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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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ドキュメント20min. 北区赤羽 路上にて NHK 6/10放送

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感想
最初の見出しで「ドキュメント20min.×ドキュメント72時間」
とあったので、アレ?と思いながら視聴。
この感じから行くと本家の「72時間」チームってのも、あまり練り込まずに動くんだろうな。
メール情報と違って本人が現れないので作戦変更。
街の人から話を聞くうちに「靴磨きおじさん」の実像が浮かび上って来る。50年以上続けていたとはオドロキ。
しかしあれだけ毎日見ていた人も、居なくなって初めて思い知るその価値。

いいドキュメンタリーだった。
出来れば消息を知りたいという気持ちと

「そっとしておいてやろうよ」という気持ち・・・


内容
発端はドキュメント72時間取材班に寄せられたメール。
赤羽駅前に居る、靴磨きのおっちゃんへの取材依頼。
4/16。72Hチームが赤羽に出向く。周辺の聞き込みだと、バス停の隣にいつもいるとのこと。「今日は来ていないね」の声。


翌日もおじさんは来ない。メールでは「いつも居る・・・」
見掛けた人の話では「ここ1ケ月ぐらい見ていない」
今年になって見ていないという人も。おじさんはどこへ?
 

取材3日目。72時間は諦め、おじさんの行方を追う。

まずは看板。 

地元の会社員(28歳)の話。職人気質。寡黙なおじいさん。


頼りにしていたと言う自営業の女性(67歳)4、500円の安さで直してくれたという。連絡先は分からない・・


おじいさんと話したという女性(83歳)息子からこんな仕事しなくても生活出来ると言われたけど、好きでやってるとのこと。


私が子供の頃から居たと言う50歳女性。30年以上のつきあい。


昨年8月ぐらいに体調が悪そうだったので、おにぎりと味噌汁を差し入れたという。名前は分からない。
 

写真を持っているという人を見つけた(バー経営 50歳女性)


6年前に投稿した時点で55年前からやってると言っていた。

なぜやるかの問いに対しては「ここに居るのが自分の仕事」


バックに流れるCCRの「雨をみたかい」

おじさんが靴磨きを始めたのは昭和38年から。

ちょうど「一番街商店街」が出来た頃。

陸軍の補給廠があり靴職人、洋服職人が多数いた。

 

取材14日目。おじさんの名を知る人が現れる。シガさんといって志茂4丁目か5丁目に住んでいたという。ここから10分ほど。


町内のバス旅行で一緒に行ったという奥さん(かなり前)
酒屋で訊き、中華料理店「山久」を紹介される。

駅前で靴磨きをやっていた事を知っていた。

アパートにも出前に行ったが30年以上前の話。

もう取り壊されている。今の住所は分からない・・

延べ100人以上に訊いたが、結局おじさんは見つからなかった。
路上に立ち続けて、見えて来たことがある。
常連の人が、おじさんの修理した靴を持って来てくれた。


ていねいな仕事。細やかな工夫。だから長いこと続けられた。
おじさんが居るのが「当たり前」の風景だった。
普通の人には出来ない。尊敬します・・
もう一度会いたい。復帰して欲しい。

おにぎりを差し入れてくれた女性を訪ねる。

修理してもらった靴を今でも大切にしているという。


お客さんがいない時も、サボるという事でなく「待っている」
今日も居てくれるな、という安心感。
未だにあの場所を見てしまう。

ずっと見守られていたのかも知れない・・・
 

 

 

 


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