NHKスペシャル ヒューマンエイジ 人間の時代
第1集「人新世 地球を飲み込む欲望 」6/11放送
プロローグ 2022/4/24放送
感想
プロローグが1年以上前に放送され、つい最近この第1集が放送された。番組説明によると2025年まで続くシリーズとのこと。
まずは、地層に痕跡を残すほどの異変を起こしてしまった人類の罪深さを認識させる、てな回か。
人口爆発に対して出るべくして出た「窒素系肥料」の発明。
これがノーベル賞を取ったというのは初めて知った。
そして人間が欲望を追求する源(みなもと)が脳にあるという。
課題解決時に出るドーパミン!地球温暖化も宿命だったか。
内容
進行 鈴木亮平、久保田祐佳アナ
ゲスト 小林快次 古生物学
大川内尚子 文化人類学
藤原辰史 歴史学
地層に残る異変には名前が付けられる(直近は「完新世」)
今我々が生きている時代を「人新世」と名付けるか議論中。
世界各地で1950年以降に確認された土壌の変化の数々。
化石燃料を高温燃焼させた時に出る球状炭化粒子。
バルト海で見つかった白から黒への土壌変化。
その正体は化学肥料。
人口増加、食糧危機を受けて実用化された技術。
空気を材料に肥料を作る→化学肥料(ハーバーボッシュ法)
これによりノーベル化学賞が授与された。
だが肥料は畑から川、海に流れ藻類、植物プランクトン増加。
黒い堆積物となった(生態系の破壊)
更にプラスチック、重金属、次々と検出。地球に記録される。
それを私たちは「人新世」と名付けようとしている。
人間の欲に関する研究。2000年頃から論文が急増。
人間ならではの脳の仕組み。
脳内物質:ドーパミン。欲望を司る物質。中脳で作られる。
課題が出来た時の喜び→ドーパミンが出る。ヒトだけの仕組み。
チンパンジーとの比較。遺伝子レベルで大きな違い。
ヒトでは大脳新皮質にもドーパミンを分泌する場所がある。
一つ課題を解決すると次にトライ→何をもたらしたか。
バケットホイールエクスカリバーという機械。
課題解決→機械化→もっとエネルギー欲しい→大型化
その結果宇宙空間からも見える機械になった。食料危機対策。
ディスカッション
欲望に歯止めが掛からなくなる。祝福でもあり、呪いでもある。
空を飛ぶことも(ライト兄弟→宇宙ロケット)
欲望は社会関係の中で生まれている。
ニンガルーリーフ(オーストラリア西部)
枯れた珊瑚礁の白化。世界各地で起きている。珊瑚の7~8割が死滅。海の生態系の破壊。温暖化を進めば後戻りできない。
特別な珊瑚が見つかった。生存可能温度が32℃までアップ。
人工的に増やす必要がある。効率的なのはゲノム編集だが、自然界に戻す時生態系を破壊するリスクがある。
自然界で起きるプロセスを手助けする形での繁殖(年1回)
枯れた技術の水平思考
既にある技術の活用→ハーバーボッシュ法。
温暖化抑制に応用。、
空気から化学肥料を作る時のアンモニアは燃料としても使える。
燃料にした時CO2が出ない→火力発電の燃料に好適。
現設備がそのまま使える。
思ったことを実現する人間の力を信じたい。
地層に残された痕跡には豊かさを示すものばかりではない。
プルトニウム。各国がこぞって核実験を行った時期。
人間の業も記録されている。
今日の一曲
歌詞がけっこう、刺さる
Bruce Hornsby & the Range The Way It Is 1986