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君の名は。(アニメ)  2016年

監督・脚本・原作  新海誠
音楽            RADWIMPS

 

キャスト
立花 瀧 (たちばな たき)                 - 神木隆之介
宮水 三葉(みやみず みつは)           - 上白石萌音
宮水 四葉(みやみず よつは)妹        - 谷花音
宮水 一葉(みやみず ひとは)祖母     - 市原悦子
宮水 俊樹(みやみず としき)父          - てらそままさき
宮水 二葉(みやみず ふたば)母        - 大原さやか
勅使河原 克彦(てしがわら かつひこ) - 成田凌(てっしー)
名取 早耶香(なとり さやか)              - 悠木碧(さやちん)
ユキちゃん先生                               - 花澤香菜
奥寺 ミキ(おくでら ミキ)                    - 長澤まさみ
藤井 司(ふじい つかさ)                    - 島﨑信長
高木 真太(たかぎ しんた)                 - 石川界人
瀧の父                          - 井上和彦

 

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予告編

 

 

感想
2016年に大ヒットした映画。ちょっと気になったが、男女の入れ替わりモノでは食指が動かず公開時はパス。
それで昨年の正月にTV公開されたのを録画して放置し、ようやくの視聴。

体が入れ替わる経験をした事で、飛騨の山奥の村が人々と共に消滅した事を知った高校生の瀧が、村(と三葉)を救うために奔走する。

 

体の入れ替わりは、三葉と瀧で状況を少し変えて表現。そして最初は良く出来た夢だとの認識を経て、次第に入れ替わりを理解し始める過程が楽しかった。まあ、それが肝なのだろうが、同じ入れ替わりでも男性と女性とでは受け取り方が微妙に異なる。

ただ、後の彗星衝突への事件に繋がる伏線張りのため、宮水神社や組紐、口噛み酒などの情報を一度に詰め込んだ感があり、それが一回観ただけではイマイチ理解しきれない。

 

それから、瀧と三葉との間に三年間のズレがある事も、やや混乱を招く原因になっている。まあこれも二回目を経験すれば「ああ、そういう事ね」となる程度であり、絶妙と言えば言えるが。

 

しかし彗星って基本氷と塵の固まりだから、地表に落ちる前に消滅するんじゃ?(地上まで到達するのは隕石)。まあいいか・・・

 

三葉の側の、宮水神社に関わる歴史。
糸守湖と、祠のあるカルデラによって、この地域が隕石落下の特異点であるという設定に対して、瀧の側があまりにも何もないのが、ちょっと寂しい。瀧が選ばれた必然というものが、それほど感じられない。
それとも、そもそも三葉の家が女系であり、男は単にトリガーという位置付けかも。あの父親も三葉らが生まれた時点で用済みになったという事か(笑)

 

危機を救ってからの後日談はいろんな表現の方法があると思うが、瀧にとってちょっと切ない。
実際の三葉は瀧より三歳年長で、てっしーとの結婚を控えている。
そしてラストで電車のスレ違いを経ての再会。
やっぱり、三葉の側も誰かを探している感覚を残し、特定の人がいないという設定の方が良かったのでは??
てっしーと一緒になるのかよ・・・・・

 

祖母の一葉役は今年亡くなった市原悦子。飄々としたその話しぶりが、本人をふと思い出させる。自分が入れ替わりを経験していると言いながら、瀧が入った三葉の話を「そんなバカな」と一蹴するボケかたには笑った。

 

それからRADWIMPSの音楽。この映画のために書き下ろされただけあって、映像とのマッチングがいい。心が体に追い付く・・・とかホントに映像を見ながらドキっとした。
歌番組で連呼される「ゼンゼンゼンセ・・」の言葉は、映画ではほとんど聞かれず、それが却って好感が持てた。

 

ドラマの全セリフを文字起こししたサイトがある
「君の名は。」台詞起こし    

 

興味が湧いて「新海誠」の作品を少しづつ観始めている。
平気で数年レベルの時の流れを扱っている。ごく短期間で様々なモノ、習俗が消費されて行く中で、時の流れに思いを馳せるという感覚が、皆が漠然と考える恐れにマッチングしているのか。

 

 

 

あらすじ
ある日、高校生の男女の心が入れ替わる。
男性は東京に暮らす立花瀧。女性は飛騨に住む宮水三葉。

 

三葉の家は宮水神社を受け継いでおり、妹の四葉、祖母の一葉と暮らしている。母親は病死。
家は神社経営と組紐作りで生活。父親は家を出て町長をしている。

近く町長選が行われるので、その再選準備に忙しい父。
友人の勅使河原克彦(てっしー)と名取早耶香(さやちん)。昨日の様子が変だったと聞く三葉。
ニュースで1200年に一度の彗星来訪を伝える。

 

一方瀧の方は父親と二人暮らし。学校の友人は藤井司と高木真太。
フレンチレストランでバイトをしている瀧。そこの先輩の奥寺ミキ。

三葉の、家での生活。組紐作りは千年の伝統。姉妹は巫女としての務めもある。奉納するための口噛み酒作り。
米を口に含んで噛み、戻して発酵させる。同級生の冷たい目。

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克彦の父が経営する建設会社は現町長の宮水俊樹を支持。宴会をする父親を見て息子は「腐敗の匂いがする・・・」

 

お互いの心が時々入れ替わっている事に気付き、狼狽する二人。

三葉の瀧は乳を揉み、瀧の三葉はトイレで赤面。

厳しい初日をしのぎ、次第に状況を理解する。

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それぞれの体の時の行動を記録として残す三葉と瀧。
瀧は女子力が高くなって奥寺先輩と良好になり、三葉は逞しくなって女子からラブレターをもらう。

 

ある日入れ替わった時、祖母の一葉と妹の四葉に連れられてご神体に向かう三葉。巨大なカルデラの中央に佇む小さな木立。

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そこの祠から中に入り、持って来た口噛み酒を奉納する。

左が三葉、右が四葉。それはあんたらの半分や、と一葉が言う。
祠から出て、近づきつつある彗星を見上げる四葉。

つられて見る三葉に「あんた、今夢を見とるな」と一葉。

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三葉がセットした奥寺先輩とのデート。

女子力高い瀧とは違う様子に戸惑うミキ。
たまたま立ち寄った美術展で、高山の写真に魅入られる瀧。

 

飛騨の三葉。てっしーに誘われて祭りに出掛ける。空に輝く彗星。
三葉に電話を掛ける瀧だが繋がらない。散々だったデート。「デートが終わる頃には彗星が見えるね」という三葉のメッセージ。
意味不明・・・・次に入れ替わった時に話そうと思った瀧だが、それはもう、起きる事はなかった。

 

 

ひたすらに記憶の中の風景をスケッチ画にして行く瀧。そしてそれらの絵を持って、三葉に会いに出掛ける。
瀧の行動を察知して、司とチエが附いて来た。記憶にある風景だけを頼りに出て来た事を知り、驚く。
結局手掛かりはなく、ラーメン屋に入るが、そこで瀧の絵に反応した店の女将。それは糸守湖の風景。

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糸守と聞いて、三年前の事故を思い出す司とチエ。
その糸守湖に向かった三人。糸守湖に隣接した場所に巨大なカルデラが。

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その時、三葉の残したスマホのメッセージが次々に消えて行き、全て消滅した。

改めてその事件を調べる瀧。三年前、1200年に一度来るというティアマト彗星の核が破裂して分離。片割れがこの村に落ちて、祭に集まった数百人が死んだ。
その犠牲者の中にてっしー、さやちん、そして三葉の名もあった。

瀧が左腕に巻いている紐の事を聞くミキ。中学生の時に人からもらって何となく身に付けていた。不意に祠の風景を思い出す瀧。

 

ミキに置手紙をして、あのご神体の場所に行く瀧。そして祭ってあった口噛み酒の、三葉の方を手にしてそれを飲んだ。

あの時の三葉とは三年間の隔たりがある。これを飲むことで・・・・

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瀧の意識に、宮水家の過去が流れ込む。妹四葉の誕生。母二葉の病死。父と一葉の確執。
そして三葉が瀧を探しに東京へ行った事。
瀧は全てを理解する。

三葉!そこに居ちゃいけない、町から逃げるんだ!


目覚めた瀧は、三葉の体になっていた。ニュースでティアマト彗星最接近の報道。今日は落ちる当日。まだ間に合う!
一葉は、三葉の中に別人が居る事を知っていた。彼女も少女の頃同様の体験をした。
宮水神社を継ぐ者は、そうやって危機を回避して来た・・・

てっしーとさやちんに状況を説明する三葉(の姿の瀧)。驚きながらも協力する二人。
村の防災無線を乗っ取り、高校の放送室からコントロールして放送。
てっしーが親の会社から爆弾を失敬して、誘導に利用するという。
町長である父親の俊樹に会いに行った瀧。だが全く信用しない。
思わず父の胸倉をつかむ瀧。「お前は、誰だ?」
説得に失敗した事を知り、不安を感じるてっしーとさやちん。

 

山の方に気配を感じ、てっしーの自転車を借りて走り出す瀧。

祠の中で目覚めた瀧。だが意識は三葉。
外に出てみると糸守湖の向こうにある筈の町がなく、湖になっている。
東京へ、瀧に会いに行った事を思い出す三葉。
奥寺先輩とのデートをセットした結末を知らないまま途切れた体の交換。それを確かめたかった。
電話は通じず、諦めかけていた時、瀧を見つける。
だがその時中学生だった瀧は、三葉の姿を見ても判らない。

ホームで混雑する中、髪を結んでいた組紐を解いて瀧に投げ渡す。「名前は、三葉!」

 

山を登りながら三年前の事を思い出す瀧。お前はあの時、俺に会いに来たんだ。お互いに声を出しながら近づく二人。だが三年の時空の隔てがあって逢えない。
その時、太陽が沈み「かたわれ時」となり、二人がお互いを見つける。体も元に戻った。

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いっとき、互いのエピソードで盛り上がる。三年間持ち続けていた組紐を返す瀧。
空を見上げると彗星が。「まだ間に合う」

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かたわれ時がもう終わる。

忘れないようにお互いの名前を書こうとした時、それが終わった。


自分の体で目覚めた瀧。あいつを助けるために来た。だが誰を?・・・・
一方三葉も、瀧くん、瀧くん・・・・と言い続けていた。
そして、てっしーがバイクで迎えに来る。
変電所の鍵を壊すてっしー。「これで仲良く犯罪者や」

変電所が爆破されて停電となり、非常電源が入ってからさやちんの避難放送。避難先は糸守高校。
だがその頃、三葉は大事な人の名前を思い出せずに途方に暮れていた。
一時はうまく行きかけていた避難行動も、てっしーが父親に見つかり、さやちんも発信元を突き止められて放送は中断。
泣いている場合じゃない! 再び三葉は父親のところへ走り込んだ。
またか、と言う父親。だがその目は本物の三葉。

 

割れた彗星の片割れが神社を直撃。

大爆発が起こり、大きな窪みとなる。

 

それから五年後。就職活動をしている瀧。
「彗星被害から8年」という報道。大災害だったが住民は奇跡的に無事だった。偶然避難訓練中だったという。
あの頃ずいぶん熱心にその記事を読んでいた瀧。
ずっと何かを、誰かを探しているような気がする。

 

季節は冬。まだ就活を続けている瀧。
喫茶店で話し合う男女。結婚前のやりとり。相手をてっしーと呼ぶ女性。その話しぶりに、店を出た彼女の後姿を見つめる瀧。
区立図書館で「消えた糸守町・全記録」を見る瀧。今は消滅したその町に惹き付けられる。

 

就職した瀧。そして朝の目覚めで右手を見る癖。
鏡の前で髪紐を結う三葉。
車窓を眺めている二人。すれ違う電車で、一瞬お互いの目が合った「はっ!」

互いに電車を降りて、手前の駅に向かって走り出す。
そしてとうとう、見上げた階段の先に---彼女がいた。
声が重なる。
「「君の名は?」」

 

 


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