NHKスペシャル 2030 未来への分岐点
第三回「プラスチック汚染の脅威
~新たな社会システムは構築できるか~」 2/8放送
第一回「暴走する温暖化”脱炭素”への挑戦」 1/9放送
第二回「飽食の悪夢~水・食料クライシス~」2/7放送
感想
プラモデル全盛期に子供時代を過ごした身にとっては、この素材に対してあまり悪い感情は抱いていない。
そこにもって来て、メインで働いて来た設計部門では、プラスチック部品の設計も多く行った。
そうして世に出された商品・部品が、人類を苦しめている。
私が扱った製品も3R(リユース、リデュース、リサイクル)対象として設計配慮するよう工夫をしたが、今回のものを見るとそんな事では追い付かないと痛感する。
特にショッキングなのは、ナノレベルにまで細かくなったものが細胞に
取り込まれるという事。
三回に亘って放送された、近未来への警鐘。
相変わらずの、結論のない話だが、今回ばかりはそうも言っておれない。
人類の未来は・・・・暗いかも。
内容
アカアシミズナギドリが吐き出したPℓ(プラスチック)のかけらは体重
の一割強。エサと間違える。
便利な暮らしと引き換えに大量のPℓが細かく砕け、あらゆる所に広がる。
マレーシア北。スンガイプタニ。便利のしわ寄せ。
Pℓリサイクル工場火災が頻発。日本等からのもののリサイクル用だが年間20件ほど発生(多くは放火が原因)
業者が自身が採算のために放火。
周辺住民は肺・気管支炎が15%増加。
砂浜に案内される。砂ではなく細かいPℓ。草も生えない。
マレーシアは世界のゴミ捨て場。大量消費社会の限界。
プラスチックは1950年代から使用拡大し「夢の発明」と言われた。
今まで83億トン作られた。
石油から作られ、その比率は容器包装等身近なもので7割を占める。
処分はリサイクル9%、焼却12%。残り8割は埋め立て。
野ざらしされたものが海に入る(全体の1割) 年間3千万トン。
対馬には中国、韓国のPℓゴミが流れ着く。日本からのものは太平洋へ(被害者であり加害者) 海の生態に深刻なダメージ。
海水に含まれるマイクロPℓ(5mm以下)を魚介類が誤飲。十分に成長出来ず繁殖に悪影響。
1000mg/m^3以上で悪影響。日本近海では2050年に3.2倍となる。
添加剤による影響。難燃剤、紫外線吸収剤。
食物連鎖の上位になる程蓄積。
アミに含まれる難燃剤が、カジカになると10倍。
難燃剤は多く使われたが2010年から製造禁止。
脳神経発達を阻害する可能性あり。
プラスチックの新たなリスク
1μmより小さいナノPℓ。細菌、ウイルスの世界。
排泄されずに血液に入る→体に蓄積
リスク見極めの研究。
出産直後の胎盤に50ナノメートルのPℓを入れる。
胎盤組織に入り込み、外側の細胞に取り込まれる。
赤ちゃんに栄養が届きにくくなる→栄養、ホルモンが届かない。
大気中のマイクロPℓを知るのに樹氷を利用。
70μmのマイクロPℓが、水1ℓ中に5000~1万個。
インドネシア バリ島で進む「グッバイPℓ運動」始めたのは少女たち。
レジ袋不使用が最初。買い物に対する意識変化。
容器リサイクルを提唱する「テラサイクル」CEO トム・ザッキー。
「LOOP」という形態。
使い捨て容器を使わずステンレス容器を再利用。
廃棄プラスチックは思い切った施策を行わない限り減少しない