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新聞小説 「カード師」    超あらすじ①(1~226話)  中村 文則

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朝日 新聞小説 「カード師」超あらすじ  1 ~ 226話
作:中村 文則  画:目黒 ケイ

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朝日新聞で2019年10月1日から連載開始。
最近、第一回記事アクセスが最新章並みにあり、この小説に興味のある人が増えている様だ。
そこで今までのストーリーを「あらすじのあらすじ」で・・・
注)章題の括弧数字は弊ブログでの通し番号。

  詳細はバックナンバー参照。

ざっくりメインストーリーだけ追うと・・・(よその板で書いたものの転載)
・いかさまポーカーのディーラー「僕」が、ある組織の英子に指示されて

 「佐藤」という男に会い、専任の占い師として食い込もうとする。
・佐藤に第一の占いを行い、それが成功して正式契約(髪と爪受取り)
・佐藤は前の占い師を毒殺したコワいおっちゃん(秘書の話)
・ある二人のうちどちらに会うべきかの判断を佐藤に聞かれる(保留)
・組織の山本に命令されかかるが、ガン無視(英子の用事優先)
・組織の芳野の指令で胃薬男に会い、ちょっと脅す(ガンだよ)
・英子降りる(芳野、山本の言うこと聞いて)
・呼ばれて胃薬男の家に行くと、組織の山本が殺していた
・顧客の市井とちょっと寝たら、いろんな物を盗られた
・山本に佐藤を殺せと言われる(それはスルー)
・佐藤に会う。占った判断は好結果(ヘンな手記もらう)
・店に来た市井に、ポーカーで竹下を勝たせてと指令される。
・のこのこクラブ「R」に行ってゲームをやらされる
・何とか竹下(女)を請け出す
・市井からブツを返してもらう

途中ホントたくさんの「駄エピ(無駄エピソード)」が入っているので、物語のスタートからの実経過としては、多分1ケ月も経っていない。
まあ、そんな事言ってもドラマは新しい流れに入るみたい。
最新章では佐藤の前でピンチになる僕ちゃん・・・・・

超あらすじ
(1)表裏 1~4 10/1(1)
占い専用に借りたマンションで顧客女性の市井を占う「僕」は、彼女が受ける面接への不安をタロット占いで除く。
仕事を終えて出ると英子氏が待っていた。スマホを渡され、そこに写っている男の企業に入り込むという指令が与えられる。

ポーカー 1~9 
仕事場の古マンションで行う、いかさまポーカー賭博。
ディーラーとして、相棒であるチェック柄の男を勝たせる僕。
英子氏から依頼を受けたと話すが、依頼を与える相手と寝る様な英子を嫌うチェック柄。


(2)最悪の男 1~8 10/14(14)
外資系の高級ホテルで相手の「佐藤」に会う僕。


自身の、近い未来の何かを当てろと言う佐藤。
契約には髪と爪が必要だ、と言った上でタロットカードを使い、二週間後プラスになる事が起こると占った。
腕にGPSリングを嵌められて帰される。

赤紫 1~6
もう一人の顧客 岸田亜香里を占う。母との関係に悩む岸田。

幼い頃の、男子とのエピソードに繋がるアネモネ(赤紫の花)

”ディオニュソス”の時間 1~4
性の密儀を現代に再現した”ディオニュソスの会”を創設した老人。

占いの顧問として、彼の会に属していた僕。老人は亡くなり、会も消滅。

(3)ルームサービス 1~8 11/2(32)
佐藤の部屋で会った、女性秘書の来訪。

彼への占いが当たったという。ついては契約を結ぶ事の伝言。
彼は人を殺していると言う秘書。前任の占い師を和定食で毒殺した。

詳細な食事の描写。そしてあのGPSはフェイクだとも言った。
英子氏に電話で占いの成功を告げるが、それは英子氏が仕込んだもの。

ヒトラーの占い師 1~8
佐藤の部屋に行く。三枚の写真。いずれも死を招く象徴となった。

自分にとっての、そういうものが知りたい。

何によって終わらせられるのか。
ヒトラーの占い師、ハヌッセンが使っていたトランプをくれると言う佐藤。
契約は月200万で年間2,400万。

僕が指定した、契約の証しである爪と髪を受け取る。
二枚の男の写真を見せられ、どちらと先に会うべきかを問われる。

一旦持ち帰ると言って保留。

マンションに戻ると、英子氏の同僚が待っていた。確か山本。
依頼があるので同行しろとの命令に、別の案件を受けていると拒否。
その後市井が来て、面接に落ちたとの報告。
 

(4)女帝 1~4 11/19(48)
市井にカードでの占いを試みようとすると、即座に<女帝>だと言う。

母にまつわる金髪の話。
占いの最中に、英子氏の同僚芳野が来る。それで市井を帰した。
新たな依頼。また佐藤の件には、どちらにも会うなと伝えろと強要。

洗脳 1~10 
一時間後に会え、と芳野に言われて見せられた六十歳ほどの男。
ホテルを訪れると机に祭壇。彼ならいける。

トリックでカードの<死神>を出させ、不安を煽る。
胃薬を多用している事を利用して、ガンの宣告。
これのせいなんだ、と言って佐藤の画像を見せる胃薬男。

会社が乗っ取られかかっている。
 

芳野の手配で英子氏に会う。

おびえる様子で、芳野や山本の依頼を受けるように言う英子。
胃薬男からの電話。不安を訴え、自宅まで来てくれとの要請。
郊外の一軒家。未施錠のドアを開けた先のリビングで、胃薬男が倒れている。死んでいた。
その傍らに立つ山本は、初めてじゃないと言った。
今後指揮系統は一本化されると言われ、スマホを渡される。

いずれ新しいトップに会う、とも。

(5)あなたは肝心なことに気づかない 1~3 12/3(62)
岸田亜香里を占いつつも、胃薬男の死体が気になる。
市井の来訪。露出の高い服。就職は諦めたか。
酔っている市井の挑発に乗り、その細い手を掴む。
 

翌朝目覚めた時に市井はおらず英子氏、山本から与えられていたスマホ、ノートPC、佐藤の爪と髪がなくなっていた。

 

書置きには「あなたは肝心なことに気づかない」

過去-俺は君でなくてよかった 1~4
施設で育った「僕」の記憶。職員の山倉がトランプを教えてくれた。
一人遊びに親しむ。カードに潜む秘密。

過去-君達の人生にも 1~3
次いで山倉に教えられたタロットカード占い。生き方の指南。
一時的に自分のアパートに戻った時、母親を慰めようとトランプ占いを始めた。払いのけられ、宙に舞うトランプ。

過去-悪魔 1~20 
施設に戻った僕。オカルトは世に定着。.

小5になった頃から、悪魔を呼び出す知識を本から得始める。
様々な道具を使っての悪魔呼び出し。
それで出て来たブエル。ライオンの頭部を持つ。


望みを叶える形で山倉が去り、クラスのいじめリーダーKも撃退。
続いて図書館の本から得た、オリンポス12神の知識。
中でも惹かれたディオニュソス神。別名バッカス。

(6)酒神ディオニュソス(バッカス) 1~12 2020/1/4(92)
神と人から生まれた、 半神のディオニュソスは酒の神。
語られる、その生い立ちと遍歴に自分を重ねる。
漠然と、プロの手品師になる自分を想像する。
施設から通う女子大生を占ったこともあった。

自分になぞらえた恋愛占い。
中学になって、ギリシャ神話の空想はなくなって行ったが、女性に対する苦しい想像は続いた。
インフルエンザで苦しんだ時、再びブエルの出現。
ブエルは言う。君が将来精神を病んだ時、頼れるのは私。

(7)現在--幸運/不運> 1~13 2020/1/16(104)
市井との事を思い出す。

行為の後で、渡された水を飲んでからの記憶がない。
彼女が面接を受けた会社に、警察関係者を装い訪問。

面接は三年前の情報。名は市井紗奈。
 

ディーラーとしての仕事を行う僕。同じく相棒のチェック柄。
仕事が終わった時、チェック柄は東京を離れると言った。
占いをすると聞いて、高校時代二軍ピッチャーだった頃の話を始める。
一軍入りを左右する試合で、投げた球がホームランされた。
もしあの時の球種をお前が占っていたら・・・
 

山本からメールが届く。スマホの事は破損したと言ってあった。

佐藤を殺せと書かれている。


いかにも無造作。電話で山本自身を占った結果を送った。

流れが劇的に変わる。

そしてタロットの<皇帝>をスマホ画像で送る。洗脳への期待。
久し振りにブエルが現れた。

(8)ドア 1~4 1/29(117)
夢にブエルが現れる。ディオニュソス神への帰依は、父性に対する憧憬。そのきっかけがドア(施設で見た)。
覚醒を前にして、ブエルがチェック柄の死を予言。
そして覚醒。夢の内容は思い出せない。
十年前に感じた、占星術への疑念。

占いの基本は心理学、精神分析の領域。

占星術の起源 1~3
古代バビロニアと言われる、占星術の起源。それがギリシャに伝わった。
だが、星が発見されるたびに変わる占星術や、手の平のシワなどに運命が刻まれる筈がない。
その一方、自分の占いで人の人生が劇的に変わるのを経験。

高揚と落胆。先の判らないドアを開け続ける思い。
そして英子氏に言われた「特殊な賭博者になって行く・・・」
 

再び佐藤を訪問。彼からの問いには伝統的な手法で占い、答えていた。
占った以外の結果では、面倒な事になっていたと言う佐藤。

偶然の賜物。

(9)手記 1386年 ヨーロッパ中部 1~19 2/5(124)
佐藤から手渡された十四世紀の手記。

「1386年 ヨーロッパ中部 錬金術師の記録」
叔父の家に居候する青年エテカと、その家付きの老錬金術師との交流。
錬金術の虚偽と、人の生き方に対する洞察。
この手記に対する感想を述べる佐藤。
そして以前彼を占った時の、発狂した物理学者が作ったというタロットを所望した佐藤。
秘書が運転する車で送られる。殺される予感。

(10)賭博者 1 ~ 9 2/25(143)
店に来た客の中に市井がいた。強気の進め方で勝ちを拾う。
ゲームの合い間に少しづつ問い質す。

奪ったものは全て第三者に渡したという。
ある場所へ行き、ディーラーとして竹下という者を勝たせれば全部話すと言った。使われるトランプも渡された。
 

信じていない筈が、自分の運勢を占っていた。
佐藤から受け取っていた手記の一冊を手に取る。
「1583年 ヨーロッパ南部 魔女狩りの記録」

(11)1583年 ヨーロッパ南部 魔女狩り 1~17 3/5(152)
ヨーロッパに吹き荒れるペストを鎮めるため、司祭について修行する見習い修道士の手記。
多少の誤認は仕方ない、と司祭。魔女とされた者は火あぶり。
宗教の欺瞞。佐藤の興味に思いを巡らせる。

次の手記はごく短いもの。
 
(12)1933年 ナチス政権下> 1~2 3/23(169)
ナチス政権下のドイツ。非ドイツ書籍の焼却。ゲッペルスの吃音。
市井から渡された住所に出向く。言われたように「神田」と名乗る。

クラブ ”R” 1 ~ 13
広間では、既にゲームが始まっていた。

テキサス・ホールデム式のポーカー。
勝たせる筈の竹下は女だった。それも上半身裸。

チップを得るため体を賭けて負けたらしい。
行きがかり上、その借金の肩代わりを申し出ると、伏せている本名の「新藤」で呼ばれ、ゲームへの参加が決定。

チップは自分の全財産6,500万円分。
スーツの男から、ここが悪名高いクラブ”R"である事を知らされる。
男8名、女2名で始まったゲーム。
以前店でプロを負かした男「M」。

彼との勝負に怯んで降りたが、もし降りなければ勝っていた。
「臆病者」と笑うM。


 (13)神 > 1~12 4/7(184)
次のゲーム。プロギャンブラーとの競り合いで相手を嵌め3,800万を得る。スーツの男に退場させられるプロギャンブラー。

「・・・なるほどね」と見直す様子のM。
次のゲームで参加者が増え、賭け金が上って行く。
「U」という、ポーカー大会の欧州ツアーで優勝した男が、賭け金を1億に上げ、それに応じた男が負ける。敗北した男は2億を失い、退場。

(14)人間達 > 1~21 4/20(196)
三人消えて、ゲームから抜ける権利を得るまであと二名。

だが退場候補は僕と、店の常連女性Y。
今まで傍観者だった、もう一人の女性Iが融資の提案をする。どこかの経営者。僕は断ったがYが応じる素振りを見せる。
Yと張り合う、パーカーにサングラスの男。だが続けてYに負ける。
次のゲームで場が盛り上がるが、僕とMは早々に降りた。
経営者のIが初めて勝負に加わり、Yを挑発して融資を誘う。
パーカー男もYにつられて参加している。
1億融資するとまで言われたがYは降りた。

パーカー男は引けずにオールイン。
UがミズIの融資を受けて7億4,000万のオールイン。

そして「ショウダウン」
UとIが引き分けで決着した。

スーツの男に導かれて退場するパーカー男。
 

ゲームを重ね、ジリ貧の僕。
次のゲーム。微妙だが賭けるしかない。Uも乗って来た。
他の者が降りる中。Uと僕との勝負。
互いのコール後、次に出されたカードは<♢10>。
抜かれている筈の10が出た事で、僕の敗北は必至。

何かしなくてはならない。
「ショウダウン」
Uのカードが開かれる。「ストレート」で彼の勝ち。
その時、不意にMがチップを崩して皆の注意を引いた。
その瞬間を利用し、手持ちのカードトリックで「フルハウス」を演出して勝利。

 

ディーラーの追及をMがけん制してくれた。
数回のゲーム後、いつも途中で降りる老人のWがコール。
だが途中で発作を起こして倒れ、そのまま退場。
Wの生死不明のまま、店のルールにより死の直前のカード状況で彼の勝利が決まる。
プレイヤー五名となりゲームを降りた僕。

結局6,500万から1,500万を失った。
トイレでのMとの会話。
Mとしては、<10>を使ったイカサマが看過出来なかっただけ。
別室に居る竹下に会う。
スマホで市井の写真を見せる。そもそも市井に言われ、この竹下を勝たせるために来た。

(15)催眠術 > 1~10 5/12(217)
市井の事は知らないと言い、英子の画像には反応した。
引き下がってはいなかった英子氏。
竹下に催眠術をかけると、同僚だった男の話を始めた。
ふとしたきっかけで付き合い始めたが、相手の過度な結婚願望が重く別れた。その後続くストーキングと被害妄想。

相談に行った弁護士事務所に居たのが「鈴木英子」
霊媒師による除霊まで付き合ってもらううちに、彼女の仕事を手伝うようになった。
聞けたのはそこまで。
帰る途中で市井を見つける。

竹下の無事を確認したので、奪ったものを返したという。
戻ると、壊された郵便受けに、奪われたものが全て戻されていた。
 

 


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