監督 フレッド・M・ウィルコックス
脚本 シリル・ヒューム
原案 アーヴィング・ブロック
キャスト
エドワード・モービアス博士 ウォルター・ピジョン
アルタ・モービアス アン・フランシス
アダムス船長 レスリー・ニールセン
感想
宇宙モノ本格SF映画のハシりとして記憶されるべき作品。
まずオープニングで宇宙の背景に黄色の文字でストーリーが表示されるのは、スターウォーズがそのままパクっている。
他の星系へ行くのに光速を越える概念が採用されている。
序盤で円形のスペースに皆が並んで光に包まれたため、スタートレックの転送装置だ!と思ったが、それは光速移動から通常速度に落とすための保護装置の様なものだった。
何と言っても博士の娘のアルタがめっぽう色っぽい。
父親と二人きりの生活で、男に全く免疫がなく、隊員のいいなりにキスをするアルタ(全く都合のいい設定)
先住民クレルの残した遺物の表現は壮大で、この辺りもスターウォーズで表現されており、後のSF映画に大きな影響を与えている。
あらすじ
西暦2200年。ハイパードライブで光速以上の航行をする宇宙船C-57-D。隊員はアダムス船長以下十数名。
かつて先行隊が連絡を絶ったアルテア星系の第四惑星(アルテア4)に向かっていた。
アルテア4は重力、酸素とも地球タイプ。
その時追尾レーダーの照射を受けた。相手はモービアスと名乗る。
助けに来たと言うアダムスに対し、助けを求めた覚えはないと冷たい。
安全は保証出来ないと言いながらモービアスは着陸座標を教えた。
着陸すると、カーゴに乗ったロボット「ロビー」がやって来てアダムス船長以下二名を乗せて住居まで運んだ。
姿を見せたモービアス博士。ロビーは彼が作ったという。
この星の卓越した科学技術を利用した。
クレール人は滅亡しており、先行隊メンバーは正体不明の怪物に襲われて全滅。博士とその妻だけが残った。
その後娘のアルタが生まれたが妻は死亡。
娘の美貌に驚く隊員ファーマンは、アルタと親しくなろうとする。
拒むことなく相手をするアルタ。
ファーマンは、元気になる挨拶だと言ってアルタにキスを教える。
アダムスに見つかり逃げるファーマン。
アルタの扇情的的な服を見て咎めるアダムス。
「あんな人キライ」と父に訴えるアルタ。
だが体を覆う衣装を改めて作る。
いったん宇宙船に戻り、地球への連絡を付ける様指示するアダムス。準備に一週間かかるという。だがその準備を行っている時の夜、通信機が破壊される事件が起きる。
少しづつ親しくなるアルタとアダムス。みんなみたいにキスして、と言われて驚くアダムスだが、結局キスした。
ボーナス画像(この腰のくびれ!)
そこに大きなトラが迫る。なついているから大丈夫だと言うアルタだが、トラは襲って来て、アダムスが危うく撃ち殺した。
何かが起こり始めている・・・・
通信機が破壊された事を話すと、博士が真相を話し始めた。
この星の先住者として「クレル人」がいた。
進んだ科学技術を持っていたが、ある時一晩で滅んだ。
それから二千年。全て土に還った。
他の遺跡にある、と言って案内する博士。
そこは研究室。全科学知識の学習を進めて、あのロビーを作った。
そこにあったのは「創造力養成機」
頭にセットして脳の飛躍的な向上を促す。
意思の力で物を持ち上げたり、娘のアルタの3Dモデルを作って見せた博士。
彼らは無限のエネルギーを生み出す技術も確立していた。
未だに機能し続けている巨大な動力装置。
9600個の核融合炉があるという。
この発見は連邦に委ねるべきだ、とアダムス。
宇宙船に戻った時、隊員が殺されたとの報告。遺体はバラバラになって散乱。残された爪あとから樹上に住むものと推定。
その夜、姿を現して暴れる怪物。
アダムスはクレルの機械を使ってIQを上げ、真相を知ろうとした。
そして過去クレル人が「イドの怪物」によって滅ぼされた事を知る。
それは潜在意識が生んだ怪物。脳波によりイメージを形に出来る。
破壊への衝動。クレル人もそうやって自らの潜在意識を制御出来ず殺し合って自滅した。
外から怪物が迫る。ロビーにそれを攻撃するよう命じる博士。
外の怪物はあなただ!と言うアダムス。だからあなたには殺せない。
潜在意識が肥大してあなたが乗組員を殺した。
夢を見た、と博士。帝国の脅威・・・・
自らが怪物だと認識した博士は、それを倒した事で瀕死となる。
自爆装置を作動させたため24時間以内にこの星が爆破するという。
アダムスはアルタを連れて宇宙船に戻り脱出する。
そしてアルテア4は爆発した。