番組紹介
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160417
番組詳報
http://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/nhk/25413/482440/
プロローグ
エジプト。クフ王のピラミッド。何のために作られたか、どうやって作ったのか、今も謎。
スキャンピラミッド計画。中核を日本が担う。
クフ王のピラミッドは世界最大(高さ147m)。現在通路と一部の部屋しか確認されておらず、10%しか判っていない。
クフは4500年前にこの地を支配していた。だがクフの痕跡としては7cmの小さな像しかない。莫大な富と権力。
最初入り口はなかった→盗掘口。最初に女王の間(目的は判らない)。上に長い通路(高さ8m、長さ40m)。その先に王の間。奥に棺?(花崗岩で出来ている)。非常に硬く、加工に10年かかる。ただしミイラは見つかっていない。
過去にこの部屋の上をダイナマイトで爆破した(イギリス軍人)。上には幾重にも重なった部屋があった。
どうやって作られているか。
直線傾斜路説。ピラミッドの脇に傾斜した道を作り、石を運び上げるもの。ピラミッドが高くなるにつれ、傾斜路の材料も多くなり、最終的にはピラミッドと同量の材料が必要になる。
ソルボンヌ大 ピエール・タレ教授。工事に立ち会った者の日誌を解読。それによると約20年で完成した事になる。直線傾斜路方式だと2.5tの石を2分に1個運ばなくては工期の辻褄が合わない。日誌には工法までは書かれていなかった。
謎は透視出来れば解ける。
ジャン・ピエール・ウーダン(フランス人建築家)の仮説。1/3を傾斜路で作り、その後内部にらせん階段のトンネルを作って積み上げて行く。
河江削剰(かわえゆきのり:エジプト考古学者)の仮説。ピラミッドにはすき間が多く、がれきや充填剤が多く使われているのではないか。それであれば短期間で出来る。
どこかに秘密の部屋があるのではないか、との説もある。残されている文献(パピルス)があり、知恵の神トト神の聖なる部屋との記述がある。
謎の理由として、追加の穴が開けられない事や、規模が大きすぎる事が挙げられる。石は最大で60t。
2015/10月に計画の発表が行われた。3チームによる調査。
カナダ:赤外線カメラによるもの。フランス:ドローンを使ったレーザー解析。
日本:ミュオン(素粒子)を用いた石透視。名大 森島邦博教授。
素粒子は宇宙線として降り注いでおり、人体も通り抜ける。ただし石等硬いものは通りづらい。また石等の中に空間があれば減衰しないため、通過量に差が出る。
福島第一原発において、核燃料がどこにあるかを、ミュオン透視で確認出来た。
元々ルイス・アルヴァレズ(ノーベル賞学者)がピラミッド透視のために提案したもの。名大が実用化にまで高めた。
問題点がある。
エジプトの環境は40℃以上。フィルムは高温で劣化し黒変。乳剤の組成を変えて特殊フィルムを作った。
別のピラミッドで予備試験を行った。屈折ピラミッド(高さ105m)。内部に2つの部屋を有する。下の部屋にフィルムを敷いて感光させる。観測期間は40日間。2016/1月に名大でフィルムの解析を行った(読取り装置を開発)。画像化に成功。シミュレーションとほぼ同等の結果を得た。
次はクフ王ピラミッドの透視。複数の部屋に設置して三次元的に特定させる予定。年内に発表出来る。
森島教授談。未知の空間があれば必ず特定出来る。
引き続きシリーズで伝えるとのこと。
感想
「ピラミッドの謎」は子供の頃に「ムー大陸」やら何やら含めて一大ブームになった時期があり、こんなNHKスペシャルがあると、つい見てしまう。
透視と言っても、とてもレントゲンみたいな高解像度なんて期待出来ないだろうけど、実験結果ではおぼろげながら、部屋があるという空間の認知は出来るとみなせる確からしさはあり、けっこう感動した。
でもらせん状のトンネルまでは・・・・ムリだろうなぁ。