番組紹介
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp496.html
レポート詳細
http://a2kturedur.exblog.jp/23578896/
DNAがほどけるとRNAがつながる(つながる相手が決まっている)。これには法則があり、DNAをRNAにコピー。
メッセイジャーRNAによりたん白質が作られる。DNA情報のうち、たん白質の情報は大腸菌で86%あるが、ヒトでは僅か1.4%。
メッセンジャーRNAの働きを止める小さな単位のRNAが発見された(マイクロRNA)。成長の過程のある時期でたん白質を作るのを止める必要がある。マイクロRNAは1種で数百種のたん白質を止めることが出来る→塩基が一部くっつかないだけで止められる。
今までマイクロRNAは中間体と呼ばれ、機能のないものだと思われていた。
機能の例:ゼブラフィッシュの受精卵におけるRNA430。あるタイミングでRNA430がたん白質にくっつく事で成長を止め、正しい成長が行われる。
ヒトでは2500種以上のマイクロRNAがあり、それらは1つで1000を超える遺伝子を制御出来る。人間を含めた動物はマイクロRNAによって進化している。
マイクロRNAはヒトの細胞の中にあるが、血液にもある。このため、細胞同士のコミュニケーションも行える→母乳の中のマイクロRNAにより子供の成長に必要なものが供給される。
マイクロRNAは老化にも関わる。
広島大 田原教授。
繊維芽細胞→分裂回数に限りがあり、老化研究に良く使われる。これの若いものと老いたもののマイクロRNAの差を比較。
マイクロRNA22が老化した細胞で増えている→若い繊維芽細胞にRNA22を入れると、3回程度の分裂で変化を生じた(通常は100回程度の分裂で変化が始まる)。RNA22が老化のプログラムに関係している。
若返るマイクロRNAもある筈だが、まだ見つかっていない。
癌と関わりの深いRNA
ガン研 土屋氏。
p53と共に増えるマイクロRNA(RNA34a)。RNA34aをガン細胞に入れることで増殖抑制の効果があった。核酸薬品の可能性を示す。
マイクロRNAを外から入れて大丈夫か?→人体に優しい治療と言える。
血液中のマイクロRNAの量によりガンの診断が出来る。
13種のガンで2020年頃までに診断が実用化出来る。
感想
DNAの対の存在であるRNAについてはある程度知っていたが、細胞の成長を止めるというマイクロRNAの存在に、生命の奥深さを感じた。
今後様々な難病のメカニズムについても解明されて行く事だろう。