Quantcast
Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

ザ・サークル 2017年 アメリカ

$
0
0

 

監督    ジェームズ・ポンソルト
脚本    ジェームズ・ポンソルト、デイヴ・エガーズ
原作    デイヴ・エガーズ『ザ・サークル』

キャスト
メイ・ホランド    - エマ・ワトソン
イーモン・ベイリー  -トム・ハンクス  “サークル”のCEO
タイ・ラフィート / カルデン - ジョン・ボイエガ 開発者
アニー・アラートン  - カレン・ギラン メイの友人
マーサー            - エラー・コルトレーン メイの友人
トム・ステントン    - パットン・オズワルト  政治家
ボニー・ホランド    - グレン・ヘドリー メイの母親
ヴィニー・ホランド  - ビル・パクストン メイの父親

予告編


感想
SNSが大きく発達した、現在を象徴する様な映画。
言ってみれば「サークル」は「フェイスブック(今はメタ)」てなところか。SNSは人の持つ「承認要求」を満足させるツールとして爆発的に発展した。
そこにテーマを見つけるのはいい視点だが、何かちょっと「ダルい」感じ。
最終的にメイはイーモンの悪行を公開して今後の「透明化」を確約させるが「え、そっちの方向?」と首をかしげてしまった。
正すべきはプライバシーに土足で立ち入る事だろ。
とんでもないミスリードの予感を秘めつつドラマは終わる。
若者が額面通りに受け取ったら、とんでもない「洗脳映画」
若者たち、大丈夫かな?

タイ役のジョン・ボイエガ。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒のフィン役で初めて見たが、どう考えてもソフト開発者には見えないぞ(笑)
それにメイにサーバ群見せても、それは単なる入れ物。何が入っているかを言わないと。彼の位置付けも何かヘン。
いい映画になりそこなった。そんな感じか。
それに、トム・ハンクスを使う意味あったか?


あらすじ
メイ・ホランドは、父母と三人の家族だが、父が難病(多発性硬化症)で、今の派遣社員としての仕事も単調。

ストレスのたまる毎日。
 

そんな時に友人アニーが、自身の勤めるSNS企業「サークル」を紹介する。素晴らしい環境に驚くメイ。

面接を受け、幸運にもその会社に入社できたメイ。
 

サークルのSNS「True You」は世界中で利用されている。
メイが入社してすぐに同社CEOのイーモン・ベイリーが新サービスの「SeeChange」を発表。

あらゆる場所に設置した小型カメラと同調して情報を共有する。


歓迎パーティーで黒人青年カルデンと親しくなるメイ。
メイの業務はユーザからの問い合わせに答えるものだが、その対応度合いにより随時評価される。

自己発信力がないと評価が上がらない、と同僚が助言。

戸惑いつつも適応するメイ。
社内ではコミュニティ、イベントが多数あるが、それに参加していないメイ。
地元の友人マーサーが、時々両親の様子を見てくれて感謝するメイ。父が最近転んだ時にも助けてくれたという。

鹿の角で立派なシャンデリアを作っているマーサー。

メイが週末に一人でカヤックを漕いでいると聞いて、外と積極的に関わらないとダメだと忠告する同僚。
自身の健康診断に絡めて父の病気の事も調べられていた。データが必要だが、父が会社の保険に入れると聞いて感謝するメイ。

「サークル」を支持する政治家トム・ステントンが、ある議員の不正を暴露。一方で、別の議員が自身の全ての情報アクセスを可能にすると宣言した。
そのプレゼンに「どう思う?」とメイに聞くカルデン。

「ちょっとやりすぎ」と答えたメイを立入禁止エリアに連れて行くカルデン。そこには巨大なサーバ群があった。

全てのデータがここに保存され、収益を生む。
彼はタイ・ラフィート。「True You」の開発者だった。
幹部から外れたのは、自分の考えていた構想とズレ始めたから。
「サークル」の中味を変えなくてはダメだという。

「サークル」にメイを訪ねて来たマーサー。

「俺の作品をアップしたか?」
彼が作った鹿の角のシャンデリアをSNSにアップしていたメイ。
多くの者から「鹿殺し」と脅迫されているという。
今はSNS越しでしか会話できない。ここを出ようと考えないのか?と聞いたマーサーは、メイから去って行った。
その失意から夜間カヤックで漕ぎ出して転覆してしまうメイ。
だが「SeeChange」のおかげてその遭難が即座に伝わり、救助されるメイ。


翌日CEOのイーオンに呼ばれるメイ。

カメラに救われた事に感謝するメイは、見られていると人の行動は正しくなると主張。

全ての情報へのアクセスは基本的人権。
メイは対外的に「SeeChange」カメラを身に着け「透明化」する事を宣言。
これを視聴する者は230万人だという。
ある日、ようやくもらった休みで実家を訪れるメイだが、寝室を開けたらそこで父母がセックスの最中だった。
慌ててカメラを隠すが手遅れ。
「難病患者もセックスするんだ」の書き込みが殺到。
父母とは絶縁状態になった。
友人だったアニーも、メイ対応で忙しくなり距離を置かれる。

会議の席で「選挙」と「サークル」のシステム合体を提案するメイ。国民の8割がサークル登録している今、サークル登録を義務化すれば投票も義務化できる。サークルのアカウントで、投票の全てを処理するシステム統合も可能。
「こんなのバカげている」という意見は黙設された。
完全化を考えるメイ。全ての人が繋がって、いい関係になる。


サークルのメンバーを使って特定の人を捜し出す「SoulSearch」の発表会。
まず過去の犯罪者が一人抽出されてサーチ開始。
短期間で見つけられた。
次は一般人のサーチ。親類、フラれた相手・・・
「マーサー!」の声。
そしてマーサーの探索が始まる。これもすぐに見つかった。
見つけた者が執拗に「鹿を殺してまだシャンデリア作ってる?」と迫る。
「放っといてくれ!」と車で逃げ出すマーサー。
それを追うドローン。
迫るドローンをよけようとして橋の上から落ちる車。
マーサーは死んだ。

ショックを受けて三日間寝込むメイ。
その後アニーに電話を入れるメイ。
マーサーの遺族のための基金作りが動き始めている。
また会社も追悼すべきだとの声。
マーサーの死で状況は変わる・・・

皆を集めて重大な発表を行うメイ。
再びカメラを着けるという。
そしてフォロワーに対する責任を口にした。
CEOのイーモンも同感。
イーモンたちが裏でどんな事をして来たかが暴露される(タイ・ラフィートの協力)
そして指導者たちにもテクノロジーを体験してもらう、と透明化を宣言。
変わる時が来た。「サークル」を作り直す時が来た。
 

 

今日の一曲
恋のフィーリング。まあ中ヒットだったか。
Here Comes That Rainy Feeling Again - The Fortunes 1971


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

Trending Articles