感想
こうした感覚的に分かる題材は楽しく視聴出来る。
確かにツクシの頭の模様はキレイな六角形。
「空間をスキマなく埋められるのは三角、四角、六角のみ」は言われてみてナットク。
球体を多数集めて周囲から圧縮すれば接触面が潰されて六角形の集合体になる。まあ一つの必然ではあるわな。
しかし、異なる大きさの部屋を作るハチの能力には恐れ入る。
土星の六角形は、たまたま気象の条件がマッチした結果。
柱状節理の方が高度な感じ(?)かな。
内容
進行 井上咲良、浅井理
解説 佐藤純 金沢大学新学術創成研究機構 教授
島弘幸 山梨大学生命環境学部 教授
佐賀達矢 神戸大学大学院 助教授
自然界にはカメの甲羅、ハコフグの鱗、ツクシの帽子、雪の結晶等あちこちに六角形がある。
昆虫の複眼は六角形の集まり
ショウジョウバエによる研究。六角形は遺伝子の作用ではない。
注目したのはサナギ。目が作られる瞬間を捉える。
細胞に蛍光タンパク質を付けて観察。
サナギになって16H後→個眼の間隔は広く、六ではない。
制限なく大きくさせるのでは、どんな形にもなる。
押し合う事により周長を縮める。幾何学的に最も安定する形。
図形問題→三角、四角、六角形でしか空間を埋めつくせない・
中でも六角形の外周が最も短い(安定し易い)
自然界にまだある六角形
沖縄の畳石。イギリスのジャイアンツ・コーズウェイ。
柱状節理:溶岩は割れる事によって冷えて行く。
外周の長さを短くしながら割れ目を作ると、こういう形になる。
極め付きは「ハチの巣」頑丈。
巣作りの材料を少なく、部屋は広くという相反する要求を満たす。
六角形にこだわり過ぎるハチの新事実
理論的に考えられない事をする。
幼虫の大きさは働きバチと女王バチでは大きさが1.5倍違う。
普通はうまく行かない。
2022年、研究チームを立ち上げた。
世界のハチの巣の写真を集めて徹底的に解析。
機械学習ではうまく行かず目で見て数えた。
大きい六角形の周辺がユニーク(移行部)
移行部に五角と七角が存在。まず五角形を作り次いで七角形が繋がり大きな六角形になる。最も効率的な遷移。
ハチはチームワークで作っているわけではない。一匹づつが集まって高い機能を出す。
今回チームは異ジャンルの組み合わせ(数学、物理学、生物学)
学問のマリアージュ。
自然界で最も大きい六角形は?
太陽系第6惑星の「土星」北極点を囲む様に六角形がある。
幅3万キロ。雲がまとまって出来た。
理由は「お天気事情」土星は全てがガス。どうしてなるのか。
カギはジェット気流。土星には大陸や海がないため渦が安定。
複数の渦が出来る過程で極付近に渦が6個収まる状況になった。
条件変化でたまたま出来た。
他にもある。味噌汁にも!(対流の形)
条件が整えば見えて来る。
昆虫と岩とでルールは違うが結果が同じ。