1、2集はコチラ
ナビゲーター:高橋一生
現在76億存在しているホモ・サピエンス。なぜ全世界に広がったか。
カギは日本列島にある。
最初にアフリカから出た人類はホモ・エレクトス。だがその末裔のジャワ原人、北京原人は日本に到達出来なかった。
ホモ・サピエンスだけが可能だった。
石垣島。新空港建設のための工事で19体分の人骨が見つかった。2.7~2万年前のもの。ほぼ完全な全体骨格もあり、すごい遺跡。
白保人と名付けた。
DNA解析では東南アジア系に近い。台湾から石垣島へのルートが考えられるが、渡り方が謎。
台湾 八仙洞遺跡。三万年前の石器。石垣島へは、台湾から海を渡って来たとの推理。
漂流実験を行ったが、行きつかない(黒潮の存在が障壁)。
海部陽介:国立科学博物館。人類史学。
海越えの挑戦
当時の技術を使って行う(実験考古学)
草集め、刈り取り(刈り取り作業は貝殻で行う)。
草集めに一週間(10人で)。
子孫を残すための最低移住人数:10人(5組の男女)。
5人乗り2艘を製作。
開始から二ケ月後。与那国から西表への航路。水の抵抗が多きく黒潮を乗り切れない→断念。海は甘くない。
次の挑戦は竹船。石器作りから入って竹の切断、加工。これも失敗。
北からのルート
北海道は当時大陸と地続き。2.5万年前の石器(当時の者を細石人と言った)。石器はシベリアからも見つかっている。
当時の地球は氷期。マンモス等の大型動物が居た。現地での発掘調査で重要な道具が見つかった。
→縫い針。5~10cmのものが103本。
作るのは大変(動物の骨で出来ている)。
骨を割り、そのかけらを加工して製作。多工程。ホモ・サピエンスにしか作れない。
縫い針により革を縫い合わせた防寒着を作る事が出来る(極寒地での生存)。
脳から調べる。
道具を作る思考は脳のブローカ野を使う。ここは言語野でもあり、脳の使い方としては同じ。
海を越えるための道具 → 斧(石斧)
マジェベベ遺跡で発見。柄を付ければ打撃力10倍。丸木船が作れる直径1mの木を石斧で倒す実験→約10日で倒せた。丸木船を製作。
実験では水の抵抗が少なく、黒潮を乗り越える事が出来る。来年チャレンジ。
沖縄諸島から、島へ渡った遺跡が見つかっている。
石器の誕生は260万年前。長い積み重ねで進化を続けた。
高橋一生まとめ
か弱い生き物が辛くも逆境を生き延びた。
道具を発展させ、地球の隅々まで広がって行く。
ついに宇宙にまで飛び出した。
時に争いも生む。とてつもない力も持ってしまった。
未来を作り出すのは、僕たち一人ひとりの選択なんだ。
感想
「人類誕生」最後のまとめの舞台は日本。
島国である事が障壁となって、移住へのハードルが高く、その点も単一民族として形成された一因となっている。
やはり世界的に見ても、日本人の特異さが納得出来る。
道具を考える脳が言語野と同じというのには驚いたが、前回でヒトをヒトたらしめているのが社会性、という記述があり、コミュニケーションの基本である言語が、全ての中心にある、という事なのだろう。
教育系の番組は、いいなぁ・・・・