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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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マトリックス・レボリューションズ (映画)    2003年

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監督・脚本  ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
製作      ジョエル・シルバー
興行収入   4.2億ドル

 

キャスト
ネオ(トーマス・A・アンダーソン)   キアヌ・リーブス
モーフィアス                          ローレンス・フィッシュバーン
トリニティー                               キャリー=アン・モス  
オラクル(二代目)             メアリー・アリス 
セラフ                                      コリン・チョウ
ナイオビ                    ジェイダ・ピンケット=スミス
リンク                      ハロルド・ペリノー・ジュニア
ロック司令官                             ハリー・レニックス
ハーマン評議員                        アンソニー・ザーブ
ベイン                                     イアン・ブリス
ミフネ                                      ナサニエル・リーズ
キッド                                      クレイトン・ワトソン
アーキテクト                             ヘルムート・バカイティス
サティー                   タンビーア・K・アトウォル
ラーマ・カンドラ              バーナード・ホワイト 
カマラ                     タリニー・ミューダリア

メロヴィンジアン                        ランバート・ウィルソン 
トレインマン                 ブルース・スペンス
エージェント・スミス                    ヒューゴ・ウィーヴィング

 

 

予告編

 

感想
「マトリックス・リローデッド」の直後から始まるシリーズ三作目。
念の力でセンチネルを倒したネオだが、その代償の昏睡状態。
前作でアーキテクトから、このドアに入ったら人類が滅亡すると言われたが、それは起こらなかった。結局過去5回までの救世主は、言われるがままにザイオン破壊-再生への道を選び、予定された範囲での修正に甘んじていた。
そしてネオが初めて違うドアを開いた事で、マトリックスとマシン・シティとの関係に変化が起きた。

 

単なる監視プログラムだったスミスが、一作目でネオと戦い、敗れた事で何かが狂いだした。その後二作目で、自分のコピーを作るだけでなく生身の人間に乗り移り、現実世界での活動も可能としたスミス。
その能力は、アーキテクトでさえも制御不能となり、最後にネオが自分の存在をかけてスミスを抹殺した(と理解する)。

しかしラストでアーキテクトとオラクルの会話、あれはどう解釈するのか? ザイオンが生き残ったというケースは今回初めて。危ないゲームをしたものだ、と言うアーキテクトの真意は?

 

そもそも「マトリックス」空間というのは、マシンが人間からエネルギーを抽出する際の効率を考え、より健全に精神の安定を図る目的で運用されているもの。
その中で疑問を感じ、スピンアウトした者たちを「ザイオン」という隔離スペースに集めて、定期的に壊しては新たに作って、管理の精度を上げて行く。
この流れで行くと、今回スミスという予期せぬバグをネオが抹殺したプロセスは、新しい知見としてマトリックス管理に反映されるべきだろう。だからネオがデッキに乗せられて行き着った先は「ソース」

この先続けるとしたら、実はネオは取り込まれずにマトリックス空間のどこかに逃げ込み復活するとか・・・・

 

ただ、このシリーズの興行収入は①で4.6億ドル、②で7.3億ドル、③で4.2億ドルと先細り。まあ先はないだろうな。

 

あまり細かい話を追うのではなく、ザイオンでの攻防や、ネオとスミスの激闘を観るのを主体とした「アクション映画」として捉えるのがベターな鑑賞法なのかも知れない。
そう割り切ればセンチネルの攻撃や、モビルスーツでの攻防など、なかなか優れたSFX映像で数回の視聴に耐える。

 

 


あらすじ
ハンマー号の船内で意識不明のネオとベイン。

 

ネオの昏睡パターンがおかしい。マトリックス空間にもいない(プラグ繋がっていない)。
マシンによるボーリングは続けられ、ザイオンに達するまで20時間もない。

 

セラフからの知らせで予言者に会うモーフィアスとトリニティ。予言者は逃亡の過程で違う姿になっていた。

 

ネオはマトリックスとソースの中間にある、モービル・アベニューに閉じ込められていた。操作したのはトレインマン。フランス人(メロヴィンジアン)の言う事しか聞かない。

 

サティーという少女に出会うネオ。「ここは駅よ」。彼女はラーマとカマラ夫妻の娘。電車が来て乗り込むサティーたち三人。だが銃を持ったトレインマンに止められて乗れないネオ。

 

メロヴィンジアンの元に乗り込むモーフィアス、トリニティとセラフ。取引き条件を出すメロヴィンジアン。それは予言者の目。
トリニティが大暴れしてメロヴィンジアンを脅す。「ネオを渡すか、みんな死ぬか」
駅で待つネオの元へ電車が来る。それに乗っているトリニティ。

 

俺はまだ帰れない、とトリニティを残して予言者に会いに行くネオ。
サティーと一緒に居る予言者は、外見が変わった事を詫びる。質問責めのネオ。なぜ導いた?なぜザイオンの過去に救世主がいたか?接続していないのになぜ存在出来るのか?
多くはアーキテクトの考え。またネオが答えを見つけられなければ、この世界が終わるかも知れないと言う。
スミスはマイナスの穴、システムのバランスを保とうとした。
二つの世界の未来は、あなたが決める。

面会の終わりを告げたセラフ。

 

ネオが去った後、予言者の前に現れるスミス。スミスの手が差し込まれ、予言者が取り込まれた。

 

目覚めたベイン。当時の事は何も覚えていないと言うが、自らに疑いがかかっている事は認識。


ロゴス号が無傷で見つかる。
ザイオンへの敵侵入が迫る中、ハンマー号が帰還を決める。

通常ルートではセンチネルの大群が居るため、点検用のトンネルを通る、と言うナイオビ。
ネオが、マシン・シティに行く必要があると主張。皆が反対する中、ナイオビがロゴス号を提供する。トリニティが同行。

ハンマー号が出発した直後、ベインを監視していたマギーが殺されて発見された。ベインはいない。

 

起動準備に入るロゴス号だが始動しない。ヒューズの点検に行ったトリニティが、中に潜んでいたベインに捕まる。
助けに入ったネオとの戦いになるベイン。スミスに乗っ取られている事に気付くネオだが、切れた高圧ケーブルで両目を焼かれてしまう。
視力を失ったネオだが、エネルギー体としてのスミスははっきりと感じる。


ベインを倒したネオは、トリニティの操縦でマシン・シティに向かう。

 

ザイオンへドリルマシンが到達し、膨大な数のセンチネルが侵入を始めた。ミフネ隊長以下APU(モビルスーツ)で迎撃するが、量が多すぎて太刀打ちできない。電磁パルス攻撃は艦船にしか搭載しておらず、ドーム内には残っていない。
一方ハンマー号はザイオンに近づくものの、ゲートが故障で開かない。瀕死の重傷を負ったミフネ隊長がキッドにAPUを託す。

 

キッドがゲートのチェーンを支配しているセンチネルを蹴散らし、チェーンを切断。ゲートが開かれハンマー号が飛び込む。そしてEMP(電磁パルス)発射。
センチネルを全て倒したが、こちらの防御システムもやられた、とロック司令官は怒る。

 

敵の第二次攻撃が始まる。
評議会で主張するモーフィアス。ネオが信じて、すべき事をしている。ネオは諦めない、だから我々も。

 

ロゴス号で送電線を辿るネオとトリニティ。

 

目的地は山脈の向こう。敵の大群をハンドパワーで倒して行くネオ。
だが塔にぶつかって落ちる船。ネオの視界に光が満ちる。
手探りでトリニティを見つけると、彼女は身体中に棒が刺さっていた。「あとはあなたに任せる。やり遂げて」
光の回廊が導くコースを歩くネオ。

 

ネオの前に現れた巨大な船。その先のスクリーンにセンチネルの集合体で出来た顔が浮かぶ。

 

マシン・シティの代表(デウス・エクス・マキナ)。
スミスはもはや制御不能なプログラム。いずれマシン・シティにもはびこる。俺なら阻止出来る。
望みは何だ?の問いに「平和だ」

 

ザイオンを襲うセンチネルの集団の攻撃が止まった。ネオが戦っているのを知るモーフィアスたち。

ネオがマシンに引き上げられ、プラグを差し込まれる。

 

雨が降るマトリックス空間でスミスと対峙。おびただしい数のスミスが見る中、その代表と戦う。


形勢はネオに不利。すさまじい応酬の末にネオは倒れる。だが再び立ち上がるネオ。
なぜだ?と問うスミス。何のために、平和か、愛か?人間の劣った知性で作り出したもの。
それに応えるネオ「自分で決めたからだ」
再び始まる戦い。パンチの応酬が続く。そして最後のパンチでスミスの体が崖の奥深くにめりこむ。
突然飛び出してネオを吹っ飛ばすスミス。

 

勝ちを確信したスミスだが、この光景に見覚えがある、と訝る。
そして既視感のある「始まりがあれば終わりがある」との言葉を言って、またそれを否定。

お前の言ったことは正しかったぞ、これは必然だ、と迫るネオ。スミスがネオの胸に手をめり込ませる。
そこからネオの体が黒くなり、顔まで到達。そしてスミスの顔になった。
「これで終わりか?」それに頷くと、スミスになったネオに衝撃が走り、体中から光線を出して爆発。
次いで周りのスミスも爆発。最後に残ったスミスも爆発して、全て消滅した。

マシン・シティのネオは、プラグを抜かれる。
「終わったな・・・」
マトリックス空間で横たわるネオの顔が、予言者になっていた。

 

ザイオンのセンチネル軍団が去って行った。
ネオがやった。勝ったぞ!と住民たちに声をかけるキッド。
ナイオビを抱きしめるモーフィアス。

 

代表の船は去って行き、デッキに乗せられたネオは、センチネルに引かれてマシン・シティの中に入って行った。

 

ベンチに座っているオラクルの元に訪れるアーキテクト。
「危ないゲームをしたものだ」 「変わる時はいつもそう」
「この平和だが、いつまで続くと思う?」 「続く限りは・・・」
オラクルが聞く「他の人はどうなるの?」 「誰の事だ?」
「マトリックスから出たい人」 「もちろん解放してやるとも」
セラフに連れられてサティーが来る。
きれいな夕陽を指して、ネオのために作ったと言う。
それを褒めるオラクル。
セラフが聞く「全て知ってたんですか?」
「いいえ、とんでもない。知らなかったわ。でも信じてた、信じてたのよ・・・」

 

 


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