Quantcast
Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

コズミックフロント「海の起源をめぐるミステリー」BSP 11/17放送

$
0
0

感想
これがNHKの手法なのか、様々な説を提示する先から否定して行って混乱させる(結局何が言いたいんや!)
話をザクっとまとめると、地球の水は、多くは外からの小惑星からもたらされたが、それは水がなくても有機物の加熱で生成される。元々マントルや中心コアに水(水素)は封じ込められており、表面の水が絶妙にコントロールされたって事か?
まあ、知的好奇心をくすぐる話ではあった。

内容    まとめ記事
ISS(国際宇宙ステーション)には地球を眺める専用の部屋がある。見るのは海。その海はいつ、どの様にして誕生したのか?

CHAPTER 1 なぜ地球に海があるのか
46億年前。ガスと塵の雲から太陽が生まれた。
そのガスと塵の残りを材料にして惑星が出来た。
水星、金星、地球、火星・・・海があるのは地球だけ。

理由は太陽からの距離。近すぎると水は蒸発。遠いと凍る。
水が存在出来る領域→ハビタブル・ゾーン(Habitable zone)

いつ水がもたらされたかが分からない。
 

惑星誕生を理論で探る
塵には氷が含まれる。火星と木星の間にある「スノーライン」
地球はこの内側に位置している(氷のない世界で生まれた)

スノーラインの外側で生まれて内側に移動した?
もしそうだと水でビシャビシャの星になる(水深1,000キロ)
地球の平均水深は約3キロ。

謎を解いたのは松井 孝典、阿部豊。
「衝突脱ガス理論」大量の隕石が衝突して水を得た(数値計算実施)1986年に発表。
46億年前の地球は1/5の大きさ。マグマオーシャン。水を含む小惑星の衝突。水蒸気→原始大気に(厚さ300キロの雲)
地表が冷えると雨となって落ちる。100万年で海が誕生。

これに対する反論。カギは「月」
1969年のアポロ11号で持ち帰った月の石。
成分はマグマオーシャンと同じだった。
衝突と合体
地球誕生の1億年後、地球の1/10ほどの惑星が衝突(ジャイアントインパクト)

→飛び散ったかけらが集まったのが月(地球の兄弟)

地球の海と大気は飛び散った。謎は深まる。

CHAPTER 2 地球の水は誕生後にやって来た?
ジャイアントインパクトの後にやって来た。
理由:地球の水の量はすべて集めても地球の0.023%しかない。
表面に貼り付いている(レイトベニア説)
月のクレーターがそれを後押し。月の表面には膨大な隕石衝突のクレーター→地球にも同様に降り注いだ。
水を多く含む天体は無数にある(エッジワースカイパーベルトやオールトの雲)それらの多くは氷を80%ほど含む。
それらが軌道を崩し太陽に近づくと彗星になる→地球に来れば海の起源になる。
重水素が水の履歴を知る手がかりとなる。
水に含まれる水素は1つの陽子と1つの電子で出来ている。その中に中性子を含む重水素がある。

水素と重水素の比率は、その由来で決まる(人の指紋の様なもの)地球の指紋は分かっている。
それが彗星と一致すれば、それが海の起源と言える。
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星への探査機「ロゼッタ」投入。

2004年に打ち上げ、10年かけて最接近。成分の直接分析は出来なかったが、彗星から蒸発する水の分析に成功。
重水素の比率は、地球と大きく異なっていた。
その後の研究で、彗星が地球に落ちる確率が低い事が判明。
 

実はもう一つ候補があった。
メキシコのアエンデ村。1969/2/4に巨大な流れ星が出現し、空中で爆発して四散。地上に降り注いだ(総重量5トン)
その分析結果は水を多く含み、重水素の比率は地球と同等。
それは「炭素質コンドライト隕石」スノーライン辺りの小惑星。

それらにはいくつかのタイプがある。
初代「はやぶさ」が訪れた「イトカワ」は「S型」スノーラインの内側で出来たもの(水はほとんど含まず)
一方スノーラインの外側で出来たものは「C型」と言い、水を多く含む。これが「炭素質コンドライト隕石」の大元なら地球の海の起源になり得る。

東北大の研究
C型小惑星は水や有機物を多く含む(10%ほどは水)
はやぶさ2が小惑星「リュウグウ」から持ち帰ったサンプルは、全世界で分析中(リュウグウはC型)謎の解明が期待される。


別のシナリオを考えていた阿部豊(東大研究者)
前述の説では根拠が弱いと主張。

だがALSに侵され2018年に亡くなる。
地球の水がC型小惑星によって出来たとすると、地表の窒素や炭素は今の100倍ある事になってしまう。
水の指紋は一致しても地表の成分が合わない・・・
ジャイアントインパクトによって地表の水も大気の吹き飛んだという説も否定された→詳細のシミュレーションによれば、大気は半分ほど失われるが、海水はせいぜい20~30%しか減らない。
海水は地球形成時に誕生?

 

CHAPTER 3 地球の海の起源
地球の奥に潜んでいた・・・
地球の内部は良く分かっていない。

 

マントルとコアの間は「ポストペロブスカイト」と言われ、マントル対流を活発化させる。


流体としてのコアを詳しく調べたい。
マントルの中には海と同じ量の水がある→コアにも水があるのではないか?(30%ぐらい)
地震波計測→全固体より1割ぐらい軽い。
地球の奥をどうやって調べるか?
高温・高圧を地上で実現。コア部は360万気圧、5000℃。
ダイヤモンドを削って容器を作り、レーザー光線を当てて高温・高圧を実現。
サンプルを裁断すると、中に小さな穴が見える。

水素が鉄から逃げようとしている。どれだけ水素が溶け込んでいるか計算→海水の50倍の水(水素)が溶け込んでいる。

初期の地球(マグマの海)
その時の水がマグマに取り込まれる→コアまで持って行った。
新たな可能性
宇宙に漂う分子雲には有機物が多数存在する。
その成分(尿素、グリセリン、ケトン類等)を高温・高圧にする

(400℃、100気圧:5時間)

色がオレンジ→黒に変化。

石油が出来ていた。その下に水が。

大発見→新たな地球の水の起源。

S型小惑星が水を含む可能性がある。

地球は水の惑星になったが、その量は全地球の0,023%.
それは生命にとって絶妙な量。少しずれれば陸のない惑星になっていた(生命進化にはマイナス)
生命も生まれなかったかも知れない・・・

 

 

 

今日の一曲
Love Unlimited Orchestra - Rhapsody In White (1974)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

Trending Articles