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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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映像の世紀 バタフライエフェクト「宰相メルケル」4/18「スペインかせ」4/25放送 NHK

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過去放送分はこちら
今回分についてゆき・ぷうさんも記事にしています

 

「ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生」

4/18放送
感想
三人の女性の中で、メルケルが首相になった背景を浮き彫りにしていく。曲は退任した彼女にとっては最上の餞別だろう。
 

内容
抑圧された冷戦下の東ドイツにいた三人の女性。
ニナ・ハーゲン

体制批判を歌うが幸い検閲を逃れた「カラーフィルムを忘れたのね」が国民的大ヒットに。西に亡命した後イギリスへ行きロック歌手となる。
アンゲラ・メルケル


数学オリンピックでの優勝経験もあり物理学者を目指した(相対性理論を理解したかった)が秘密警察シュタージの監視。
カトリン・ハッテンハウワー
夢は世界に渡って絵を描くこと。旅行の自由を訴えてデモ「自由な人々による開かれた国」を行い逮捕・訊問され、監視下におかれる。

このデモが「月曜デモ」として広がる。

デモを背景に1989年11/9 党の定例会見時、報道官の失言が元で他国への移動がビザなして行える事になってしまった。
東西の人間の相互移動。離ればなれの親子も抱き合う。
 

そしてベルリンの壁崩壊(1989年)

その場にメルケルも居て西ベルリンに足を踏み入れた(当時35歳)政治家に転身していた。
1990年10/3東西ドイツ統一。

メルケルは当選し大臣に就任した(コール首相が引き立てた)
2005年の総選挙。シュレーダーとの一騎打ち。

「あなたはムリだ」との言葉に民主主義のルールを説き、視聴者を味方に付けて最年少かつ女性の大統領に就任。

2015年。中東、アフリカからの難民問題が勃発。メルケルは100万人の難民を受け入れた。旧東ドイツの住民は反発(仕事を取られる)
彼女を支持したのはカトリン。

自由をテーマにした創作で2015年、勲章を授けられる。
 

求心力低下の要因もあり2021年に首相を辞任したメルケル。
退任式で演奏を望んだ曲は「カラーフィルムを忘れたのね」
ニナのメッセージは私の体験と重なる。監視・盗聴・・・
私たちがかち取った自由と権利のための闘い。
民主主義を守らなくてはならない。





「スペインかぜ 恐怖の連鎖」4/25放送
感想
「スペイン風邪」の発生元がアメリカだとは知らなかった。

スペインはいいとばっちり。
結局過去に学ぶ事で医学が進歩する。
日本はSARS、MERSが広く蔓延しなかったせいで国の対策、整備が整えられずコロナでは全てが後手に回った。重い教訓。
 

内容
1918年3月。カンザス州陸軍基地で、一人の兵士が原因不明の高熱を出す。48人死亡。
後にカナダ雁が持っていたウイルスが豚を介して感染と判明。
だが当時は原因分からず。アメリカが第一次大戦に参戦。
輸送船「リバイアサン」はすし詰めの兵士(ウイルス蔓延)
パニック状態のままフランス領ブレストに上陸。
二ケ月間で200万人中120万人が感染(戦時下により秘匿された)

これが知られたのはスペインでの流行から。スペインは中立国であり報道規制がなかった。

国王感染で世界に報道され「スペイン風邪」の命名となった。
芥川龍之介も感染。「胸中の凩(こがらし)咳となりにけり」
最も深刻だったのはアメリカ。マスク配布するも高値。

各地で明暗。成功したセントルイスはすぐ対策し外出禁止令出す→死亡率0.3%。

失敗したフィラデルフィア。公債購買パレードで拡大(医師の進言聞かず)ペンシルベニア大附属病院が起点となり対処。


1918年11月。第一次大戦終結(連合国の勝利)
米大統領ウィルソンは、ドイツの国力に配慮して高額の賠償には反対だったがフランスとイギリスは反発。
その最中ウィルソンがスペイン風邪に感染し、覇気がないままフランス、イギリスに押し切られドイツに高額の賠償金(国家予算の20年分)が課された。

感染爆発は三年続き全世界で5億人感染、死者44万人。
世界の3人に1人が感染し集団免疫獲得。

ドイツは貧困と飢えに苦しみ、それが復讐心を募らせてアドルフ・ヒトラーを生み出した。
もしウィルソンが感染していなかったら歴史はどうなったか?
1933年電子顕微鏡が開発されて病原体はインフルエンザウイルスと特定され、ワクチンが開発された。

第二次大戦が勃発し、各国水面下で生物兵器の開発を進める。
ノーベル賞受賞の科学者も推奨。
ペンシルベニア大医学部は世界屈指の研究を進めた。

1989年、カタリン・カリコ(ハンガリー)は失職し、家族でアメリカに渡る(片道切符) ペンシルベニア大で研究を始める。
2019年12月、中国発でコロナウイルスの感染が広がり世界に。
感染規模はスペイン風邪を上回る。
ワクチン開発にペンシルベニア大への期待が高まった。

カタリン博士専門のmRNA研究が重要。
2020年10月に使用許可が出されワクチンが世界中に配られた。
スペイン風邪の経験がなければ開発出来なかったと語るカタリン博士。

 

 

今日の一曲
Kool And The Gang - Too Hot 1980


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