原題:The Good, the Bad and the Ugly
監督 セルジオ・レオーネ
脚本 フリオ・スカルペッリ、セルジオ・レオーネ
音楽 エンニオ・モリコーネ
興行収入 約2,500万ドル(約29億円)
サウンドトラック(これも流行った)
キャスト
ジョー(ブロンディ) クリント・イーストウッド(善玉)
エンジェル・アイ、ハゲタカ リー・ヴァン・クリーフ(悪玉)
トゥーコ イーライ・ウォラック(卑劣漢)
北軍の大尉 アルド・ジュフレ
予告編
感想
いわゆる「ドル箱三部作」のラスト。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」と同様、各作品に関連性はない。
序盤で<卑劣漢><悪玉><善玉>と各配役に親切なテロップ。
西部劇なんか観る「おバカ」な観客向けのサービスが清々しい(笑)
元々ブロンディとトゥーコは相棒。賞金稼ぎ制度を悪用しての詐取。
仲たがいの後に、賞金のありかを遺言した男の言葉を巡って争いに。
そこへ軍隊をも牛耳るエンジェル・アイが絡んで来る。
このエンジェル・アイが前作のモーティマー大佐とちがい非道なヤツ。
結局あっさり殺された。
くだらんシナリオやなー、と思っていたが、南北戦争の無意味さが根底を流れている様で、意外に観終わった感想としては悪くない。
あらすじ
酒場で銃撃戦となり、中の三人の死体を残して男が出て来る。
男は賞金首のかかったトゥーコ<卑劣漢:Ugly>
一方民家を訪れる男。ある兵士を追っていて、この家の主がその名を知っている。雇い主の事は言えないと拒むと撃ち殺した。
この男はエンジェル・アイ<悪玉:Bad>
トゥーコは賞金稼ぎに追われているが、他の追っ手を次々に倒した男がトゥーコを捕え、保安官に突き出し賞金を得た。
縛り首で吊るされる寸前のトゥーコの縄を、遠くから狙撃して逃走させたのが先の男ブロンディ<善玉:Good>
こうして賞金を山分けしていたが、この商売に見切りをつけてトゥーコを置き去りにするブロンディ。
善玉 卑劣漢 悪玉
復讐に燃えるトゥーコは、ブロンディを見つけ出し砂漠を歩かせる。
そこを襲撃に遭った馬車が通り、虫の息の兵士を見つけるトゥーコ。
名をビル・カーソンといい、20万ドルの金貨を全部やるから水をくれと言う。慌てて水を汲んで戻ると、兵士を看取ったのはブロンディ。死ぬ前に隠した墓の名を聞いていた。トゥーコは墓地の名を聞いただけ。
そこに北軍が来て捕まる二人。
下士官として仕切っていたのは、あのエンジェル・アイ。
ビル・カーソンを探していると聞き、自分がその男だと言って取り入ろうとしたトゥーコは逆に拷問を受ける。
墓地の名しか知らないトゥーコは、場所を知っているのはブロンディだと白状。そのブロンディは逃げ出したあと。
エンジェル・アイは軍隊を放り出し、手下を連れて金貨探しに出る。
その後トゥーコも乗せられた軍の列車から逃げ出す。
墓地に行く途中で再びブロンディと合流したトゥーコは共闘して、先行していたエンジェル・アイの手下どもを倒す。
一人で墓地に向かったエンジェル・アイ。
川を挟んだ南軍と北軍の戦いに遭遇。南軍がいる限り渡れない。
戦いのドサクサにダイナマイトを調達したブロンディとトゥーコは、それで橋を爆破し川向こうに渡った。
その時ブロンディから墓の場所を聞き出すトゥーコ。
ブロンディを撒いて目的のサンドヒルズ墓地に着き、墓を掘り返すトゥーコだが、そこに現れるブロンディ。更にエンジェル・アイも現れる。
掘ったが金貨はなく、ブロンディが石の裏にありかを書いて地面に置いた。決闘に勝った者が金貨の総取り。
三人は等間隔に離れた。
結果はブロンディがエンジェル・アイを射殺。実はトゥーコの銃は弾が抜かれており、ブロンディはエンジェル・アイに集中出来たのだ。
ブロンディが書いていたのは「UNKNOWN」
その墓の隣りの無名戦士の墓の下に金貨が埋められていた。
主導権を握っているブロンディが、金貨を山分けにして半分置き、トゥーコの首に紐を回して木の枝にかけ、置き去りにした。
足場が悪くガクガク震えるトゥーコ。悪態をつきながらとうとう倒れる。
その時ブロンディの撃った弾が紐を切り、トゥーコが金貨の上に頭を突っ込んだ。
悠々と去って行くブロンディ。
今日の一曲
Stories - Brother Louie 1973