているところとか、地面にもウヨウヨしているのをよけながら歩くとか、実写なのか特撮なのか判別出来ず、けっこう感心したが、ただそれだけの話。やっぱ「サイコ」みたいにキチンと落ちが欲しい。

原作は「レベッカ」の作者として有名なダフニ・デュ・モーリア。

 

あらすじ  詳細はウィキペディアに譲る
ペットショップで小鳥を注文していたメラニーは、男の客ミッチが妹のためにつがいのインコ(ラブバード)を探しているのを知る。


軽い話をして別れたが、車のナンバーからミッチの住所を知り、ラブバードを注文して手に入れ、それをミッチの自宅に届けた(知られずに届けるためボートで行く)。
結局ミッチに見つかってしまうが、その時カモメに襲われてケガをするメラニー。

周辺で鳥に関わる事件が散発。

 

レストランで落ち合うメラニーとミッチだが、向かいのガソリンスタンドで、給油していた男が襲われて出火し、大爆発を起こした。

 

メラニーを連れて家に戻ったミッチ。家には母親と妹。


物音を気にして上階に行ったメラニーは、屋根を壊して入り込んだカラスに襲われる。ミッチが気付いて助け出すが、ケガがひどい。
メラニーを病院に連れて行く決心をしたミッチは、カラスがウヨウヨといる場所を通って車を車庫から家まで移動させる。
全員を乗せてゆっくり走り出す車。

 

 

NHKスペシャル 寝たきりからの復活 ~密着!驚異の再生医療~ 5/4放送

$
0
0

番組詳報

 

 

 

概要

事故で下半身不随となった患者二人を軸に、最新の治療を紹介する。
北海道 札幌医科大学で行っている治験。

人体のどんな細胞にもなり得る「間葉系幹細胞」を使う。
腰から骨髄液を採取、その中に0.1%含まれる間葉系幹細胞を2週間培養して一万倍にし、点滴で体に戻す。


一回だけの治療で目ざましい効果。半年経っても回復が続く。
効果は三段階。①弱った神経細胞の活性化 ②壊れた神経細胞の修復 ③新しい神経細胞への変身
三年間に亘る治験13人のうち12人で回復。副作用なし。
この治療を国が承認し、本年五月から健康保険適用(7年間)。今のところは札幌医大のみで実施し、対象は脊髄損傷後30日以内の患者。

 

感想
この情報は以前ニュースで聞いた覚えがあるが、具体的な患者の結果を見ると驚く。患者の一人草地さんは、首から下が一切動かなかったのが、自力で歩行し車の運転まで出来るようになった。
脊髄損傷になったら札幌医大」。これだけは忘れないように・・・

 


推定無罪     1990年

$
0
0

監督  アラン・J・パクラ
脚本 フランク・ピアソン、アラン・J・パクラ

 

キャスト
ラスティ・サビッチ             ハリソン・フォード
バーバラ・サビッチ            ボニー・ベデリア
サンディ・スターン             ラウル・ジュリア
レイモンド・ホーガン          ブライアン・デネヒー
ラレン・リトル判事             ポール・ウィンフィールド
キャロリン・ポルヒーマス    グレタ・スカッキ
リップランザー                  ジョン・スペンサー
トミー・モルト                    ジョー・グリファシ
ニコ・デラ・ガーディア        トム・マーディロジアン 
ドクター・クマガイ         サブ・シモノ

 

 

予告編

 


感想
ざっくりと言えば、地方検事補のラスティが、同僚の美人検事補キャロリンを殺したという濡れ衣を着せられ、その裁判の経過で無罪を勝ち取る話。
まず導入が良く判らないので、ネタバレサイトからの情報整理。
米国の司法制度として、地方検事が選挙によって選出される。

検事補は検事が指名するため、選挙で検事が変わると多くの人に影響が出る。レイモンドは現職検事で、この事件の時には対立候補のニコと選挙戦の最中だった。

 

初めの方で、キャロリンが5年前に追っていたという「Bファイル」の事件が鍵となって描かれるが、ラスティが逮捕された辺りから放置される。そして中盤にかけて、事件を担当するリトル判事が、過去にキャロリンと組んで小金稼ぎをしていた事が判り、その事も要因となって無罪(裁判中止)の判断が出される。

 

一回観ただけではその辺の構造がイマイチ把握し切れない。
結局キャロリンは、判事補という自分の地位を守るために、ラスティ含め周囲の近い者と肉体関係を持っていた。ラスティが判事に立候補する気がないと判ると、簡単に振ってレイモンドに乗り換えた。

その後も未練が残ってキャロリンに電話をかけ、それが不利な証拠にもされたラスティ。

 

ラスティが船の上でリップランザーから指紋の付いたコップを受け取って喜ぶ姿を見た時、てっきり「やっぱ、お前が殺したんか」と思ったが・・・

 

妻のバーバラは、マジメなラスティがそんな女に振り回された事で、夫を恨むよりもキャロリンに対する憎しみを募らせた。

不倫はアカンで、という教育的映画。
しかし妻がやった殺人の事実をずっと抱えながら一緒に暮らすのはツラいだろうなァ。別れるに別れられんし。
カミさんの逝っちゃった目が怖かった・・・

 

このカミさん。「ダイ・ハード」のマックレーン刑事の妻ホリー役もやっており、どうしてもこっちに引っ張られる・・・・

 

 

あらすじ
地方検事レイモンドの下で働いている検事補ラスティは、殺された同僚の女性検事補キャロリンの事件を担当するようレイモンドから指示される。
彼女が担当していた事件「Bファイル」に鍵があると考えたラスティは、友人のリップランザーと組んでその事件の調査を始める。
だが彼女の部屋のコップから指紋が出た事で逮捕されるラスティ。

 

リップランザーも担当から外される。
かつて裁判で敵対していたサンディに弁護士を頼むラスティ。
遺体の膣にはA型の精液が残っており、避妊ゼリーも検出された。

交際のあった者が殺した後にペッサリーを抜いたとの検死判断。

ラスティもA型。

 

始まる裁判。判事は抽選によりラレン・リトルに決定。指紋の証拠があるので心証は悪い。


検察側は、現在レイモンドと選挙で争っているニコと、それを助けるトニー。皆元は判事補仲間。裁判中サンディがBファイルの事に触れようとすると、本件に関係ないと言ってトニーが抗議した事から、保釈期間中にリップランザーとその件を追うラスティ。

だがその顛末は、5年前キャロリンが、犯罪を隠蔽する見返りに金を取るという小金稼ぎを、ある者とやっていたという事。

そのある者は期待していたトニーではなくリトル判事。

 

続く公判で、検察側の証拠のコップが紛失するという失態が判明。
次いで精液の件で医師のクマガイが証言台に立つ。サンディがキャロリンの主治医から入手した情報を開示。彼女は輸卵管の結紮手術をしていたという。だから彼女自身が避妊ペッサリーを使う可能性はない。医師が当時多数の案件を抱えていた事を指摘し、別人の証拠を持って来たと言うサンディ。
相次ぐ検察側の失態に、裁判の取りやめを宣言するリトル判事(推定無罪の判断)。

Bファイルの件を蒸し返らせないためにもそれが良かった。

 

裁判が終わり、リップランザーと船のクルーズに乗っているラスティ。リップランザーから渡された袋にコップが入っていた。事件から外されて証拠品を返しに行ったが、そこの受け取り書類に既にトニーの名が書いてあったから、返さずに持ち帰ったという。
礼を言ってそれを海に投げ込むラスティ。

 

家で柵を修理しているラスティ。工具箱から金づちを取り出すと、そこに血が付いており、毛髪も絡んでいた。
思いつめた顔のラスティ。

その金づちを洗う後ろでバーバラが「やったわ」
その後バーバラが話す犯行の顛末。マジメな男を誘惑した。一番悪いのはあの女。

 

 

新聞小説 「ひこばえ」 (14) 重松 清

$
0
0

新聞小説 「ひこばえ」(14)  4/9(303)~5/8(330)
作:重松 清  画:川上 和生

 

第十三章 青春の街で  1~27
JR馬場町駅に降り立つ洋一郎と西条真知子さん。

ここにはもう十年以上来ていない。
小雪さんに会いに行くのに同行するため、真知子さんは小雪さんの住所を教えてくれなかった。非常識のそしりを気にも留めず、歩きながら国際色豊かな街並みを評している真知子さん。業務を越えた熱心さ。

 

その家は「シェアハウス こなゆき」とあり入居者は小雪さんを含め七名。うち二人は外国人。
たまたま会った若者がその外国人であり、小雪さんから話を聞いていて案内される。
洋一郎の顔を見てシンちゃんに似ていると言う小雪さん。予想に反して親分肌の頼もしさがあった。だが八十過ぎの高齢で、具合が悪い時は車椅子の生活。


このシェアハウスは、スナック「こなゆき」の常連客の好意で実現したもの。入居者は小雪さんの世話をする条件で格安の家賃になっている。ガンを患い、最後は出ていく心づもりだが、若い者へ死と向き合わさせたい思いもある小雪さん。
洋一郎の父に対する思いについて、真知子さんの挑発を受けながらも、覚えていないんだったら、それでいいと言った。

「楽しい思い出だけ、作っちゃいなさい」
また洋一郎の聞きたかった、父が別れた母の事を話していなかったかという事には、嫁さんには申し訳ない事をしたと言っていたと話す小雪さん。

 

小雪さんと別れて真知子さんとの会話。

小雪さんの話は、多分嘘。その嘘につき合うというのは、先にそちらの母に遺骨を会わせなさいと言う事か。
シェアハウスについては仕事上のヒントも多く見つかった。「みんな」という一括りに出来ない人をどうするか。後藤さんの顔が浮かぶ。

 

真知子さんと別れ、大学時代の友人、紺野と佐山に会うために待ち合わせの店に向かう。
先に来て始めている紺野。店も彼の選定。

 

紺野が大ニュースと言っていたのは自分の父親の死。なまじ丈夫な肝臓だったため、気付いた時には手遅れ。

判明してから二週間で逝った。
ちょうどいい長さだ、と素直に笑う紺野。もし母親が先に逝けば、そちらの方が大変だった。

 

遅れて来た佐山は、奥さんの仁美さん同伴。佐山とは「よしお基金」報告会後に「ハーヴェスト多摩」で会って以来だった。
いいことがあったと言う佐山。「よしお基金」で送り続けて来たAEDは三十台を超える。耐用年数から言えばそろそろ買い替え時期を迎える。その負担も含め、活動の曲がり角に来ている。


そんな時に、この基金で設置したAEDで中学生の命が助かったという。中三の男子生徒杉山君。やんちゃな子で、危険に陥る原因も自業自得。だがお礼の手紙も受け取って佐山夫妻は感動。
少年が大人になって、自分の子供を持った時に判るだろう。これもひこばえ・・・

二次会はやらず、三人と別れて温かい気持ちを味わう洋一郎。

 

シェアハウスの事を思い出す。小雪さんは若者たちの将来を見届ける事はできない。だが彼らがその記憶を語り継いで行けば小雪さんの存在は生き続ける。これもまたひこばえ。
ひこばえという言葉を教えてくれた神田さんに感謝。和泉台文庫の「カロリーヌおじいちゃん」。川端さんの話す父の最期、全てにこばえとして洋一郎の胸に響いている。

 

家に帰ると夏子、航太の他に美菜、そして遼星が居た。婿の千隼君は、祖母がいる宇都宮に行ったとのこと。
おばあさんは認知症が進んで、遼星はおろか千隼君の事も判らない。いつもと違って千隼君に思いを馳せる洋一郎。
眠っている遼星を見ているうちに、思いがこみ上げる。


夏子が「いい人モードね」と冷やかすのに対し、親父の骨壺を持っておふくろに会ってくるよ、と洋一郎。


感想
父が最後まで、友人として連絡を取り続けていた小雪さんとの面会。
自分が会うために住所を知らせないなんて、根性の座った娘(笑)
しかしあっちでもひこばえ、こっちでもひこばえ、と「ひこばえ大安売り」の様相でちょっと「お腹いっぱい」。

これだと重松の「悪い意味での」浪花節で突っ走るのかなぁ・・・・
次章は母親と遺骨の面会?

 

 

 

NHKスペシャル 人体II "遺伝子"1集5/5、2集5/12放送

$
0
0

第1集 あなたの中の宝物“トレジャーDNA” 5/5放送

 

番組詳報
ナビゲーター:タモリ、山中伸弥  ゲスト:鈴木亮平、石原さとみ
DNA(デオキシリボ核酸)は生物の遺伝情報の核となる物質だが、その中の遺伝子である二重らぜん構造は全体の2%にしかすぎない。
今までゴミだとされて来た、残りの98%に重要な役割りがある。
・人の顔の形を決める(鈴木の唾液だけでそっくりの顔輪郭が作れる)
・喫煙時の肺をガンから守る、防御的DNA(タバコ喫っても長寿)
・コーヒーの健康感度、潜水能力(インドネシア バシャウ族。一般人より脾臓が1.5倍大きい))

突然変異の謎
子は両親から半分づつの遺伝子を継承するが、受精時にそのうちの約70個で突然変異が起きる。それは先の98%の中で発生。
バシャウ族:突然変異はランダムに起きるが、水に潜る生活で、より多くが生き残る事となり定着。
他の例

エスキモー(肉主体の生活)、ペストからの生き残り(誰かは生き残る)
新薬開発
・血糖を下げる薬。体内で糖を作らず体外に排出する人の研究→新薬
現在、病気の原因を持っていても(難病)発病しない人が13人存在。エイズにならない人もいる。
病気になっていない人を見つける(発想の転換)

 

感想
どんどん解明がすすんでいる遺伝子でも、まだこれほど未知の部分があるとの認識がなかった。
今回もっと驚いたのは、受精により必然的に発生する突然変異。ダーウィンの進化論に依らなくても、数世代で新奇な特徴を獲得出来るとなれば、淘汰のスピードは格段に速くなる。
進化の話になると、どうしても「第四間氷期」を思い出す・・・

 

 


第2集  ”DNAスイッチ”が運命を変える 5/12放送

 

番組詳報
ナビゲーター:タモリ、山中伸弥  ゲスト:阿部サダヲ、石原さとみ
DNAスイッチはエピジェネティクス(後成遺伝学)と言われ、人の持つ性質のON-OFFに関わる(音楽の能力、ガンのなり難さ等)。
メカニズム:基本DNAを読み取り、その性質を持った物質が合成される。それを阻害する物質(DNAメチル化酵素)が付着すると遺伝子同士が結合し、折り畳まれて読み取り不可となる。
DNAメチル化酵素以外でもDNAスイッチ制御出来る場合あり

→食事、運動等。ミツバチは一匹だけ女王蜂→ローヤルゼリーを食べる事で女王蜂になる。
DNAに直接作用する薬も開発されている。日本では白血病用が承認されている。

 

運命を変える方法
記憶力→運動をするとDNAメチル化酵素が減って記憶力アップ。

音楽能力は、いい音楽をたくさん聴くと良くなる。
精子トレーニング
メタボのDNAスイッチを変える。カロリー大で育った祖母世代のマウスで子、孫に肥満が継承される。
恐怖の経験が遺伝する
マウスで恐怖を与えた時に臭いを嗅がす→子の世代で臭い嗅いだだけで恐怖。
一卵性双生児の宇宙パイロットの一人が、一年以上宇宙生活

→血液中の数千の因子で他の兄弟とスイッチ状態が変化(ガン防止、造骨等)。未知の環境に適応するため?(進化よりも早い適応)

 

感想
今まで遺伝・進化だと思っていた様な資質の違いが、実はDNAスイッチだったというのは驚き。
デブの子はデブ・・・・・・か

 

 

 

 

アベンジャーズ・エンドゲーム   2019年

$
0
0

ご注意!! ネタバレです

 

監督 アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
脚本 クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー

 

キャスト
<アベンジャーズ>
トニー・スターク/アイアンマン      - ロバート・ダウニー・Jr
ソー / アスガルドの王                - クリス・ヘムズワース 
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ    - クリス・エヴァンス
ブルース・バナー/ハルク                    - マーク・ラファロ
スコット・ラング / アントマン               - ポール・ラッド
キャロル・ダンヴァース/キャプテン・マーベル  - ブリー・ラーソン
復活組
 ワンダ・マキシモフ                          - スカーレット・ウィッチ
 スティーヴン・ストレンジ / Dr・ストレンジ - ベネディクト・カンバーバッチ
 ティ・チャラ/ブラックパンサー           - チャドウィック・ボーズマン
 ピーター・パーカー/スパイダーマン    - トム・ホランド

<エージェント>
クリント・バートン/ホークアイ/ローニン      - ジェレミー・レナー
ナターシャ・ロマノフ/ブラックウィドウ      - スカーレット・ヨハンソン
ジェームズ・ローズ/ウォー・マシン    - ドン・チードル
 サム・ウィルソン / ファルコン     - アンソニー・マッキー

<ガーディアンズ>
ロケット /   アライグマ                    - 声ブラッドリー・クーパー  
ガモーラ   /    サノスの娘               - ゾーイ・サルダナ 
 ピーター・クイル/スター・ロード    - クリス・プラット
 グルート                             - 声ヴィン・ディーゼル 枯葉モドキ
 
その他

サノス                                   - ジョシュ・ブローリン

ネビュラ                     - カレン・ギラン サノスの娘、ガモーラの義妹
ハワード・スターク                   - ジョン・スラッテリー トニーの父
ロキ                                            - トム・ヒドルストン  ソーの弟

エンシェント・ワン                  - ティルダ・スウィントン

ペッパー・ポッツ  - グウィネス・パルトロー スターク社社長。トニーの妻
ハッピー・ホーガン                - ジョン・ファヴロー トニーの運転手
モーガン・スターク  - アレクサンドラ・レイチェル・ラーベ トニーの娘
エドウィン・ジャービス       - ジェームズ・ダーシー ハワードの執事
ペギー・カーター  - ヘイリー・アトウェル SSR職員 スティーブの恋人
 ローラ・バートン                   - リンダ・カーデリーニ クリントの妻
 バッキー・バーンズ/ホワイトウルフ    - セバスチャン・スタン
 ウォン                         - ベネディクト・ウォン    ストレンジの相棒
 ニック・フューリー       - サミュエル・L・ジャクソン
 シュリ                         - レティーシャ・ライト ティ・チャラの妹

 

 

予告編

 

 

アベンジャーズシリーズの超あらすじ
アベンジャーズ  2012年
アスガルト王ソーの弟ロキが四次元キューブを奪って問題を起こす。時空の穴が開けられ、宇宙種族チタウリの攻撃を受けるが、アイアンマンが危機を救う。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン   2015年
ロキの杖に付いたストーンをヒントに、人工知能の研究を進めたトニー・スタークだが、人類滅亡を企てるウルトロンを作り出してしまう。最後にジャービスの意識を持つ「ヴィジョン」や他のメンバーの協力も得て解決する。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー  2018年
全人類の半分を消滅させるため6つのストーンを集めるサノス。厳しい攻防が展開されるが、ストーンを全て集めてそれを実行したサノス。


感想
前作「インフィニティ・ウォー」でサノスに指パッチンされ、人類の半分が消失した直後からのスタート。
自宅の牧場で静養しているうちに妻子が消滅してしまったクリント。

ああ、前回の戦いには参加してなかったんだ。
生き残った者たちでサノスを追及するがストーンはなく、ソーにあっけなく殺されるサノス。

 

それから五年経ちました、ってのが ちょっとイマイチ。トリガーとしてのスコットを出現させて、タイムトラベルのヒントを得るためには必要なんだけど、異空間に放り出された人類の半数の説明がつかない(いずれにしてもつかないんだけど・・・)。5年も、どうやって?

今まで「アントマン」は完全スルーしていたので、ピム粒子の辺りは今回視聴後にお勉強して理解。
アライグマのロケットは、前作で一応認知はしているものの、やっぱ違和感ありーの(笑)

 

しかしタイプリープものは、どうしても話がゴチャゴチャする。今回だって過去のサノスが未来の出来事を知り、過去ネヴュラを使って未来に行き戦う、なんて事が出来るなら、今回塵にされても再び誰かがサノスを甦らせる事が可能。 要するに際限がないという事か・・・・

 

ストーリー進行に重要な位置を占めるのは、サノスの義理の娘ネヴュラ。かつてサノスが亡ぼした星の遺児で、同じく養女ガモーラの妹にあたる。
「インフィニティ・ウォー」ではサノスに拷問されてソウル・ストーンのある場所「惑星ヴォーミア」を吐かされた後、ガーディアンズに拾われる。
サノスに体の多くを改造されたサイボーグであり、今回ミッションでも電子脳のため、過去の自分とのシンクロで、計画を知られてしまう。この辺りの切なさには感じるものがあった。

 

しかしトニーがあんなにスティーブに噛み付いたのは意外。確かに「シビル・ウォー」でお互い壮絶な戦いになり絶交、あの盾を奪う事になったが、その後「インフィニティ・ウォー」でスティーブはヴィジョンを守るために奔走しており、あんな言われ方をしている時に、なぜ他のメンバーはフォローしなかったのか?
「君は去った」なんてソコヴィア協定の時造反した話の蒸し返しか?
この辺りが、伏線回収にしても少し違和感があった。

 

トニーが、洗脳されたとはいえ父を殺したバッキーを本当の意味で許したか?・・・・うーん、見落としたかなァ・・・
でも、親であるハワードが非業の死を遂げた後に、思いがけず生前の、それも自身が生まれる前の父親と接して様々な思いを受け取ったトニー。
それが最後に命を賭けた指パッチンに集約される。

元々異常なほど用心深くて臆病なトニーが、最後にあの行動に出る事が出来たのは、子に対する親の愛情。
その意味で娘のモーガンが、このシリーズを引き継ぐ核になるのかも知れない。

 

この作戦を、タイム・ストーンを扱うドクター・ストレンジが全て把握していたというまとめ方は良かった。
それにしても四次元キューブ(スペース・ストーン)の由来がキャプテン・マーベルのアレだというのが残念(神秘もへったくれもないナ)

 

ストーンを返しに行ったスティーブのエピソードには、それなりに感動。TV版の「エージェント・カーター」を観ていたので、ペギーが行方不明のスティーブを思いながらS.S.R(S.H.I.E.L.D.の前身)の活動を行っていた経緯を思い出してホロッとした。
トニーの葬儀シーンも良かった。締めくくりで胸に付けていたリアクターを川に流すシーンで「彼にも心(Heart)はあった」というフレーズ。


いずれにしてもアベンジャーズだけでなく、各単独ヒーローの映画エピソードを丹念に回収し、3時間にまとめ上げたエネルギーには敬服する。特にラストの総力戦は、シリーズ通算のヒーローたちが入り乱れての圧巻。多分何度観ても飽きないだろう。

「アベンジャーズ」シリーズのフィナーレに伴い、メインのヒーローたちとの契約が終了するとの話もあり、今後の「MARVEL」映画がどうなって行くのか。まあ楽しみに待とう。


オマケ
サノスが「インフィニティ・ウォー」でガントレットを嵌めたのは左腕だけど、今回やったブルースやトニーのガントレットは右腕。何か意味ある?(まあいいけど)

スコットが、ピム粒子がギリギリしかないとか騒いでいたが、彼が拡縮するのにも必要なものだから、そもそもゼンゼン足りなかったのでは?・・・

 

ブルースが指パッチンでやっと人類を元に戻したのに、トニーがまたやって大丈夫?と思ったが、それの保険がドクターへの確認だったのネ・・・ TPOによって働き方が違うわけダ。

 

「エンドゲーム」のキーとなる人物として予告された「キャプテン・マーベル」。その割りに、本編ではトニーを連れ帰ったぐらいで、あとは他の星を助けるのに忙しいとかなんとか・・・強大な能力は発揮したけどメインのドラマには絡まず、ちょっと浮いていた。

 

劇中でメンバーが使う車は「アウディe-tronシリーズ」。かなり先進的なスタイルで、映画と良くマッチしている。しかしアメリカに、映画に見合うクルマを作れるメーカーがないのは残念だろう。

 

 


あらすじ
娘にアーチェリーを教えているクリント。

突然妻子がいなくなり茫然とする。
宇宙空間で航行不能の船の中に居るトニー・スターク。

生き残ったネヴュラの世話になっている。

酸素も翌朝には切れる中でペッパーに遺言を言い残す。


その窓の外から顔を見せるキャロル(キャプテン・マーベル)。
船もろともトニーらを連れ帰るキャロル。「ピーターを失った、それだけじゃない・・・」との言葉を遮り抱きしめるペッパー。

 

サノスが地球に来てから23日。世界各国の政府は崩壊。サノスは宣言通りの事をやった(地球の生き物の半数が消滅)。サノスの行方をこの3週間探しているが見つからない。
あの戦いを「いいように弄ばれただけ」と言うトニー。そしてスティーブ・ロジャースに「君が必要だった・・・だが君は去った」と言い、更に今さら遅いんだよと断じる。見事に負けた。君はいなかった。
結局僕らは後になってからしか動けない。何せ「アベンジャーズ」だから、報復するだけ。興奮するトニーは鎮静剤を打たれる。

 

サノスを殺しに行くと言うナターシャに、ネヴュラが居所を教える。体の改造をされながら、計画を聞き出していた。
サノスの起こした大変動が三日前に、ある星で起きた。そこに居る。

またストーンを使った。
ストーンを取り返してみんなを戻すチャンスに賭け、その星に向かうメンバー。
一人で農作業をするサノス。ストーンの行方を聞くと原子に還ったという。三日前の大変動はストーンを破壊するためのもの。それで自分も死にかけた。怒りに任せてサノスの首を刎ねるソー。

 

大変動から五年。家族を亡くした者たちに加わってカウンセリングをするスティーブ。

バンの中でネズミがスイッチを入れ、装置の中から飛び出るスコット・ラング。廃墟となった町を見て、聞き回りながら自宅に向かう。

成長した娘のキャシーが抱き付く。「大きく、なったな」

 

ナターシャが議長になって開かれるTV会議。各エリアでの報告をするメンバーたち。解散の後でジェームズ・ローズが、クリントの悪い噂を伝える。そこに訪れるスティーブ。辛い状況でも、この仕事と家族をやっと手に入れた、とナターシャ。
その時監視カメラに人影。スコットだった。
スコットのする話。俺は量子の世界にいた。ホープが戻してくれた筈(実はネズミ)。こちらでは五年間だが俺には実質5時間程度。量子の世界は、こことは時間の流れが違う。

自在に扱えたら、サノスの前に行けたら・・・・

 

量子を使ってタイムマシンを作る話を否定するトニー。

ヘタをすればもっとひどい事になる。
トニーの代わりにブルース・バナーを頼るメンバー。ブルースはハルクとの融合で、ハルクの体のままブルースとして生活しており、町でも人気者。専門分野じゃないと尻込みするが、引き込まれる。

 

インスピレーションが沸いて、人工知能にメビウスの輪のモデリングを指示したトニーは、出来たモデルを見て驚く。
娘のモーガンに3000回愛してると言われて喜ぶトニー。

ペッパーにモデリングの話をすると「助けられそうなのね?」
あなたを止めようとしたのは、私の数少ない過ちのひとつよ・・・・

 

スコットのバンを使ってのタイムマシンテスト。実験台のスコットを一週間前に送り込む筈が、その場で本人が子供に若返る。次は老人、また次は赤ん坊。電源リセットしてようやく元のスコットに戻る。お漏らしをしたのは赤ん坊の俺か、爺さんの俺か?・・・・

スティーブを訪れるトニー。

そして彼にキャプテン・アメリカの盾を返す(和解)。
スコットがやっている実験の事を知っていた。あれでは実用にならない、と自分が作った時空を超えて作動するGPSを見せる。
ストーンを取り戻すにあたっての優先事項。
①失った命を取り戻すこと ②僕が得たものも守り抜くこと ③なるべく死ぬな。 「いいだろう」とスティーブ。

 

ソーが作ったアスガルトの街を訪ねるブルースとロケット。村人に聞くと重症だという。
ひたすらビールを飲み、引きこもりで腹の出たソーだが、居なくなった者たちを取り戻す話に乗る。

 

日本。ヤクザの抗争の中で暗躍するローニンの存在。

 

幹部を倒したクリントに声をかけるナターシャ。
こいつらを殺しても家族は戻らない。いい方法を見つけたの・・・・

 

トニーの力で開発が順調に進み、とうとう装置が完成。

だがタイムトラベルのために必要なピム粒子の個数が限られており、予備テストに使えるのは二個だけ。

スコットがテストをミスって一個を無駄しにてビビる。
クリントが代わりに行う事になり、どうせならサノスが赤ん坊の時に殺せばいいと提案するが、ブルースがそれを否定。過去を変えても未来は変わらない。過去を旅するなら、それは君たちの未来になる。

新しい未来が出来ても変わる事はない(バック・トゥ・ザ・フューチャーは間違い)。
クリントがテストのために出発。自分の家で娘のライラの声を聞く。戻って、大丈夫?の問いに「成功だ」

 

次は実戦。いつ、どこの時代に行くか。ストーンを得るのに一番効率的なターゲットの絞り込み。
3つのグループで同時に行動。
タイム・ストーンを求めてエンシェント・ワンを訪ねるブルース。数年早くてストレンジの手にはなく、ワンが持っていた。歴史の流れが変わるから石は渡せないと言うワンに、未来でストレンジは渡したと聞き、理解して渡すワン。

リアリティ・ストーンを取りに行ったソーとロケット。母親と遭遇するソー。

母親は、彼が未来から来た事を理解し、ハグして送り出す。

 

パワー・ストーンは、ローズとネヴュラが取りに行った。


機械の手を焼きながらストーンをケースから取り出したネヴュラ。。

前の時代でネヴュラがサノスから頭を覗かれる。未来でのトニーたちの会話。ガモーラがとっさに、戦いで神経系統が乱れている、と説明。

 

スティーブとトニー、スコットがニューヨークで作戦実行。
ロキを捕え、杖と四次元キューブを運ぶ場面。スティーブは杖をエレベータ内でシールド士官から奪う。
一方四次元キューブを運ぶ、過去のトニーの体内に入り込んでリアクターを細工するスコット。発作を起こして倒れるトニーから、警備員に変装した現トニーがキューブを取って逃げようとしたが、過去ハルクにぶつかり失神。過去ロキがキューブを持って消える。

 

ネヴュラは更に調べられ、9年後の未来から来たもう一人のネビュラの存在が知られた。
私が未来で行った事を帳消しにしたい、と過去ネヴュラが言う。
それを電子脳同士のシンクロで感じる現ネヴュラ。「ロマノフ、問題発生!」

 

ハルクに吹っ飛ばされた、ミスったと言い訳するトニー。
ピム粒子はもうない、計画は失敗だとわめくスコットだが、トニーはスペース・ストーンと粒子をゲットする方法があるという。ニュージャージー州。スティーブも理解する「二人ともそこに居た」。
04,07,1970。「僕を信じるか?」 「信じる」

1970年のシールド軍事施設。トニーが四次元キューブを見つけてケースに収め、立ち去ろうとすると、そこに父のハワード・スタークが。

 

とっさにハワード・ポッツと偽名を言うトニー。
一方ロジャースはニセの電話でピム博士をラボから呼び出し、ピム粒子を手に入れる。
その時シェード越しにペギーの姿が見えた。


ハワードは、妊娠している妻に花束を買っていた。
父親の思い出を聞かれ「金で時間が買えたためしはない」との名言を言うと「賢いな」
また、生まれて来る子のためならどんな事もしたい、と言うハワード。
別れる二人。車で待っている執事のジャービス。

 

惑星ヴォーミアに降り立つクリントとナターシャ。案内人のレッドスカルは、ソウル・ストーンを手に入れるためには愛する者を手放さなくてはならないと言う。サノスがガモーラを殺した理由を理解する二人。
お互いに、自分が死のうとして争う二人。クリントがナターシャを倒して断崖へ飛び降りるが、ナターシャがぶら下がったためクリントは崖に留まる。そしてナターシャは自ら落ちて行った。
ソウル・ストーンを持ち帰ったクリント。

 

全てのストーンを集めて現在に戻ったメンバーたち。

誰が指鳴らしをするか?
ソーが申し出るが、ストーンのパワーはガンマ線であり、自分にとっては体の一部だからとブルースが主張。
トニーの作ったガントレットにストーンが嵌め込まれる。
体に強い異常を感じるブルース。何かおかしい!中止しろという声を止めてブルースが指鳴らしをする。
成功か? まだ判らない。
その時クリントのスマホに電話が。

妻のローラからの発信。出るとまさにローラの声。

 

現ネヴュラを捕えて自分の未来を全て知ったサノスは、過去ネヴュラを未来へ送り込む。彼女が装置を動かしてサノスと、彼が率いるチタウリの軍隊を現代に招き入れた。
ラボが総攻撃される。まだ状況が判らないトニーは、これが時間を動かした弊害だと勘違い。
爆発でガントレットは行方不明に。

 

サノスに立ち向かうソー、スティーブ、トニーの三人。
サノスが言う。世界の半分を消す事で、もう半分を救えると思っていた。だが過去を知る者が生き残っている限り抵抗する者が現れる。

この宇宙をいったん原子レベルまで壊し、改めてストーンを使って作り直す。激しい戦いが続くが、三人は歯が立たない。

 

そこに異世界から戻されたティ・チャラ(ブラック・パンサー)たちの軍団が復帰。その先頭に立ったスティーブが「アベンジャーズ、アッセンブル!」と叫び敵に向かって走り出す。


ガレキの中からガントレットを持ちだしたクリント。サノスがそれを狙っている。ストーンを元の場所に戻さなくてはならないが、タイムマシンはサノスに破壊された。
スコットが戻った、あのバンが使える。だがその場所は戦いの一番激しい所。

 

復帰したドクター・ストレンジと話すトニー。「勝つ確率1400万分の一は、これの事か?」 ドクターは「明かしたら実現しない」
ガントレットは様々な者にリレーされてバンに向かうが、結局そのバンは破壊された。
そしてサノスが再び襲いガントレットを奪う。それが右腕に嵌められた。

 

サノスが指を鳴らす。だが何も起こらない。そこにはストーンがなかった。トニーの腕に嵌められたガントレットに集まる六つのストーン。


「私は絶対なのだ!」と言うサノスに

「私は、アイアンマンだ」と言ったトニー。

トニーの指鳴らしで、チタウリの軍隊が塵となり、次いでサノスも塵となって消えた。

指鳴らしで致命的なダメージを受けたトニーは、ペッパーに抱かれて息を引き取った。

 

トニーの葬儀。この計画を開始する時に残していた、トニーの遺言が流される。残されたトニーの愛娘モーガンと話すハッピー。

 

ブルースが作った小規模のタイムマシンでストーンを戻しに行くスティーブ。元あった時代に正確に戻せ、とブルース。
そして送り出されるスティーブ。向こうに何年いようと、こっちでは5秒。
だが戻って来ない。タイムスタンプでは戻っている筈。
その時、向こうのベンチに座っている老人を見つけるサム(ファルコン)。


それはスティーブだった。ストーンを戻した後、自分の人生を生きてみるのもいいと思った。ペギーと初めて会った頃に戻って、共に暮らして行く生活。素晴らしかった。

 

思い出した様にキャプテン・アメリカの盾をサムに渡すスティーブ。

「君のだ」

 

 

 

マトリックス (映画)   1999年

$
0
0

監督・脚本  ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
製作       ジョエル・シルバー
興行収入   4.6億ドル

 

キャスト
ネオ(トーマス・A・アンダーソン)   キアヌ・リーブス
モーフィアス                              ローレンス・フィッシュバーン
トリニティー                               キャリー=アン・モス  
オラクル(予言者)                      グロリア・フォスター
サイファー(裏切り者)                 ジョー・パントリアーノ 
タンク(オペレーター)               マーカス・チョン
ドーザー(タンクの兄)                 レイ・パーカー
エイポック                                 ジュリアン・アラハンガ
マウス                                      マット・ドーラン
スウィッチ                                 ベリンダ・マクローリー
 
エージェント・スミス                     ヒューゴ・ウィーヴィング
エージェント・ブラウン                 ポール・ゴダード 
エージェント・ジョーンズ              ロバート・テイラー

 


予告編

 

感想
昨年、集中放映されていたのを録画して、例によって放置。連休でようやく視聴。一作目は劇場では観ず貸しビデオ観て、その後2、3作目は劇場で観た。

 

裏でハッカーをやっている若者が、仮想現実の実態を知らされ覚醒して行くまでが描かれる。
プログラムの中にある仮想現実と、それを支える実際の世界との対比。AIを倒すために太陽エネルギーを抑え込んだ事が、却って人類自身をエネルギー源として利用する流れを作ってしまった。この辺りは構築がしっかりしていてSFらしい。
赤いカプセルを飲んで、実際に自分が置かれている世界を直視する場面の迫力は、かなり感動的。SF映画の醍醐味と言える興奮を味わった。

 

モーフィアスの言う「君が吸っているのは酸素か?」にシビれる。

今までマトリックス世界で、普通人としての制約にドップリ浸かっていたネオが、そこから既成概念を外して行く。
VR世界へ入るトリガーが電話線なのは、当時全盛だったダイヤルアップ接続を思えば違和感はないが、今考えると微笑ましい。
また、母船との通信はケータイでやれるのに、侵入、脱出は固定電話でないとダメなのも面白い。

 

ネオを救世主だと盲信して命をかけるモーフィアスと、自分は違うと予言者に宣告されたネオとの感覚のズレ。
ただ、トリニティの愛で甦ってから次第に変化して行くネオの気持ち。

何と言っても悪役のエージェント・スミスがいい。サングラス顔は凄みがあるが、それを外すと意外にカワイイ目をしている。その顔で「アンダーソン君」か。 笑える。
彼は最近の映画「移動都市/モータル・エンジン」のヴァレンタインとして出演している。

 

 

 

あらすじ
プロローグ。女がホテルの一室で警察に包囲されるが、皆殺しにして逃げる。電話ボックスに飛び込んで消えた女。
PCのメールで起こされるトーマス・アンダーソン。そこには「白いウサギを追え」「マトリックスが見ている」とのメッセージ。
トーマスは裏社会で「ネオ」と呼ばれるハッカー。

客の依頼で闇のデータを渡すが、連れの女の肩にウサギのタトゥーがあり、飲みに付いて行く。


そこで近づく女。トリニティと聞き驚くネオ。国税局のPCに侵入した有名なハッカー。
危険が迫っていると教えられるネオ。疑問があなたを導いた。

 

翌朝遅刻して出社するネオ。会社は大手ソフトメーカのメタ・コーテックス社。上司からの小言を受けた後、自席で配達物を受け取る。中にはケータイ。発信音が鳴り、受けると相手はモーフィアスと言った。
狙われているとの言葉通り、黒スーツの男が迫る。窓から外に出てゴンドラで屋上に逃げろとの指示だが、恐怖で動けず捕まるネオ。

 

連行されて取り調べを受けるネオ。相手は本名のトーマス・A・アンダーソン君と呼び、裏社会での「ネオ」の名も知っていた。
モーフィアスが危険人物であり、その逮捕に協力したら、汚れた過去を清算出来ると誘う。
「電話をかけさせろ、俺には権利がある」と叫ぶネオ。だが彼の口がいつのまにかネバ付き、完全になくなってしまった。


体を押さえられ、機械で出来た虫の様なものをヘソから入れられる。

 

目覚めると自分の部屋。夢だったと安心するが、例の男からの電話。言われた住所にトリニティが。車に乗せられると中に男がいた。
トリニティに服を脱がされると腹に器具が押し付けられる。動転するネオ。虫が血だらけになって回収された。
改めて男からモーフィアスだと紹介される。君はずっと感じて来た「何か間違っている」。だからここへ来た。
マトリックスって?と聞くネオに「自分の目で見るしかない」
最後のチャンスだと言って、青と赤のカプセルが出された。青を飲めば今までと同じ世界に戻れる。赤を飲めばこの先へ降りて行ける。

 

赤いカプセルを飲んだネオは苦しみ出して気を失う。「あの薬は追跡プログラム」

 

水槽の中で目覚めるネオ。頭は丸坊主で体中にチューブが刺さっている。周りを見ると膨大な数の水槽が並ぶ。


飛行するロボットが来てネオの体を持ち上げ、ダストシュートに投げ込んだ。その体が回収されて手当てを受けるネオ。

 

目覚めるネオ。モーフィアスが話す状況。今は1999年ではなく2199年。そしてこの船は私のネブカドネザル号。
ネオがさっき見たこの船の製造年は2069年だった。
クルーが紹介される。エイポック、スイッチ、サイファー、タンク、ドーザー、マウス、そしてトリニティ。
首の後ろにプラグを繋がれて真っ白な世界に飛び込むネオ。そこにはモーフィアスが。


そしていつもの光景が広がる。この20世紀末は、脳が描き出す架空の世界。実際に存在するのはこれ、と見せられたのは廃墟。


21世紀の初頭、人類はAI(人工知能)により一つとなって祝杯を上げた。だがAIは単一の意識で機械全体を支配した。
人類はそれを阻止するため、空を闇に変えて太陽エネルギーを奪った。だが運命は皮肉を心得ていた。人が生み出す電力の利用に核融合を加え、機械は必要とする全てのエネルギーを手に入れた。畑だ。現実の世界は「マシン・シティ」と言われる。
マトリックスとは支配。人を支配するために作った。

 

信じない、と口で言いながらも戻れない事を認識するネオ。ある年齢を越えてからの適応は難しく、ネオを引き入れたのには理由があった。
マトリックスを変える特別な力を持つ者(救世主)の存在が予言された。人類の解放。ザイオンは、最後の砦。

 

マトリックス空間での戦闘訓練を授けられるネオ。柔術、拳法、テコンドー・・・驚異的なスピードでマスターするネオ。
モーフィアスがネオの相手をするが、ネオは全く敵わない。君が吸っているのは酸素か?もっと早い筈だ。
雑念を捨て、心の解き放ちを理解してスピードアップするネオ。

マトリックスで会った黒スーツの男について聞くネオ。

彼らはエージェント。監視プログラム。
マトリックスの中に安全な場所はない。今までエージェントと戦った者は全て死んだ。

 

サイファーが機器の操作をしているところを訪れるネオ。酒を勧められて飲む。赤いカプセルを飲んだ事を後悔しているサイファー。エージェントを見たらとにかく逃げろと忠告。

エージェントと密会するサイファー。記憶をなくしてくれ、金持ちになりたい、と言う。見返りはザイオンへのアクセスコード。「知ってる奴を教える」

 

モーフィアスの計画でネオを予言者に会わせる事にし、行動開始。メンバーを揃え、車で移動。目的の建物のゴミ箱にケータイを捨てるサイファー。
彼女は何を知ってる?の問いにモーフィアスは「彼女はガイド。導くだけ」  マトリックスへの侵入は固定電話により行う。
ネオ一人で予言者オラクルと面会。

 

ネオを見て「才能はあるけど、何かを待ってる」
モーフィアスが、ネオを救世主だと思い込んでいるのを不憫に思うオラクル。
面会が終わり、モーフィアスは「言われた事は胸にしまっておけ」

 

帰りに同じ猫が二回繰り返して通った事をトリニティに話すネオ。デジャブは何かを変えた時に起こる!と警戒を強めたとたんにエージェントの攻撃。自らをエージェント・スミスと名乗る男。
脱出する扉は壁になっていて改変されている。壁の配管スペースに逃げ込むメンバー。
それが見つかり攻撃にさらされる。途中で脱出に成功し、電話から船に戻ったサイファー。

 

そしてオペレーターのタンクを撃って指揮を奪う。通信で自分の正体を明かすサイファー。皆の体は椅子に固定されて動けない。エイポックとスウィッチのプラグが抜かれて殺された。

次いでトリニティのプラグが抜かれようとした時、倒れていたタンクがサイファーを撃ち殺す。
トリニティに次いでネオも帰還。だがモーフィアスが捕らえられた。
このままでは自白剤でザイオンへのアクセスコードが知られる。

 

プラグを抜く、それしかない。だがそれを止めるネオ。予言者は俺が選択に迫られると言った。彼を助けられる確信がある。

そしてトリニティも「私の助けが要る」と言って同行。

大量の武器を準備してエージェントのビルに正面から入るネオとトリニティ。壮絶な銃撃戦を制してエレベーターを上る。

途中で妨害に遭い、箱の上に脱出して更に上を目指す。

モーフィアスを自白に追い込むスミス。人類はウィルスと同じ。我々が治療する。だが自白剤が効かず苛立つスミス。
ヘリを調達して空から奪還を目指す。操縦法はタンクがトリニティにソフトを注入。
窓からバルカン砲でスミスたちを攻撃するネオ。そしてモーフィアスを救出。

 

モーフィアスをトリニティに託してスミスと戦うネオ。モーフィアスとトリニティは戻れた。一方実世界では船の位置が敵に知られ、タコ状の兵器センチネルの攻撃を受け始める。

戦いの中で更に反応速度が増すネオ。

スミスの撃った弾を見事にかわす。

 

だが地下鉄駅での直接対決ではスミスの方が数段上。厳しい攻防の中で、胸に打撃を受けてネオの心臓が止まる。
横たわっているネオに抱き付くトリニティ。彼女はオラクルから、自分が愛する人こそ救世主と告げられていた。


愛している、と言ってネオに口づけする。再び動き出すネオの心臓。

目覚めてからのネオは次元の違う戦い方となり、スミスを子供の様に扱って銃弾さえも止めた。

センチネルが船内に潜入する。トリニティの叫びで電話機に走るネオ。
EMP攻撃で敵は撃退され、目覚めるネオ。

 

ネオの宣戦布告(探知システムエラーの表示)
お前たちは恐れている。俺たちの事を。変化する事を。
隠したがっている世界を人々に見せよう。お前たちの存在しない世界。
そこでは全てが可能だ。これからはお前たち次第だ。

 

 

マトリックス・リローデッド (映画)    2003年

$
0
0

監督・脚本  ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
製作       ジョエル・シルバー
興行収入  7.4億ドル

 

キャスト
ネオ(トーマス・A・アンダーソン)   キアヌ・リーブス
モーフィアス                              ローレンス・フィッシュバーン
トリニティー                               キャリー=アン・モス  
オラクル(予言者)                     グロリア・フォスター
セラフ                                      コリン・チョウ
ナイオビ                    ジェイダ・ピンケット=スミス
リンク                      ハロルド・ペリノー・ジュニア
キー・メーカー                           ランドール・ダク・キム
ロック司令官                            ハリー・レニックス
ハーマン評議員                        アンソニー・ザーブ
ベイン                                     イアン・ブリス
ミフネ                                      ナサニエル・リーズ
キッド                                      クレイトン・ワトソン
アーキテクト                             ヘルムート・バカイティス

メロヴィンジアン                        ランバート・ウィルソン 
パーセフォニー                         モニカ・ベルッチ
ザ・ツインズ                              ニール&エイドリアン・レイメント

 

エージェント・スミス                    ヒューゴ・ウィーヴィング
エージェント・ジャクソン              デヴィッド・A・キルド
エージェント・トンプソン              マット・マッコーム

 

 

予告編

 

笑える予告編(温水サイコー!)

 

 

 


感想
前作「マトリックス」の続編。身体を繋がれてエネルギー源とされている人類が、普通と思い込んで生活している「マトリックス空間」。
それに気付き、レジスタンス活動を行うザイオンのモーフィアスとそのクルー。マシン軍団によるザイオンへの攻撃が迫っている。

 

しかし集会でモーフィアスの演説の後、盛大な踊りを見て「未開人やなァ・・・・」

いくら地下社会と言っても、センチネルに対抗する艦船を作る程度の技術力があるのだから、もう少し文化的な行動をしてもいいだろうに。
なんかアフリカの奥地に来たみたい。

 

予言の導きでソースまで辿り着き、アーキテクトから真相を聞かされるネオ。しかしこのアーキテクトのおっちゃん、ホントよう喋る。ここに書いた数倍は喋っている。

ザイオンの拡大と予言者による滅亡が、過去五回行われているという衝撃。
ザイオン自身がアノマリーの産物であり、修正の反映で次のザイオンを作り出すために、人類から男女を選別してリロード(再読み込み)する。要は社会システムを円滑に運営して行くためのスキルアップ。
5代目としてのザイオンが、最初の男女23名から25万になるためには、多分五百~千年とかのレベルが必要。またネオの様にマシン・シティから引き抜かれる者は、そのごく一部。今のマトリックスが一番うまく運用されているとすれば、それに先立つ4代分で千年程度か。
そうなると、マトリックス世界が初期設定の1999年だったとしても、現実にはそれから2千年近く後の世界。
モーフィアス自身そこまでは知らなかった。

 

それからアーキテクトが言った「右のドアを行けばザイオンは救われる」がおかしい。そもそも既定の行動とは、ザイオンが滅び、救世主がソースに修正を加えて次のザイオンの再生となる、という説明だった。
ザイオンが滅んで残りの人類に修正をかけるか、全ての人類が滅びるかの二択だろ?
ただ、左を選んだとしてもいずれにせよアーキテクトが作った世界だから、全人類が滅びるというのはフェイク。

 

まあ、それはおいといて。とにかくネオは、ザイオンよりもトリニティ一人の命の優先させた(その時点の心情として)。アーキテクトは、彼女を救えないと言ったが、結果的に救えた。
アーキテクトの知らない未来が生まれるのか?

 

元々はマトリックス内の監視プログラムだったエージェント・スミスは、前作でネオに敗れてからはマトリックスの支配から離れて、いわゆる逃亡プログラムになった。その行動自身マトリックスの利益を考慮しているとも思えない。

 

ネオがソースのある部屋へ行かなかった事で、今までの五回とは異なるザイオンの未来が予想される。
意識不明のベインも含め、怒涛の最終章へ続く・・・・・

 

備考
アーキテクトの説明で度々出て来るアノマリー(anomaly)は、ざっくりと言えば「異常」。ウィキペディアによれば科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む。とある。
記憶にある「2001年宇宙の旅」で月のモノリスの事をTMA1と言っていたが、これの英名が「Tycho Magnetic Anomaly One」であり、アノマリーは、このテの異常を示す言葉として使い易いのかも知れない。

 

 

 

あらすじ
トリニティがエージェントと戦って死ぬ夢を見るネオ。
モーフィアスが操縦するネブカドネザル号。タンクの後任、リンクがサポート。センチネルを避けながら停船し、マトリックスに侵入するモーフィアス、ネオ、トリニティ。

 

マトリックス空間での、ザイオン司令部メンバーによる会合。
マシン側がボーリングによりザイオンに向かっている。ナイオビの報告では72時間後に25万の敵が来る。ザイオン25万に25万のマシン。奴らの考えそうな事だ、とモーフィアス。
どうやって防御するか。ロック司令官に従おうという流れに対しモーフィアスが否定。予言者の助言が必要だと言う。

 

その時、気配を感じて上階に行くネオ。スミスが現れる。会合の中止を伝えてスミスと戦うネオ。
ひとしきりの戦いを終えて上空に昇ったネオが、ある方向を目指す。
かつて予言者に会った時のドアを開けるが、そこには人の形跡がなかった。

 

リンクの操縦でザイオンに入港するネブカドネザル号。モーフィアスを出迎えるミフネ隊長。
ロック司令官の呼び出しを受けているモーフィアス。
いきさつあるのか?と聞くネオに説明するトリニティ。ナイオビはモーフィアスの恋人だったが、彼が予言者に会って全てが変わった。

今ナイオビはロック司令官の恋人。
ネオを見つけて駆け寄るキッド。かつてネオに命を助けられて心酔している。

 

ロック司令官と話すモーフィアス。予言者の言葉を聞くために船を残して来た事を責めるロック。街を救う手立てはネオだと言うモーフィアスを信じない。

ザイオン内での集会が始まる。

ハーマン評議員の後に、歓声と共に現れるモーフィアス。
マシンが近づきつつある。試練と困難。100年マシンと戦って来た。大事な事実は、我々は未だに生きている事。
今度こそ思い知らせてやろう!(歓声)大集団での踊りが始まる。

 

予言者からのメッセージを受け取ろうとしていたベインは、スミスに遭遇して身体を乗っ取られる。

ハーマン評議員と話すネオ。支配についての議論。マシンを破壊したら電気が消える。人間もマシンも互いに必要。
予言者からのメッセージが来たため、ネブカドネザル号は出航準備。
スミスに乗っ取られたベインがネオを襲おうとするが他人の目があり断念。

出航を許可したハーマン評議員に苦情を言うロック。船が何隻あるかで我々の存亡は決まらない、とハーマン評議員。

 

マトリックス空間に入り、指定のドアを開けるネオ。そこに居たセラフは予言者を守る者。
突然殴りかかり、戦いが始まる。

 

長い攻防を経て「それまで」と中止。ネオが救世主かどうかの確認。「お待ちかねだ」
久しぶりの予言者オラクルとの面会。ネオはオラクルの存在を、マシン世界のプログラムだと見抜くが、信用出来るかが問題。
選択はあなたがしなくてはならない、とオラクル。そして選択はもうしてる、とも。理由を知るためにここへ来た。
プログラムがプログラムをハッキングする例に関する議論。プログラムは削除されそうになると逃亡して漂流する。プログラムはここに隠れるか、ソースに戻って行くか選ばなくてはいけない。
ソースとは、メイン・コンピューター。そう、あなたもそこへ行くの。救世主の行き着く先よ。
光で出来たドアの先に何が見える?
トリニティが落ちて行く夢。死かどうかは判らない。あなたは未来が見えるようになったと言う。時間のない世界を見ている。
彼女の事が良く見えないと言うネオに、自分がどんなものを選択するか見えてないからだと言う。
失敗したらどうなる? その時ザイオンは滅びるわ。
時間切れをセラフが伝える。最後にオラクルは「キー・メーカーの助けが必要よ」と言ってメモを渡した。

 

オラクルが去ると同時にスミスが来る。
君は私を殺したが、何かが起こった。君は倒したが削除しなかった。
君のおかげでシステムのエージェントではなくなった。おめでとう。
我々がここに居る理由・・・・目的が我々を動かす。
スミスの手が胸に差し込まれ、体が黒くなりかけるが、それを押し戻すネオ。次々に現れては向かって来るスミス。
空に飛んで逃げるネオ。スミスは追うことが出来ない。

 

ザイオンでは、帰還しないネブカドネザル号と連絡が取れない事が問題となっていた。
ロック司令官が否定する中、捜索に船を出す提案が出される。ソーレン船長(ビジラント号)が志願。次いでナイオビ船長(ロゴス号)も志願。怒るロックに「永久に変わらないものもある」

 

モーフィアス、ネオ、トリニティの三人がオラクルのメモにあったメロビンジアンを訪れる。


メロビンジアンは、削除を免れたプログラム(エグザイル)の元締め。隣りに座る妻のパーセフォニー。監禁されているキー・メーカーの引き渡しを要求するモーフィアス。
渡す理由はない、と断るメロビンジアン。

事は起こさず引き下がった三人にパーセフォニーが近づいた。

 

夫にうんざりしている。ネオがうまいキスをしてくれたらキー・メーカーを渡すという。最初気のないキスでサイテーと言われ、次はディープキス。
パーセフォニーがドアを開けると、その先で鍵を作っていたキー・メーカーが「君を待っていた」


だが事態を知ってメロビンジアンが駆け付け、部下をけしかける。
逃げるキー・メーカーを追うトリニティとモーフィアス。

敵を食い止めるネオ。


キー・メーカーを確保して車で逃げるトリニティたち。

それを追うツインズ。

車からトレーラーに乗り移って逃げる三人。だが執拗な攻撃でピンチに。輸送中のオートバイに乗り移るトリニティとキー・メーカー。だが鍵がない。合鍵を渡すキー・メーカー。


敵を倒したネオだが、策略で遠くに追いやられる。
バイクで逃げるトリニティとキー・メーカーだがピンチに。

ネオが800キロを超高速で飛び、助け上げた。

 

イカロス号からの報告を受けるロック司令官。敵マシンが鉱床にぶつかって減速しているとの事。だが到達まであと9時間。

キー・メーカーの情報でメイン・フレームまで行く手順が知らされる。チャンスは一回。

 

三隻の船長が集う。我々は運命に導かれた、とモーフィアス。
ネオがトリニティに、今回は任務から外れてマトリックスには入らないでくれと頼む。了承するトリニティ。
ナイオビが問う。「もし間違ってたら?」

その時は全員死ぬ、とモーフィアス。

12時に発電所を爆破。それがトリガー。メンバーはネオ、キー・メーカー、モーフィアス。

 

ドアをキーで開き、キー・メーカーと共に進む。スミスの出現。私の強みは大勢居ること・・・
爆破による停電は緊急システムで復旧され、このままだと作戦は失敗する。緊急でマトリックスに入ったトリニティは、オペレータ室でビルシステムを全面停電させる。

廊下の奥のドアを開いてキー・メーカーが入る。続いて飛び込むネオ。だが閉じる時キー・メーカーが撃たれる。「これも役割り」と言って首にかけたキーをネオに渡す。そのキーで最後のドアを開くネオ。

 

ディスプレイに囲まれた部屋で一人座る老人。

 

設計者(アーキテクト)と言った。
君はアノマリーの産物。アンバランスな均衡の残滓として生まれた。
アノマリーとは、設計で出来る変則的なもの。君は導かれた。

マトリックスは古い。今回は六つ目のバージョン。問題は選択だ。
最初のマトリックスは私の理想郷。人間は拒否した。次は人間の歴史に基き、グロテスクな面も反映。だがそれも挫折。
成功のためには不完全な知性が必要。偶然発見した直感プログラムがその答え。私が父なら彼女は母。
彼女により人類の99.9%が受け入れる世界が出来たが、人類自身が選択したように見せかけただけ。
明らかな欠陥があり、それがアノマリーを生み出した。即ちザイオン。修正しなければマトリックスが崩壊する危険を生じる。

だから君が現れた。

 

ザイオンの住民は根絶される。我々が破壊するのは今度で六度目。

その方法も随分効率的になった。
救世主の役目はソースに戻り、君の保持するコードを初期プログラムに再び書き加えること(リロード)。
その後マトリックスから女16人、男7人計23人を選抜してザイオンを再建する。このプロセスを拒否すればコンピューターはクラッシュし、マトリックスに繋がれた者は全員死ぬ。加えて言うならザイオンの人間も一人残らず死んで、最終的には全人類が死滅する事になる。

 

お前たちが生き残るためには人間が必要な筈だ、と反論するネオ。
それは我々の生き方のレベルによるだろう。
問題は、君が人類の滅亡に対し責任を負う覚悟があるかどうか、だ。
人々の生活が全ディスプレイに表示される。
五人の前任者たちも君と似通った属性を持っていた。人類に対する深い愛情。それは救世主の使命遂行に有益。
だが君の場合は特別。一対一の愛情だ。
そこでエージェントと戦っているトリニティの姿がディスプレイに映し出される。「君を救いたくて、命懸けでマトリックスに侵入したよ」

二つのドアを提示するアーキテクト。右はソースへ繋がりザイオンを救う事が出来る。左は女が居るマトリックスに通じ、人類を滅亡に導く。問題は選択だ。
君は既にある感情を作り出し、論理や理性を圧倒している。間違いなく女は死ぬ君にはそれを食い止める事は出来ない。

左のドアに向かうネオ。希望は人間が抱く典型的な妄想だ、と言い捨てるアーキテクト。
「今の僕の希望は、二度とあんたと会わないことだ」 「それがいい」

 

ビルから落ちながら銃を撃つトリニティ。だが胸に銃弾を受ける。

 

地上に落ちる寸前にトリニティを助け出すネオ。そして指を差し入れて弾を取り出す。
だがトリニティは心停止となり、ネブカドネザル号のモーフィアスは途方に暮れる。
ネオが直接トリニティの胸に手を入れて心マッサージを始める。息を吹き返すトリニティ。
二人の行動をモニターしていたリンクは「ついていけないよ」

「これでおあいこね」とトリニティ。

 

ネブカドネザル号に戻ったネオとトリニティ。
やる事は全てやった。救世主がソースに辿り着けば戦いは終わる筈だ。24時間以内に何とかしないとザイオンは滅びるだろう、とネオ。
救世主は何もできない。システムに操られていただけ、の言葉に失望するモーフィアス。

 

そこにセンチネルの攻撃。だが電磁パルスが届かない。
「爆弾だ!船の外へ逃げよう」と皆を促すネオ。追撃するセンチネル。
何かが違う、とネオ。「奴らを感じる」
ネオが、向かって来るセンチネル数体に向かって手を出し、念を込めるとそれらが破壊された。
だがその後倒れて意識を失うネオ。そこに救援に来たハンマー号。

ベッドに寝かされているネオ。医療クルーのマギーの話では、一種の昏睡状態。バイタルは安定。

 

船内での会議。船長のローランドの話ではマシン軍団を待ち伏せ、逆襲のチャンスの時、何者かが妨害した。
配置に着く前に電磁パルスを作動させ、感づかれた。5隻消滅の大被害。突破された後は、虐殺状態。
マシン軍団が撤退した後確認に行ったところ、生存者が一人だけ居た。

ネオの向かいで同じく眠っているのは、序盤でスミスに体を乗っ取られたベイン。

 

 

マトリックス・レボリューションズ (映画)    2003年

$
0
0

監督・脚本  ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
製作      ジョエル・シルバー
興行収入   4.2億ドル

 

キャスト
ネオ(トーマス・A・アンダーソン)   キアヌ・リーブス
モーフィアス                          ローレンス・フィッシュバーン
トリニティー                               キャリー=アン・モス  
オラクル(二代目)             メアリー・アリス 
セラフ                                      コリン・チョウ
ナイオビ                    ジェイダ・ピンケット=スミス
リンク                      ハロルド・ペリノー・ジュニア
ロック司令官                             ハリー・レニックス
ハーマン評議員                        アンソニー・ザーブ
ベイン                                     イアン・ブリス
ミフネ                                      ナサニエル・リーズ
キッド                                      クレイトン・ワトソン
アーキテクト                             ヘルムート・バカイティス
サティー                   タンビーア・K・アトウォル
ラーマ・カンドラ              バーナード・ホワイト 
カマラ                     タリニー・ミューダリア

メロヴィンジアン                        ランバート・ウィルソン 
トレインマン                 ブルース・スペンス
エージェント・スミス                    ヒューゴ・ウィーヴィング

 

 

予告編

 

感想
「マトリックス・リローデッド」の直後から始まるシリーズ三作目。
念の力でセンチネルを倒したネオだが、その代償の昏睡状態。
前作でアーキテクトから、このドアに入ったら人類が滅亡すると言われたが、それは起こらなかった。結局過去5回までの救世主は、言われるがままにザイオン破壊-再生への道を選び、予定された範囲での修正に甘んじていた。
そしてネオが初めて違うドアを開いた事で、マトリックスとマシン・シティとの関係に変化が起きた。

 

単なる監視プログラムだったスミスが、一作目でネオと戦い、敗れた事で何かが狂いだした。その後二作目で、自分のコピーを作るだけでなく生身の人間に乗り移り、現実世界での活動も可能としたスミス。
その能力は、アーキテクトでさえも制御不能となり、最後にネオが自分の存在をかけてスミスを抹殺した(と理解する)。

しかしラストでアーキテクトとオラクルの会話、あれはどう解釈するのか? ザイオンが生き残ったというケースは今回初めて。危ないゲームをしたものだ、と言うアーキテクトの真意は?

 

そもそも「マトリックス」空間というのは、マシンが人間からエネルギーを抽出する際の効率を考え、より健全に精神の安定を図る目的で運用されているもの。
その中で疑問を感じ、スピンアウトした者たちを「ザイオン」という隔離スペースに集めて、定期的に壊しては新たに作って、管理の精度を上げて行く。
この流れで行くと、今回スミスという予期せぬバグをネオが抹殺したプロセスは、新しい知見としてマトリックス管理に反映されるべきだろう。だからネオがデッキに乗せられて行き着った先は「ソース」

この先続けるとしたら、実はネオは取り込まれずにマトリックス空間のどこかに逃げ込み復活するとか・・・・

 

ただ、このシリーズの興行収入は①で4.6億ドル、②で7.3億ドル、③で4.2億ドルと先細り。まあ先はないだろうな。

 

あまり細かい話を追うのではなく、ザイオンでの攻防や、ネオとスミスの激闘を観るのを主体とした「アクション映画」として捉えるのがベターな鑑賞法なのかも知れない。
そう割り切ればセンチネルの攻撃や、モビルスーツでの攻防など、なかなか優れたSFX映像で数回の視聴に耐える。

 

 


あらすじ
ハンマー号の船内で意識不明のネオとベイン。

 

ネオの昏睡パターンがおかしい。マトリックス空間にもいない(プラグ繋がっていない)。
マシンによるボーリングは続けられ、ザイオンに達するまで20時間もない。

 

セラフからの知らせで予言者に会うモーフィアスとトリニティ。予言者は逃亡の過程で違う姿になっていた。

 

ネオはマトリックスとソースの中間にある、モービル・アベニューに閉じ込められていた。操作したのはトレインマン。フランス人(メロヴィンジアン)の言う事しか聞かない。

 

サティーという少女に出会うネオ。「ここは駅よ」。彼女はラーマとカマラ夫妻の娘。電車が来て乗り込むサティーたち三人。だが銃を持ったトレインマンに止められて乗れないネオ。

 

メロヴィンジアンの元に乗り込むモーフィアス、トリニティとセラフ。取引き条件を出すメロヴィンジアン。それは予言者の目。
トリニティが大暴れしてメロヴィンジアンを脅す。「ネオを渡すか、みんな死ぬか」
駅で待つネオの元へ電車が来る。それに乗っているトリニティ。

 

俺はまだ帰れない、とトリニティを残して予言者に会いに行くネオ。
サティーと一緒に居る予言者は、外見が変わった事を詫びる。質問責めのネオ。なぜ導いた?なぜザイオンの過去に救世主がいたか?接続していないのになぜ存在出来るのか?
多くはアーキテクトの考え。またネオが答えを見つけられなければ、この世界が終わるかも知れないと言う。
スミスはマイナスの穴、システムのバランスを保とうとした。
二つの世界の未来は、あなたが決める。

面会の終わりを告げたセラフ。

 

ネオが去った後、予言者の前に現れるスミス。スミスの手が差し込まれ、予言者が取り込まれた。

 

目覚めたベイン。当時の事は何も覚えていないと言うが、自らに疑いがかかっている事は認識。


ロゴス号が無傷で見つかる。
ザイオンへの敵侵入が迫る中、ハンマー号が帰還を決める。

通常ルートではセンチネルの大群が居るため、点検用のトンネルを通る、と言うナイオビ。
ネオが、マシン・シティに行く必要があると主張。皆が反対する中、ナイオビがロゴス号を提供する。トリニティが同行。

ハンマー号が出発した直後、ベインを監視していたマギーが殺されて発見された。ベインはいない。

 

起動準備に入るロゴス号だが始動しない。ヒューズの点検に行ったトリニティが、中に潜んでいたベインに捕まる。
助けに入ったネオとの戦いになるベイン。スミスに乗っ取られている事に気付くネオだが、切れた高圧ケーブルで両目を焼かれてしまう。
視力を失ったネオだが、エネルギー体としてのスミスははっきりと感じる。


ベインを倒したネオは、トリニティの操縦でマシン・シティに向かう。

 

ザイオンへドリルマシンが到達し、膨大な数のセンチネルが侵入を始めた。ミフネ隊長以下APU(モビルスーツ)で迎撃するが、量が多すぎて太刀打ちできない。電磁パルス攻撃は艦船にしか搭載しておらず、ドーム内には残っていない。
一方ハンマー号はザイオンに近づくものの、ゲートが故障で開かない。瀕死の重傷を負ったミフネ隊長がキッドにAPUを託す。

 

キッドがゲートのチェーンを支配しているセンチネルを蹴散らし、チェーンを切断。ゲートが開かれハンマー号が飛び込む。そしてEMP(電磁パルス)発射。
センチネルを全て倒したが、こちらの防御システムもやられた、とロック司令官は怒る。

 

敵の第二次攻撃が始まる。
評議会で主張するモーフィアス。ネオが信じて、すべき事をしている。ネオは諦めない、だから我々も。

 

ロゴス号で送電線を辿るネオとトリニティ。

 

目的地は山脈の向こう。敵の大群をハンドパワーで倒して行くネオ。
だが塔にぶつかって落ちる船。ネオの視界に光が満ちる。
手探りでトリニティを見つけると、彼女は身体中に棒が刺さっていた。「あとはあなたに任せる。やり遂げて」
光の回廊が導くコースを歩くネオ。

 

ネオの前に現れた巨大な船。その先のスクリーンにセンチネルの集合体で出来た顔が浮かぶ。

 

マシン・シティの代表(デウス・エクス・マキナ)。
スミスはもはや制御不能なプログラム。いずれマシン・シティにもはびこる。俺なら阻止出来る。
望みは何だ?の問いに「平和だ」

 

ザイオンを襲うセンチネルの集団の攻撃が止まった。ネオが戦っているのを知るモーフィアスたち。

ネオがマシンに引き上げられ、プラグを差し込まれる。

 

雨が降るマトリックス空間でスミスと対峙。おびただしい数のスミスが見る中、その代表と戦う。


形勢はネオに不利。すさまじい応酬の末にネオは倒れる。だが再び立ち上がるネオ。
なぜだ?と問うスミス。何のために、平和か、愛か?人間の劣った知性で作り出したもの。
それに応えるネオ「自分で決めたからだ」
再び始まる戦い。パンチの応酬が続く。そして最後のパンチでスミスの体が崖の奥深くにめりこむ。
突然飛び出してネオを吹っ飛ばすスミス。

 

勝ちを確信したスミスだが、この光景に見覚えがある、と訝る。
そして既視感のある「始まりがあれば終わりがある」との言葉を言って、またそれを否定。

お前の言ったことは正しかったぞ、これは必然だ、と迫るネオ。スミスがネオの胸に手をめり込ませる。
そこからネオの体が黒くなり、顔まで到達。そしてスミスの顔になった。
「これで終わりか?」それに頷くと、スミスになったネオに衝撃が走り、体中から光線を出して爆発。
次いで周りのスミスも爆発。最後に残ったスミスも爆発して、全て消滅した。

マシン・シティのネオは、プラグを抜かれる。
「終わったな・・・」
マトリックス空間で横たわるネオの顔が、予言者になっていた。

 

ザイオンのセンチネル軍団が去って行った。
ネオがやった。勝ったぞ!と住民たちに声をかけるキッド。
ナイオビを抱きしめるモーフィアス。

 

代表の船は去って行き、デッキに乗せられたネオは、センチネルに引かれてマシン・シティの中に入って行った。

 

ベンチに座っているオラクルの元に訪れるアーキテクト。
「危ないゲームをしたものだ」 「変わる時はいつもそう」
「この平和だが、いつまで続くと思う?」 「続く限りは・・・」
オラクルが聞く「他の人はどうなるの?」 「誰の事だ?」
「マトリックスから出たい人」 「もちろん解放してやるとも」
セラフに連れられてサティーが来る。
きれいな夕陽を指して、ネオのために作ったと言う。
それを褒めるオラクル。
セラフが聞く「全て知ってたんですか?」
「いいえ、とんでもない。知らなかったわ。でも信じてた、信じてたのよ・・・」

 

 


禁止フロン「中国で使用」の件

$
0
0

オゾン層を破壊するため国際条約で製造が禁止されたフロンの一種CFC11が、中国東部で2013年以降に大量に放出されているとの分析結果を国立環境研究所(茨城県つくば市)などの国際チームが23

日、発表した。出典はコチラ

 

本件はusachanさんも取り上げており、覚えのために調べてみた。

 

CFC11は元々家庭用冷蔵庫用の冷媒として開発されたものであり、当初は「夢の化学物質」と言われた(詳細はコチラ)。その後改良が加えられ、空調用として「R22」が長く使われた。
だがそこに含まれる塩素がオゾン層破壊の原因とされ1987年「モントリオール議定書」により製造、輸入が禁止された。
だが塩素を含まない代替フロンも、温室効果ガスとして1997年の「京都議定書」により規制が進みつつある→「モントリオール議定書」もギガリ改正として進化。

 

家庭用エアコンの冷媒は、長く「R22」が使用されて来たが、これは塩素を含むHCFC冷媒であるため、代替冷媒である「R410A」に切り替えられたのが1990年代。
更に温暖化係数の低下を求めて「R32」冷媒による切換えが2013年頃から始まり、現時点では全メーカがこれに切り替わっている。ここ数年の動きであり、知らない人も多いだろう。

 

また冷凍の分野では、冷媒として温暖化係数が低いCO2がそこそこ効率的にも成立するため、ローソンが全店舗でCO2冷媒化する取り組みを行っている。
これは冷凍設備メインで考えているため成立するものであり(一部冷房にも流用)、空調専用としてCO2を全面展開するのにはまだ課題が多い。
いずれにしてもR32でさえも「代替冷媒」。空調用として一体どの方向に進むのか、規制が進む中でメーカの課題は多い。

 


話を戻して
今回中国が放出したとされるCFC11は、初期の冷蔵庫の冷媒や、ドライクリーニングの溶剤などに広く使われていたもので、未だにこの類の使用が行われているのか、もしくは別用途か、それとも廃棄か。
この辺りはもっと究明が必要だが、観測技術が進歩した現在「捨て逃げ」は必ず見つかる。

 

戦争と平和(映画)   1956年

$
0
0

監督 キング・ヴィダー
脚本 ブリジェット・ボーランド
原作 レフ・トルストイ
音楽 ニーノ・ロータ

 

キャスト
ナターシャ・ロストフ              オードリー・ヘプバーン 
ピエール・ベズーホフ伯爵        ヘンリー・フォンダ
アンドレイ・ボルコンスキー公爵    メル・ファーラー
アナトーリー(エレンの兄)         ヴィットリオ・ガスマン
ナポレオン・ボナパルト          ハーバート・ロム
ミハイル・クトゥーゾフ将軍        オスカー・ホモルカ
エレン(ピエールの妻)           アニタ・エクバーグ
ドーロホフ大尉(エレンの不倫相手)  ヘルムート・ダンティーン
ニコラス・ロストフ伯爵(ナターシャの父)  バリー・ジョーンズ
マリア(アンドレイの妹)          アンナ・マリア・フェレロ 
リーゼ(アンドレイの妻)          ミリ・ヴィターレ
ニコライ・ロストフ(ナターシャの兄)  ジェレミー・ブレット
ソーニャ(ニコラスの妻)          メイ・ブリット

 

 

予告編

 

感想
19世紀前半のヨーロッパ。ナポレオン東進によるロシア遠征と、その失敗の時期である1805年から1813年を描いたもの。
三つのロシア貴族の興亡を、ピエールとナターシャの恋を軸に描く。

まず、以前「レッド・スパロー」で「ロシア人がみんな英語喋ってる~」と茶化したが、歴史があるのネ。

こんな先例があれば、どこの国だろうが吹替えで作るわな・・・

 

白黒だった「ローマの休日」から三年後のオールカラー作品。

ヘップバーンの魅力が十二分に現されている。
しかし悪いヤツとはいえ、エレン役のアニタ・エクバーグの美貌と豊満な肉体には心が動いた。

ピエールの行動がイマイチ判りづらいというか、変。愛人の子供だったのが、思いがけず父の遺産を受け継いで名門に仕立てられたまではいい。その後、軍隊に入らないのに戦争は経験したいとばかりに戦場をウロウロする。そらーアンドレイだってイラつくだろう。
それで戦争の悲惨さを知ったなんて、中学生か!

ナターシャにしても、アンドレイに求愛されて許嫁の立場となったにも関わらず、アナトーリーの誘惑に負けて駆け落ちしようとする。

 

原作は重厚なロシア文学なのだろうが、映画として尺に収めるため端折った結果、やや薄っぺらいものになったナーという印象。
ただ、戦闘シーンの迫力にはまいった。

延々と続く行軍は1キロ以上もあるかと思われ、また乗馬による集団の撮影も、これが実写?とビビる程。

 

ナポレオンは小太りで、有名な肖像画とは似ても似つかないが、これが実際の姿なのだろう。

ただ、映画なんだからここまで忠実にせんでも・・・・

世間に知られているナポレオン

 

原作について、ネット情報を集めてみたところでは「時代の出来事に抵抗して、どの様に生きるべきかを描いたもの」とのこと。
スカーレット・オハラほどの迫力はないがナターシャ、ピエールにその傾向を見て取る事は出来る。


音楽はニーノ・ロータ。「太陽がいっぱい」や「ゴッドファーザー・愛のテーマ」「ロミオとジュリエット」などで名声の高い作曲家。
代表となる楽曲の印象はないが、大スペクタクル巨編にふさわしい重厚な味付けがされている。

 

 

 

 

あらすじ
<前編>

勢力を拡大して東進を続けるナポレオン軍。ロシアへの進攻が噂される中でも、いつも明るい雰囲気のロストフ伯爵家。父親、母親、長男ニコライ、長女のナターシャ、弟のペーチャと、ニコライの恋人ソニア。
そこに以前から親しく訪れるピエール。


出征するニコライに別れを惜しむ家族。

 

ピエールはパーティ好きのドーロホフ伯爵家で、ホストのドーロホフがワインのイッキ飲みをするのに対抗して自分もやろうとしていた。
そこに訪れる友人のアンドレイが、ピエールに父のベズーホフ伯爵の危篤を告げる。ピエールは父の庶子だったが、遺言でベズーホフ家の財産を相続した。
その臨終に立ち会ったクラーギン公爵は、美貌を誇る娘のエレンをピエールの妻にと画策。

 

軍人のアンドレイはボルコンスキー公爵家であり、出征に先立ち厳格な父から家名を汚すなと檄を飛ばされる。妻のリーゼは妊娠中だが父に気を遣う。妹のマリアは内気で沈黙を守る。
ピエールは美貌のエレンとの結婚を決め、それをナターシャに話す。結婚の実感がまだ理解出来ないナターシャ。

 

戦線に到着したアンドレイは、総司令官クトゥーゾフ将軍の幕僚として働く。チェコの村アウステルリッツでの戦いに臨むが、敗戦に終わる。クトゥーゾフは「重要なのは最後の戦闘だけ」と言って敗戦に無頓着。戦場で旗を持って負傷したアンドレイは、ナポレオンの声かけで意識を取り戻し、捕虜となるが、捕虜交換でモスクワに戻される。


その後リーゼは娘を出産したが、その時に死亡。

内に閉じこもるアンドレイ。
一方結婚はしたが派手好きのエレンは、ドーロホフを誘惑して街中の噂になる。

 

それを真に受けてピエールはドーロホフに決闘を申込み、相手を負傷させる。笑い者だと腹を立てるエレン。

外に出ようとしなかったアンドレイをロストフ家が別荘に誘った。

そこで次第に明るくなるアンドレイ。
舞踏会で、一緒に踊りながら求婚するアンドレイに喜ぶナターシャ。

 

だが家柄が違うと反対するボルコンスキー公爵。
戦争の状況が安定するまで一年待って欲しいと言い、また戦線に出るアンドレイ。

 

]オペラに出掛けるロストフ家の父とナターシャ、そしてソニア。そのボックスの隣に居たエレンは、兄で女たらしのアナトールに頼まれ、ナターシャを引き合わせる。


最初は拒むものの、甘い誘惑に負けてアナトールに夢中になるナターシャは、彼の誘いで駆け落ちの計画に乗ってしまう。
その事をソニアから聞いたピエールは、馬車で迎えに来たアナトールに、別に妻が居ることを暴露して追い払う。

ピエールに、騙されていた事を諭されるナターシャだが、既にアンドレイに別れの手紙を出してしまっていた。再び心を閉ざすアンドレイ。

 

 

<後編>
フランス軍のナポレオンに、撤退要請の文書を手渡しに来たアンドレイ。彼の顔を見て、どこかで会ったか?とナポレオン。アウステルリッツで倒れていた男だと思い出す。
文書に不満のナポレオンに「戦争回避の考えです」とアンドレイ。

良く読んで返事する、と言ったナポレオンは翌朝の進撃を指示する。

 

1812年6月12日。ナポレオンによるロシア侵攻の開始。農民は穀物を焼いて逃げ出した。
反撃を願い出る下士官に対しクトゥーゾフ将軍は、今正面から戦っても全滅するだけと消極姿勢。

 

教会で祈るナターシャ。その場所にピエールもいた。
この目で戦争を見たい、アンドレイの所に行く、とピエール。

アンドレイは許してくれそうかしら?と呟くナターシャに「何に?」とつれないピエール。

 

アンドレイに面会するピエール。翌日の戦闘を前に、初めて死にそうな気がする、とアンドレイ。
翌日はフランス軍とロシア軍の衝突。

 

砲撃部隊の後ろで歩き回るピエール。

戦士たちもどう扱っていいのか困っている。
そのうち、ロシア軍の歩兵が帯となって接近して来る。十分引き付けて砲撃と銃撃で応戦するロシア軍。
撤退した歩兵たちの状況を聞いて、騎馬隊の編成を指示するナポレオン。騎馬隊が砲撃部隊まで到達し、ロシア軍は総崩れとなる。
退却を命ずるクトゥーゾフ将軍。

モスクワが奪われる、との言葉にも頓着しない。

 

モスクワから逃げ出す市民たち。
ロストフ家も、数台の馬車に家財道具を乗せて脱出の準備をしていたが、負傷してどんどん送り込まれる兵士たち。目の合った三人を馬車に乗せようとしたナターシャだが、乗せた直後兵士は更に増えていた。

 

出来ないこともある、と言う父に「荷物を全部降ろせば乗せられる」とナターシャ。それを聞いて荷物を降ろす決心をする父「子が親を諭す・・・・」
兵たちを乗せて出発した時、ピエールが顔を出す。一緒に行きましょうと言うナターシャに「やる事がある」と別れるピエール。
撤退の馬車の中に、負傷したアンドレイが居るのを母親に告げていたソニアだが、口止めされていた。
耐えきれずにナターシャに話すソニア。

 

モスクワに入ったナポレオン。だが降伏使節は来ない。政府はなく、降伏する者が居ない。怒り心頭のナポレオン。
避難した場所でアンドレイを探すナターシャ。ようやく見つけたアンドレイは重体だった。姿を見せたナターシャに「愛している」とアンドレイ。

全てを許していた。

 

ピエールは廃屋の二階に上って、ナポレオンの行軍を待っていた。

手には拳銃。だが結局狙撃する事は出来なかった。

その後捕虜になるピエール。
獄中で農民と一緒になるピエールは芋を分けてもらう。

男は、全ては神の思し召し、と楽天的。

 

もう先が長くないアンドレイ。ナターシャの父が、アンドレイの娘を引き取って育てていた妹のマリアを連れて来た。マリアと娘に別れを告げて息絶えるアンドレイ。
自分よりマリアを愛しているニコライのために身を引くソニア。

 

面白くないナポレオン。

食料、武器はなく、空き家に放火する者も後を絶たない。
クトゥーゾフ将軍は言う。彼らは冬に閉じ込められる。時と忍耐。

まだ青いリンゴは捥ぎ取らんことだ。
フランス軍は、このままでは冬が越せない事を理解してモスクワからの撤退を始めた。

「ロシアは救われました」と彼らへの攻撃を進言する下士官。
クトゥーゾフ将軍の言葉。「この国土が彼らを滅ぼす」
ロシア一兵はフランス十兵より大事。

国境まで追ったらそれでおしまい。

 

撤退するフランス兵に従属する捕虜の中にピエールがいた。一緒に牢で話した農民は、途中で歩けなくなって射殺された。

残された犬を抱いて、また列に戻るピエール。

国境の川に渡されている橋を渡るフランス兵の膨大な集団。

 

コサック騎兵団を指揮するドーロホフがその集団を襲撃。

ピエールは救われた。だがナターシャの弟ペーチャは、文書伝達の業務から踏み込み、騎兵団に参加した事で戦死。

 

家に戻ったナターシャたち。見る影もない屋敷の状況。

そんな中で、家の外に男の人影。ピエールだった。
「あなたはこの家のよう」と言うナターシャ。

傷付いたが、倒れずに立っている。

 

エンドロール後の言葉

成し難いが、大切なのは
命を愛し 苦難の時も愛し続ける事だ
なぜなら 命が全てだからである
命は神なり 命を愛すはすなわち
神を愛す事である
 -トルストイ-  「戦争と平和」

 

 

新聞小説 「ひこばえ」 (15)  重松 清

$
0
0

新聞小説 「ひこばえ」(15)  5/9(331)~6/1(354)

作:重松 清  画:川上 和生

バックナンバー 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12 13  14

 

第十四章 帰郷  1~23
新幹線で郷里に向かう洋一郎。骨箱はスポーツバッグに入れて膝の上。床の上には置きたくないので、けっこうな苦行。


真知子さんの同行を断り、航太にも断ったが、頼みの夏子は所用で行けず結局一人での旅。
遺骨を持ち出すにあたって道明和尚に断りを入れた時、川端さんから聞いた和尚の父親との関係。厳しいばかりで親しくなれないまま死なれた。ある意味洋一郎が羨ましい。

 

大阪駅に近づくにつれて一九七〇年の万博を思い出す。離婚直後の苦しい中、夜行列車で子供二人を連れて来てくれた母。
郷里へ来るに当たっては、仕事の言い訳を作っていたが、姉には見透かされていた。帰省の理由そのものを否定する姉。
備後駅を間近にして、姉からの電話。航太から何のための帰郷か聞き出していた。そのまま東京に帰りなさい、と冷たい声。

 

予約したホテルは、海の見えるところを選んだ。せめてもの供養。
あんた、今すごく親不孝な事をしようとしている、という姉の言葉を思い出す。


チェックインした後、父の遺骨を置いて待ち合わせの時間まで備後市街を散策。自身の仕事も含め、今後の高齢化社会に思いを馳せる。自分たちの墓、父の遺骨・・・

そろそろ向かおうかと思っていたところに母からの電話。亡き継父隆さんの息子一雄さんと妻の由香里さんが一席設けたとの事。そこで相談があると言う母(私のワガママ)・・・
意味がわからず姉に電話を入れると、何かを察知して私も行くと言い出す姉。

 

母の住む一雄さんの家から、ワンボックスカーで店に向かう。なさぬ仲の微妙さで、会話もぎこちなく、居心地の悪い思い。
店に着いてまず乾杯。最初は当り障りのない話。自分に生まれた初孫の遼星に対する祝いの意味もあったが、一族郎党が増えるのはいい事だという一雄さんに微妙な思いの洋一郎。
一雄さんの一人息子貴大君はまだ結婚の見込みなく、一雄さんの弟である雄二夫妻は、不妊治療するも甲斐なく五十代を迎えている。

先細りの長谷川本家。

 

時間稼ぎも限界で、強い燗酒を注文する一雄さん。車は代行を予約。
そして促される様に母が話し出す。自分が亡くなった後、長谷川家の墓には入らないという。亡き先妻の良江さんと同じ墓に入ったら、いけんじゃろう・・・
母を追い詰めないよう、由香里さんがホタル狩りに連れ出した。


同じ墓でいいと思っとる、と一雄さん。
ヘタに踏み込めない案件に、本題からそれた話ばかりを続ける二人。
母は、自分たちと居るよりも施設などに入った方が幸せなのではないかと話す一雄さん。少しづつ頑固になって来ている、とも。
言い方に引っ掛かるが、捨てるのではなく、彼にも言い分がある、と理解する洋一郎。妻と死別して母と再婚した隆さんに対し、離婚した後隆さんと再婚した母。
お母さんは、あんたらのお父さんの事をどう思っとったんじゃろう、と一雄さん。 なぜこのタイミングで・・・言葉に詰まる洋一郎。

 

そこに尖った声で乗り込んで来る姉。

母と由香里さんから概略を聞いていた。


今はわけの判らない事を言ってるけど、お墓に入れてあげてと言う姉。
姉の頭の中は、一雄さん夫婦が母を追い込んでいる、という思いに支配されている。
そこで長谷川のお墓はこの先持つんですか、と暗に貴大の結婚問題に掠る姉。
お姉さんに心配される筋合いはない、と言い返す由香里。

 

墓の話が進展しない中で姉が、いきなり洋一郎に話を振った。

遺骨の話をしちゃいなさい、と目で伝える。

とっさの事で、シナリオもないまま愚直に、この四月からの状況を皆に話す洋一郎。
一雄さん夫婦の反応は、単に歴史上の出来事を聞いている様なもの。姉は度々声を上げてショックを受け、母は噛みしめる様に聞いた。
ろくに食事も出来ないまま散開となり、遺骨はホテルにあると母らに伝えて戻った洋一郎。

 

夏子に概要を伝えてからルームサービスでウィスキーのセットを頼み、飲み始める。

座ったまま寝入ってしまい、途中で目覚めてベッドに潜り込む。
次に目覚めた時、椅子に父が座っていないかと期待したが、もちろんそんな事はなかった。


だが朝の光を浴びて、温もりを注ぎ込まれた様な骨箱。

 

 

感想
いよいよ、遺骨を母に見せるための行動を起こす洋一郎。
ただ、それはさほど積極的なものではなく、小雪さんに線香を上げてもらうため、順序としての感覚の方が強いのだろう。

徹底して父を否定する姉。しかし母親が長谷川の墓に入らないという話の中で、どうして父の遺骨の話をブチまける気になったのか。
元々合祀してしまえと言っていたのが、洋一郎の墓に入れる事にまで言及するとは・・・・
要は一雄さん夫婦の、いわば子孫作りに対する揶揄。

この先墓の面倒を見られるか、なんて正面切って言われたら、フツーに考えたら相手は怒るだろう。由香里さんとのバトルにビビる・・・

 

しかしこの墓の話、実はウチの数年前でも検討のあげく墓を建てた(記事はコチラコチラ)。

早くに両親が死に、父親は末っ子だったため、本家の墓には入らない。ずっと菩提寺の納骨堂に遺骨を納めていたが、墓の土地だけ買って放置していたら市から建立の請求。
結局建てたが、あれから年数が経ってみると、我が子は結婚の気配なく、この先家系が続いて行く見込みが読めない。
納骨堂のままで良かったか、と思う今日この頃・・・・

 

 

NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」 6/2放送

$
0
0

番組詳報

 

重い話だった。意思を持って死ぬ事の意味は・・・・・
推奨しませんが観たい方はこちら 
*1週間以内にリンク消します

 

51歳の小島ミナさん。通訳の仕事を経て、養護施設での業務を目指していたが、48歳の時に「多系統萎縮症」と診断され、徐々に体の自由を奪われる。
主治医に紹介された病院で、自分もなるであろう人工呼吸器を付けた患者を見てショックを受ける。
彼女はスイスの、安楽死をサポートする「ライフサークル」の会員となり、スイスに渡って安楽死を選択した。
細かくは詳報に譲るが、安楽死を選んだミナさんと共に、生き続ける選択をした人も併せて紹介している事は詳報に綴られていない。


鈴木道代さん(50歳)。ミナさんと同じ多系統萎縮症。5年前に発症し、今は気管切開されて指先とまばたき程度でしか意思表示出来ない。


シングルマザーで、タクシー運転手をしながら一人娘を育て上げた。娘も一人立ちし、これからという時の発症。
近いうちに人工呼吸器を付けないと生命維持出来ない。それには意思表示が出来るうちに本人への確認が必要。
母親と娘が確認。生きて行きたいとの意思あり。まばたきの確認でスタッフが、生きる支えについて聞くと「家族」「何気ない会話」に同意。

 


感想
特に重大な疾病がなくても、あと20年もすればそろそろお迎えが来る事を意識しなくてはならない。その時になって何を選択するのか?
生きる選択と、死ぬ選択。
当分はジタバタ考えるのだろう。 その前に「断捨離」だよな・・・・

 

ライフサークルのHP
また、ライフサークルの活動に関する記事がこちらにある。
日本人の場合150~200万の費用がかかるらしいが、保険非適用のためほとんど利益は考えていないとのこと。
また費用の前に語学力が必要(英語もしくはドイツ語での意思及び病状説明)。
タイヘンだな、これも。


多系統萎縮症(MSA)の情報 症状 原因
根本的な原因は解明されておらず、誰にでも起こり得るという点で「恐ろしい」

 

 

世にも奇妙な物語 '19 雨の特別編 2019年 6/8放送

$
0
0

この番組も半年に一回のペースに落ち着いている。

直近の話はコチラ

 

 

今回シリーズの詳細はこちら

1.さかさま少女のためのピアノソナタ
音楽大学に通う黒木(玉森裕太)はコンクールに落ち続け、自信をなくしている。同級生の吉野(黒島結菜)は常にトップ。
ある日古本屋で旧い楽譜集に挟んだ楽譜を見つける黒木。
余白に書いてあるドイツ語を訳すと「さかさま少女のためのピアノソナタ」となった。検索をかけると、この曲を弾き間違えると手を失うとあった。黒田が弾き始めると、その間周りのものが停止し、曲が終わると再び動き始める。
友人の野下(大内田悠平)がそれを聞いて自分もチャレンジするが、間違えて手に大ケガをした。
「羨ましい」と言う吉野。全てを犠牲にして、ピアノを強要されての今の地位。

 

誘惑に駆られてまたその曲を弾き始めた時、窓の外に逆さまになって落ちようとする吉野の姿。弾き始めたので止まっている。


「死のうとしたのに・・・」と吉野。

曲を弾き終わると再び動き始める吉野。
慌ててまた弾き始める黒木。何度もそれを続けるが、いつかは間違える。生きたいという思いが湧いて来る吉野。

 

無事に部屋に戻って来た吉野。
ベートーベンの逸話を思い出した黒木。曲が終わった瞬間、楽譜を逆さまにして終わりから弾き始めた。次第に体が上がって行く吉野。
無事に生還出来たので、自分も弾きたいとその曲を弾き始める吉野。外を見ると手をダメにした野下が・・・・


感想
弾いている間だけ時間が止まるというアイデアを膨らませた小品。まあシャレてるが、最後はまさに蛇足(自殺する雰囲気がまるでない)

 

 

2.しらず森
仕事優先の夫と不和の遥子(はるこ・吉田羊)は、小学校の同窓会に息子尚之(なおゆき・髙橋來)を連れて行く。30年振りに掘り返したタイムカプセル。
その帰りに子供の頃遊んだ森に行くが、ちょっと目を話したスキに尚之が姿を消す。


警察ざたになり、離婚調停中の夫昭彦(長谷川朝晴)も飛んで来る。
万策尽きた時、ふとタイムカプセルにあった缶詰を開けた遥子。

中にバッジと手紙。30年前を思い出す遥子。

 

迷子になった尚之は女の子に家まで連れて行かれる。そこはおばあちゃんの団地。若い顔のおばあちゃん。お姉ちゃんの名前を聞く尚之。

 

感じるものがあって森の寺に走る遥子と、それを追う昭彦。寺男が「神かくしだからもういいかい、もういいかいと呼び続けなさい」
30年前の遥子。迷子の子に手掛かりを与えるため、証拠になるバッジと手紙を書いて缶詰に入れる。

バッジを見て「これ、俺が買ってやったヤツ」と昭彦。
森で時空が交差する。もういいかい、の呼び声。
30年前の空間から尚之の身体が消えて行き、現在の空間に現れた。抱きしめる遥子。


感想
タイム・リープもの。家庭不和が、この事件をきっかけに修復されるという話のまとめ方はサワヤカ。

 

 

3.永遠のヒーロー
「怪人対策室」で戦隊ヒーローとして働く警部・大場博人(郷ひろみ)。肉体改造されてヒーロースーツで変身する。そして怪人たちと戦い、世界の平和を守っている。
妻に先立たれ単身赴任で働いており、娘の亜希(上白石萌音)とはTV電話での話だけ。だが来年で定年。そうしたら娘とゆっくり暮らせる。

 

ある日、ウイルスによる犯行声明を出した犯罪集団。今まで逮捕した怪人の解放が条件。
強敵を何とか倒した博人だが、彼に亜希が「だから何?そんな事して何になるのよ!」と言い放つ。

今までの多忙を反省し、娘に会いに行くためしばらくの休暇を上司に願い出る博人だが、拒否される。
固い決意で家まで帰るが、そこには家はなかった。

 

本当の事を話せ、と上司に迫る博人。上司は、娘はAIだと言う。博人だけではなく他の同僚の家族もバーチャルな家族設定。皆改造手術の時に記憶をすり替えられた。
我々がいなくなったら世界平和はどうなる、と言う上司。

亜希に電話をする博人。何のために戦っているか判らない、と嘆く博人は亜希に「AIなんだろう?」と聞く。
お前はニセモノなんだと言う博人に、そうだったら良かったのに、と亜希。明日手術を受けると言う亜希。成功しても完全に治ることはない。現実にはヒーローなんかいない。
実は博人らは「永遠のヒーロー」というスマホのアプリ。
でもお父さんがいたから諦めずにがんばって来れた。私のヒーロー。今までありがとう。

 

署に顔を出す博人。「ご迷惑をおかけしました。またよろしくお願いします」 「よし、全員出動だ!」


感想
娘がAIだと悲観していたら、実は自分がアプリだったというオチ。
しかし郷ひろみ、これで還暦過ぎてるんだからスゴイ。

 

4.人間の種
OLの緑(みどり・木村文乃)は同じ会社の恋人遠藤太一(笠原秀幸)からプロポーズされるが返事出来ず。

仕事帰りに寄った花屋で「幸せの種」を買って花壇に植える緑。
数日してそこから子供の腕が出て来てびっくり。それは少女・希(のぞみ6歳:粟野咲莉)。頭に芽が生え、自分をあなたの母親だと言う。慌てて袋を見ると「種類:人間。あなたにとって必要な花が咲きます」彼女が作ったロールキャベツは母親が作った味とそっくり。
シャワーを浴びたら成長した(15歳:山田杏奈)。緑がプロポーズの返事をしていない事を知り、会社にまで押しかけて太一に面会。怒る緑。

覚えてる?と希。緑が6歳の誕生日。おめかしセットをもらったが、本当は魔法の指輪がほしかったのを我慢して喜んだ。母は本当の事を言ってと言った。その話はしたくない、とさえぎる緑。

 

ある日二階で勝手に部屋を捜し回る希。あの指輪捨てちゃった? 机からそれを出す緑。喜ぶ希。緑が自分に素直になった証し。

こんなもの欲しがらなければ良かった、と叫ぶ緑。
母に言われて、本当は魔法の指輪が欲しいと言った緑。それで品物を交換に行って事故に遭い死んだ母。残された指輪の箱。
指輪なんていらない。お母さんに帰って欲しかった。私は幸せになっちゃいけない。
それで結婚を迷ってるの? 窓から指輪を捨てる緑。

 

しばらくして希を探すがいない。もう一度袋を見ると「花の命は一週間です。水をやると成長が早くなる・・・」
希は外にいた。雨に打たれて成長し、母親(31歳:岡本玲)の姿。

 

緑が捨てた指輪を見つけた。
指輪を買いに行った事は後悔していない。もっと早く言いたかった。
私、幸せになりたい。 幸せになる!と緑。

 

太一との結婚式を挙げる緑。


感想
種を植えたら人間が生えてくるというのはいい「つかみ」。
木村文乃は若く見えるがもう31歳。既に結婚しているらしい。

 

 

5.大根侍
立川樹(いつき/浜辺美波)は高校バスケ部のマネージャー。憧れている先輩の翔(かける:井上瑞稀)が好物のブリ大根を作ろうとスーパーで買った食材を下げて歩いていると、浪人風の男(小手伸也)とすれ違いざまに大根同士が当たった。
鞘当てか、と言って大根を抜き構える男が切りかかると、実際に樹の腕が切られ血が出る。
土下座して命乞いをする樹に、決闘は一ケ月後と言って立ち去る男。
生徒手帳を取り上げられ、中に挟んであった翔の写真を見せて「来なかったらこやつを斬る」

途方に暮れる樹に話しかける老人。弟子にならんか、必ず勝てると持ちかける。怪しむ樹に、大根でポストを一刀両断。

 

始まった特訓。最初は長ネギ。次いでヘチマ・・・・
どんな野菜も武器で出来る、と老人。
私が先輩を守る、と励む樹。いつしか大根で巻き藁が切れるまでになった。

 

時は過ぎてアスパラに巻かれた果たし状が飛んで来た。

決闘は6月30日。
そして決闘当日。形勢は樹に不利。男は新技の円月殺法で迫る。

 

自分の大根が真っ二つに切られる樹。

万事休す、という時に樹が二本に分かれた大根を交差させて男の刀を受け止める。動きを封じられる男。
そして両手の大根で切り付け、男を倒す樹。
樹の作ったブリ大根をおいしそうに食べる先輩。

 

別の日、また買い物をして歩く樹に、すれ違いざまにぶつかった男。
怒ったマカロニウェスタン調の男が、腰から抜いたのはブリの頭。
そこから弾が飛び出す・・・・


感想
ブリ大根をネタにしたナンセンス。今回5編の中では一番安直。
演技も大根だし、まあいいか・・・・

 

 

全体感想
5編中3編が親子ものであり、シナリオ的にもほっこりするエピソードで、概ね好感が持てた。
ストーリーテラーのタモリに絡んで、佐藤二朗が強盗犯として各話の幕間に現れるが、本編にも全く絡まず意味不明でオチもあいまい。

ない方が良かった。
「雨の特別編」とあるが、はっきりと雨を意識したのは「人間の種」だけ。

 

 

Viewing all 1566 articles
Browse latest View live