監督 ティム・バートン
脚本 キャロライン・トンプソン
キャスト
エドワード・シザーハンズ ジョニー・デップ
キム ウィノナ・ライダー
ペグ ダイアン・ウィースト エドワードを引き取る婦人
ジム アンソニー・マイケル・ホール キムのボーイフレンド
ジョイス キャシー・ベイカー エドワードに髪を切ってもらう婦人
ビル アラン・アーキン ペグの夫
ケヴィン ロバート・オリヴェリ キムの弟
発明家 ヴィンセント・プライス
ヘレン コンチャータ・フェレル 隣人。太った女性
ジョージ ビフ・イェーガー
マージ キャロライン・アーロン
アレン巡査 ディック・アンソニー・ウィリアムズ
エスメラルダ オーラン・ジョーンズ エドワードを悪魔の化身と言い触らす
予告編
感想
北海道にようやく初雪も降ったことだし(そこかよ)
暮れのクリスマス・シーズンにTV放映されていたのを録画。
例によって放置した後の視聴・・・
ジョニー・デップが注目され始めるきっかけとなった作品。
家に案内されてウォーターベッドを見た瞬間「そうなるな」と直感。
年代は、アメリカの旧き良き時代(’50年代?)であり、明快なカラーの建物、車が象徴的。
全ての隣人を愛せよ、というお手本のようなペグに、引きずり込まれるように連れて来られた人造人間エドワードを巡るドタバタ劇。
あれじゃあ服は着れんだろう、と思ったが何とか着たのにビックリ。
食事も、どうやって食べるの?、との疑問にも「勝手に食べて」てな感じで、ある意味冷たい対応が面白い。
人造人間ゆえに、感情表現がヘタなのは当然だが、時々けっこう鋭いことを言って、ハッとさせる。
また、キムを抱きしめたくても傷付けるのが恐ろしくて出来ない。
あそこでの切なさは、この奇妙な設定を忘れさせる。
そういえば、ヤマアラシのジレンマというのがあったが(エヴァンゲリオン)・・・・
博愛と排斥。アメリカ人の両極端の特質を十分に味わえる映画。
あらすじ
「雪はどうして降るの?」
おばあちゃんが孫娘に昔話を聞かせている。
町はずれの山の上に建つ屋敷。発明家の老人が人造人間のエドワードを作り出し、愛情を持って育てるが、指は代用のハサミ。
両手が完成したものの、発明家はエドワードにそれを取り付ける前に死んでしまった。
化粧品セールスレディのペグ。町の女性ほとんどと知り合い。
ある日急に思いついて、その屋敷へ売り込みに行く。ハサミの指をしたエドワードに驚くが、まともに生活出来ていない事を不憫に思い、家まで連れて来てしまう。だがまともに食事も出来ないエドワード。
夫のビル、息子のケヴィンも特に拒絶はしなかったが、たまたま娘のキムの部屋にエドワードを入れたため、知らずに帰宅したキムは驚いて叫ぶ。穴が開いて水が吹き出すウォーターベッド。
拒絶反応でエドワードに冷たいキム。
興味津々の隣人たちは、ペグに無理やりパーティーを開かせる。パーティーで多少町の人たちと知り合い、ぎこちないながらも生活を始めるエドワード。
食事等では不便なハサミも、植木を刈るのには素晴らしく役立った。
隣人のエスメラルダが、エドワードを悪魔の化身だと言い触らす。
隣人のジョイスが髪を切ってくれと頼み、それが非常にうまく行って、美容院をやらせる話にまで発展。
後にジョイスはエドワードに迫り、それが失敗して敵対するようになる。
キムのボーイフレンドのジム。親が厳しいので小遣いに不自由している。家の鍵も持たせてもらえないため、エドワードがハサミでドアの鍵を開けられる特技を利用して、自宅の鍵を開けさせる。
キムもその一味に入っており、止めたが聞くような相手ではない。
その実行の時、防犯ベルが作動してエドワードだけが残された。
取り調べるアレン巡査だが、キムが関係していたため、エドワードは一切弁解しなかった。
何とか家に戻ったエドワード。最初嫌っていたキムだが、今回の事でエドワードに対して好意を持つようになる。それに嫉妬を覚えるジム。
だが町の人たちからは、次第に危険な存在として敬遠される様になるエドワード。
クリスマス・イブの日に、エドワードが氷の塊からハサミで削り出して、天使の彫刻を作っていた。
粉が舞い上がり、雪のように降った。喜ぶキムが近づいた時、エドワードのハサミが触れてキムの手が少し傷付いた。
たまたまそこに来ていたジムが、エドワードを追い出してしまう。
怒ったキムはジムに絶交を言い渡す。
逆上したジムは酒を飲んで車を走らせる。キムの弟ケヴィンがそれに轢かれそうになったところを、エドワードが飛び出して助ける。
だがその時にケヴィンの体を少し傷付けてしまったため、町のみんながまたエドワードが事件を起こしたと騒ぎ出す。
元の屋敷に逃げ込むエドワードを追って、キムも屋敷に入る。
傷心のエドワードを優しくなだめるキム。ようやく落ち着いたエドワードだが、そこにジムが乗り込んで来て銃を向ける。
キムが棒で殴ってそれを止めるが、今度はジムがキムに向かって来たため、エドワードは手のハサミでジムの胸を刺す。
ジムは窓を突き破り、一階まで落ちて絶命した。
押し寄せて来た町のものたちが、ジムの死体を見つけてまた騒ぎ出す。キムはとっさに老発明家が残した予備のハサミの手を差し出して「エドワードは死んだわ」と言って彼を匿った。
それ以来、エドワードが来る前には降らなかった雪が、毎年クリスマスの時期になると降るようになったという。
屋敷で氷の彫刻をするエドワード。当時の若い姿のままで氷の粉をまき散らしている。