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第6回 腎臓から考える健康ライフセミナー 3/19

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朝日新聞が毎年「世界腎臓デー(3月の第二木曜)」の直近で開催している。
5年前初めて参加した時は、東日本大震災の翌日。それ以来参加していなかったが、今回の案内で「・・・新たな治療戦略」という演目があったので、カミさんと2名で申し込み、何とか招待状をゲット。
前夜からの雨が朝まで続いてイヤな予感がしたが、その後天気も回復。
場所は名古屋、柳橋少し東の「朝日ホール」。開場11:30、開演13:00なので12時を目指して到着。まず受講の場所取りだけして食品サンプルコーナーへ。

5年前と比べると出品数が少なく(半分ぐらい)やや拍子抜けだったが、一応一通りはサンプルを入手。
講演会場は、最終的に300人以上の受講者で、なかなかの壮観。


講演の内容

基調講演
「慢性腎臓病と新たな治療戦略」藤田保健衛生大学:湯澤由紀夫先生
糖尿病やガンは、最近新薬の恩恵を受けているが、腎臓病については治療に繋がる決め手が出て来ない。
日本は世界2位の透析大国。透析により社会復帰出来る→科学の恩恵を受けている。
ここ最近の透析患者は、4割が糖尿病患者(腎炎から来るものは頭打ち)。
腎臓が悪くなる前に脳卒中、心筋梗塞になるケースが多い。ドカベン香川。透析治療していたがH26.9.28に心筋梗塞で亡くなる(享年52)。
腎臓病は厳しい病気だが、血液透析、腹膜透析、腎移植等で対応が確立している。平均寿命まで人生を楽しんで欲しい。


腎臓病は前段階で見つけるのが前提(自覚症状なし)
①タンパク尿 ②血液検査(eGFR60%以下)を慢性腎臓病とするキャンペーンが張られている。
重要な事 ①脱水を防ぐ ②血圧のコントロール。


H27年から腎臓病で2種が難病指定された(IgA腎症と多発性嚢胞腎)。
遺伝で悪くなる腎臓病がある→多発性腎嚢胞。トルバプタン(本来は心不全の薬)の承認申請に向けて対応中。
腎障害を起こす病気でファブリー病というものがある。脂肪を分解する酵素が十分働かず、異常な油が体の中に溜まる。

脳梗塞、失明、心不全等も起こす。酵素による治療でコントロール出来る様になった。


最新の医療情報
クロトーというホルモンが老化防止に関わっている。ギリシャ神話の女神に由来した名前。
これが腎臓で多く作られている。腎臓は単に毒素を排出するだけでなく、体を若々しく保つ事にも関与している。


講演1
「腎臓と心臓~ともに元気になるために~」名古屋第二赤十字病院:稲熊大城先生
腎臓からのホルモン。エストロポエチン→赤血球を増やす。レニン→血圧を上げる。プロスタグランジン→血圧を下げる。腎臓の働きが弱るとレニンが増え、プロスタグランジンが減る。
慢性腎臓病になると 血圧上がる→心肥大、血管の動脈硬化→心臓病。
高血圧、糖尿病のないCKD患者は脳卒中、心臓病のリスクは少ない。


講演2
「元気に歩いて健康に!」増子記念病院:小関祐二先生
ストレス、不安を溜めない(血圧上昇、血糖値上昇を避ける)。
寝てばかりいる時の筋力低下 1日→2% 1週間→10% 4週間→50%
腎不全患者でも運動による介入で腎機能改善のエビデンスがある。
ウォーキング10分で約1000歩。今より10分多く体を動かそう。


講演3
「糖尿病から腎臓を守ろう」名古屋大学:丸山彰一先生
日本人は元々低カロリーに対応した「飢餓に強い」民族。インスリンの分泌が少なく、ちょっと小太りぐらいでも糖尿病になってしまう「悲しい民族」。
糖尿病からの腎障害は非常に多い(透析患者の4割は糖尿病)。
愛知の健康寿命は優れている(男性1位、女性3位:都道府県別)。


講演4
「腎臓にやさしい食事~長く続けるために~」増子記念病院:朝倉洋平先生
高血圧が腎臓に負担をかける→減塩。高タンパクが腎臓に負担をかける→適正なタンパク量。
ナトリウムは表示義務があるが、塩分にはない。食塩相当量の算出→ナトリウム量×2.54が塩分量。
通常食ではタンパク源とタンパク源以外でのタンパク量はほぼ同等。主食(ごはん、パン等)を低タンパクにする事でタンパク源の量を増やす事が出来る。
粉飴の効用→甘みが砂糖の20%なのでカロリー補給に便利(エネルギーは砂糖と同等:タンパクはゼロ)。
低タンパクの冷凍うどんは非常に美味(通常のものと同等)。


感想
演目に「治療戦略」なんてあったものだから、期待を込めて行ったのだけど、結果的に治療のための情報ではなかったのが「ザンネン」。
ただクロトー蛋白(遺伝子)についてはけっこう面白い情報ではある。確かに中国漢方で、腎臓は若さの秘訣とも言っているし、さすが4千年の歴史。
関連サイト
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_170826_j.html
http://www.pariet.jp/helpful/vol55/no570/sp03.html
https://www.jichi.ac.jp/graduate_m/sp/file/professor_kuroo.pdf
https://www.jichi.ac.jp/graduate_m/sp/file/professor_kuroo.pdf
リンの制御にも関与、とも書いてあるので、腎臓に対しても何か貢献する様な望みは・・・・ある?


参加者全員にもらえるエコバッグ(裏にも小さい字だけど「あなたの腎臓大丈夫?」などと書かれてマス・・・・)




会場のサブブースでもらったサンプル品(元は取れた)



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