Quantcast
Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

コズミック フロント「史上最大の宇宙望遠鏡 ジェイムズウェッブ始動!」BSP 9/29放送

$
0
0

感想
ハッブル宇宙望遠鏡についてはこちらでレビューしているが、運用開始して既に30年も経過しており、いつダメになってもおかしくない状況。
ところがどっこい、次の打ち手はキチンと準備されていた。

最大の興味は、宇宙誕生のカギを握るファーストスター観測。
また世界中で宇宙に対する興味が再燃するだろう。
オマケ
そういえばラグランジュ・ポイントって「ガンダム」にも出て来たなー。スペースコロニーを設置するにあたって惑星-衛星間の重力平衡点に置くというヤツ。考証しっかりしてたのネ。

内容
2021年11月、ジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡のお披露目をバイデン大統領が行った。一大イベント。

ハッブルより高性能。口径3倍、感度100倍。



きっかけ
1995/12/25。ハッブル宇宙望遠鏡で、何もない空間に向け10日間の長時間露出をかけて撮影した→無数の星や銀河を発見。
望遠鏡の意義は過去を見られる事。ハッブルは130億年前まで。
これより少し前が見られればファーストスター誕生を見ることが出来る。新望遠鏡開発の動機。

CHAPTER 1 苦難の道のり
開発されたのがジェイムズウエッブ宇宙望遠鏡。開発に20年以上かけた。大きさはハッブルと同等。鏡が大きい。
ハッブルが径2.4m。ジェイムズウエッブは6.5m。
課題:大きすぎてロケットに入らず。
→発射時は折り畳み、宇宙で開く(六角形の鏡を18枚使用)

2003年、鏡の開発が始まる。素材にはベリリウムを使用。磨きの新技術を駆使。18枚仕上げるのに2年半かかった。

最遠の銀河を捕捉する場合、可視光は届かない。宇宙空間は膨張を続けており、届くうちに波長が長くなり赤外線に変化。
だがこの検知は簡単ではない。太陽光で熱を持ち実用にならず。
太陽光を遮れば宇宙空間の極低温で冷やされる。

日傘の開発に、この計画の成否がかかっている。
 

2013年に開発開始。複雑な形状。熱を発散するための5層構造。

長さ21m、幅12m。運ぶには畳むしかない→宇宙で広げる
薄くて高強度のカプトンを採用。3年かけて完成するが、大きな課題が待ち受ける。

コズミックヒストリー
ファーストスターのこと。ビッグバン後、宇宙が冷えて凝縮が起こり最初の星が現れる(136億年前の光)
ファーストスターは水素、ヘリウム、リチウム主体で、自らの重力で集まる(太陽の100倍の重さ)→短期間で爆発
超高圧の水素、ヘリウムが別の元素になる。それが通常の星、惑星の材料になる。その時の光を見つけたい。

CHAPTER 2 繰り返されるテスト
2015年11月、装置に鏡が装着された(鏡には純金コーティング)
日よけシールドの展開実験が繰り返される。


今回は設置場所が難しい。ハッブルでは地上70km(高度維持に動力が必要)今回は太陽と地球からの、引力と遠心力が釣り合う第二ラグランジュ点(地球から160万km)に設置。

だが遠すぎて人を送れない。全て自動で日傘を開くしかない。
固定装置の解除テストを繰り返す。

そして宇宙船への組み込み。


CHAPTER 3 ジェイムズウエッブが捕えた宇宙
2021/12/25打上げ。

打上げ27分後に分離。成功。
3日目から作業開始。カバーを止めているピンを外して開かせるが、信号が出ない。ピンが外れていない可能性あり。
救ったのは温度管理担当。温度からの判断で、カバーがスイッチを押していないだけと判断。以降作業を続け、5層全てが展開。

次いで鏡の展開。配備完了。
一ヶ月後、スラスター噴射により第二ラグランジュ点に向かう。
次いで鏡の焦点合わせ。

驚くほど鮮明な画像。
モノクロの画像に三層のフィルターを通してカラー化。



打上げ半年後の画像確認で次々と新発見。
南のリング星雲


ステファンの五つ子

 

カリーナ星雲


性能比較(銀河団SMACS JO723.3-7327)
上がハッブル(2017) vs ウェッブ(2022)

見たことのない銀河。今までよりはるかに深い。
これはまだ始まりに過ぎない。宇宙の起源に迫る。
科学に大きく貢献。天文学の新たな光の幕開け。

 

BBC NEWSによる最新映像

 

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

Trending Articles