Quantcast
Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

映画シリーズ「男はつらいよ」 11~20作

$
0
0

1~10作

10作単位で超あらすじをまとめて行く。
詳細を知りたい方はコチラ

キャスト(レギュラー)
車寅次郎              - 渥美清
諏訪さくら               - 倍賞千恵子
諏訪博                    - 前田吟
車竜造(おいちゃん) - 松村達雄(9~13作)、下條正巳(14~48作)
車つね(おばちゃん) - 三崎千恵子
諏訪満男                 - 中村はやと(1~26作)、吉岡秀隆(27~50作)
桂梅太郎(タコ社長) - 太宰久雄
御前様                    - 笠智衆(1~45作)、*50作は笹野高史
源吉(源公)           - 佐藤蛾次郎

感想
「寅さん映画」として、夏冬の定番が確立し始める時期。
そこでヒロインに選ばれた浅丘ルリ子。ドサ回りの歌手リリーという同一人格として4作品に共演した(11、15、25、48、49)

注、ただし49作目は25作の特別版
そういえば9作で歌子を演じた吉永小百合も、13作で同人格を演じている。
おいちゃん役の森川信が急逝して9~13作は松村達雄となり、更に下條正巳になって最終話まで続いた。松村は降ろされたわけではなく、その後も様々な設定で出演しており、適材適所という事なのだろう。
配給収入は、時には10憶越えにもなり松竹映画のドル箱的存在になった。
一貫しているのは

①美人に弱い ②人情に篤い ③金にルーズ ④すぐ怒る

観ていると時々「こんな身内がいたらホント迷惑だなー」とも思うが、話が進むにつれて、自分自身寅さんに同化して行くのを感じる。
一時期、年二回「寅さんを観る」

のをルーチンワークにしていたことがあった。

あらすじ
第11作「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」

1973年8月4日 配収 9.1億
北海道網走で商売をしていた寅次郎は、ドサ回りの歌手松岡リリー(浅丘ルリ子)と知り合い意気投合する。


その後放浪生活を反省した寅次郎は、酪農家・栗原(織本順吉)の下で働くが、重労働に耐えられず寝込んでしまい、さくらの迎えで柴又に帰る。
寅次郎を忘れられず、柴又を訪れたリリーは、そこで寅と再会。

温かい家庭環境を羨ましく思うリリーは、寅が初恋の人だと言い出す。
母親との確執、仕事がうまく行かない等の悩みに、深夜とらやでクダを巻くリリー。
一緒に旅に出ようと言うリリーに、その一歩が踏み出せない寅次郎。
翌日寅次郎はリリーのアパートに行くが、引っ越していた。
その後リリーから便りがあり、歌手を辞めて結婚し、寿司屋の女将になったという。会いに行ったさくら。
一方寅次郎は再び北海道の栗原宅を訪れ、再会を喜んだ。

第12作「男はつらいよ 私の寅さん」

1973年12月26日 配収 10.4億
寅次郎が帰って来た時おいちゃん、おばちゃんとさくら一家は九州旅行に出掛ける準備中だった。

気を使っていい出せなかったが、結局バレてむくれる寅次郎。

お礼のつもりだからと言われ、納得した寅は留守番を引き受けた。
一家は九州旅行を楽しむが、寅のことが気になって結局二泊で戻って来た。
偶然、小学校時代の同級生柳文彦(前田武彦)と再会する寅。

文彦の妹で画家のりつ子(岸惠子)の家に行くが、制作中の絵を汚してしまう寅。その事でケンカになり、立腹する寅。
だが翌日りつ子が謝りにとらやを訪れると、寅は急変して彼女に惚れてしまう。


りつ子は絵の師匠の家で、思いを寄せている仲間の画家三田が結婚する話を聞き落胆。
その失恋話を聞いて、自分の具合が悪くなる寅。

見舞いに行ったりつ子は、タコ社長から寅の思いを聞き困惑する。
りつ子に余計な負担をかけたと思った寅次郎は旅に出る。
正月に、りつ子がスペインから送って来た年賀状には「私の寅さん」とあった。

第13作「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」

1974年8月3日 配収 8.7億
柴又に帰った寅次郎は、島根・温泉津温泉で結婚を考えている絹代(高田敏江)の事を話す。

さくらとタコ社長が会いに行くが、彼女の夫が戻って来ていた。
失意の寅次郎は旅に出るが、津和野で歌子(吉永小百合)と偶然再会。昨年夫に先立たれ、婚家の家族(兄夫婦、姑)の中で気を使って生きていた。
何かあれば葛飾に来るよう言い残して戻った寅だが、歌子を思うあまり寝込んでしまう。
そんな時に歌子が訪ねて来た。寅の言葉で思い切って出て来たのだ。


だが結婚の時冷たかった父・修吉(宮口精二)とは和解出来ていない。
寅次郎は修吉を訪ねて歌子の様子を教える。

そして歌子に謝る様きつく話した。
話を聞いてとらやの皆が怒ったが、そこに修吉が訪れた。

和解出来た父と娘。実家に戻った歌子。

その後伊豆大島で養護の仕事をしていると、とらやに手紙が届いた。

第14作「男はつらいよ 寅次郎子守唄」

1974年12月28日 配収 11億
九州・唐津で商売をしていた寅次郎は、赤ん坊を連れた男(月亭八方)と知り合い、酒を振舞う。

女房に逃げられたというその男は、翌朝置手紙をして居なくなっていた。苦労の末赤ん坊を連れて柴又に帰った寅次郎。
赤ん坊が高熱を出して病院へ連れて行くが、そこの看護婦京子(十朱幸代)に岡惚れした寅次郎。


例の男が踊り子の女房(春川ますみ)と共に赤ん坊を引き取りに来た。母親に免じて引き渡す寅次郎。
寂しくなった寅次郎を慰めるため、京子がコーラスグループに紹介するが、ここでもトラブルを起こしてしまう寅。
コーラスグループのリーダー大川(上條恒彦)が京子に惚れている事を知り、恋愛指南する寅次郎。

第15作「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」

1975年8月2日 配収 9.3億
青森で、蒸発したくなったという会社重役の兵頭(船越英二)と知り合う寅次郎は、何故か好かれて一緒に旅をして函館に入る。

そこで偶然リリー(浅丘ルリ子)に会い、三人で旅を続ける。
兵頭は小樽で、初恋の人に一目会いたくてここまで来たのだが、いざ会ってみて幻想だった事を思い知る。

その事でリリーと寅次郎は対立し、ケンカ別れしてしまった。
寅次郎が葛飾に帰って来た時、ひょっこりリリーが訪ねて来て、すぐによりを戻し、近所でも噂になるほど仲良くなる。


寅次郎の不在時にメロンを持って来た兵頭。そのメロンで一騒動。
ある時さくらが、寅次郎のことをどう思うと聞くと、私みたいな女で良かったらいいわよ、と言ったリリー。
だがそれを後で聞いて、無理やり冗談にしてしまった寅次郎。

第16作「男はつらいよ 葛飾立志篇」

1975年12月27日 配収 11.9億
山形から、修学旅行のついでにとらやを訪ねた最上順子(桜田淳子)
密かに寅次郎を父親ではないかと思っていたが、帰って来た寅の話では、かつて世話になった食堂の女性お雪の娘だった。

母親は昨年病気で亡くなった。
お雪の墓参りに行った寅次郎は、菩提寺の住職(大滝秀治)から学問の大切さを教授される。
戻った寅次郎は、御前様の姪筧礼子(樫山文枝)が下宿するのにかこつけて家庭教師を頼んだ。

例によってうまく行く筈もなく、テキヤの口上でお茶を濁す。


礼子の恩師田所(小林桂樹)がとらやを訪れる。風体はとても教授に見えないが、礼子に好意を寄せており、寅次郎の助言でプロポーズの詩を礼子に渡してしまった。
悩んだ末に断ろうとした礼子。
勝手に惚れた上に身を引いた寅次郎は旅に出た。
旅先で、フラれた者同士飲む田所と寅次郎。

第17作「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」

1976年7月24日 配収 9.7億
寅次郎が、店で無産飲食を咎められていた老人(宇野重吉)をとらやに連れて帰る。そこを宿屋と間違えて横柄な態度を取った老人は、寅に叱られる。そして落書きの様な絵を描き「お詫びだ」と言って渡した。
言われた神保町の古本屋で、それが七万円で売れたことに寅は仰天。老人は日本画の巨匠、池ノ内青観画伯だった。
兵庫県 龍野で青観と再会した寅は、市が彼に絵を描いてもらう交渉に便乗して接待を受ける。

その宴席で芸者ぼたん(太地喜和子)と仲良くなる寅。


後日、ぼたんがとらやを訪れる。大事な200万を客に騙し取られたと聞き、タコ社長を交渉役にして出向かせるが歯が立たない。
寅次郎は青観の家に行ってぼたんの苦境を話し、売れる絵を描いてやってくれと頼むが、難色を示す青観。暴言を吐いて去る寅次郎。
ぼたんは、掛け合ってくれた寅の気持ちに礼を言って、そのまま東京を去った。
龍野を再び訪れた寅がぼたんの家に行くと、部屋に立派な牡丹の花の絵。青観から贈られたもので、市からは200万で譲って欲しいと言われているという。
売らない!一生の宝物にする、とぼたん。

第18作「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」

1976年12月25日 配収 10.9億
寅次郎が、甥の満男の小学校の産休講師 雅子(檀ふみ)に一目惚れしてトラブルとなり、例によって飛び出す。

更に旅先の別所温泉で、金もないのに旅芸人一座に大宴会を振舞ったため、さくらが警察へ引取りに行く羽目に。
戻っても不真面目な寅だが雅子が、病院生活を終えて退院した母の綾(京マチ子)を連れて来ると、綾にぞっこんとなる。
足しげく綾の家へ通い、話し相手になる寅。

さくらは雅子から、綾が余命いくばくもない事を聞いていた。
とらやに招待されて喜ぶ綾と雅子。もし綾が店をやるなら、と言って皆を笑わせる寅。


だがその後ほどなくして綾は他界した。
母の葬儀を終え、産休の仕事も終わった雅子を訪れる寅次郎。

雅子は、たとえひと月でも寅さんがそばにいてくれて、母は幸せだったと言った。

第19作「男はつらいよ 寅次郎と殿様」

1977年8月6日 配収 8.5億
端午の節句に、小さなこいのぼりを満男のために買って来た寅次郎だが、家にこいのぼりがある事でひと悶着。
その後愛媛県 大洲の旅館で女性(真野響子)に鮎料理を振る舞う寅。
翌日大洲城で偶然知り合った老人(嵐寛寿郎)に気に入られ、家に招待される寅次郎。執事の吉田(三木のり平)は困惑。

老人は大洲の殿の子孫、藤堂久宗だった。
東京で亡くなった次男の話をする久宗。まりこという女性との結婚を認めず勘当していた。せめてそのまりこに謝りたいという。酔った勢いで「探してやる」と言ったものの、別れてすぐに忘れた寅。
後日寅を信じて上京してしまった久宗と吉田。

「東京のまりこ」というだけで探し始める寅次郎。
そんな時、大洲で会った女性がお礼に訪れた。彼女の名が鞠子で、藤堂姓の夫と死別したと聞いて、探す女性だと知った寅次郎。


それを聞き、鞠子と会うことが出来た久宗は、涙を流して感謝する。
例によって鞠子に惚れる寅。後日久宗の手紙を持って上京した吉田。久宗の願いは、鞠子が寅と結婚してこちらに住んで欲しいという事。
寅の話は伏せて話したさくらに、再婚を考えている相手がいると言う鞠子。

第20作「男はつらいよ 寅次郎頑張れ!」

1977年12月29日 配収 11.2億
寅次郎の部屋に下宿している良介(中村雅俊)に押し売りと間違えられて激怒する寅次郎だが、パチンコの玉を貰って出たため意気投合。
いつも通う食堂の娘幸子(大竹しのぶ)に良介が惚れている事を知り、指南を始める寅。


だがその思いが伝わっていないと思い込む良介は、母親の病気で帰郷しようとしている幸子にいきなりプロポーズして激怒される。
絶望した良介は、とらやの部屋でガス自殺しようとして最後の一服、と火をつけたら爆発。
警察の取調べ後、逃げる様に郷里の長崎 平戸に帰った良介。
それを追って行った寅次郎は、そこにいた出戻りの姉 藤子(藤村志保)に一目惚れして雑貨店を手伝い始めた。


戻った幸子から良介への気持ちを確認し、平戸へ電話をかけるさくらだが、そこに寅次郎がいる事に驚く。
東京に戻る良介に、藤子も幸子に会うため同行。

留守番の筈だった寅も、その後二人を追いとらやへ行った。
二人が気持ちを確かめ合い、ささやかな祝宴が上げられたが、姉に寅次郎の気持ちを利用している、と責める良介。
それを陰で聞いてしまった寅は、翌日旅に出た。

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1566

Trending Articles