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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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コズミック フロント☆NEXT選 ▽ザ・プラネッツ  (4、5集) BSプレミアム

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1~3集はコチラ

感想
再放送という事で、部分的な選集だと思っていたら、残りの2集も放送された(ラッキー♪)
土星と、それよりも更に遠い天王星、海王星、冥王星についてのもの。
科学の暗記で「スイキンチカモクドッテンカイメイ」はお約束だったが、その中で何が岩石惑星で、何がガス惑星かなんて、気にもしなかった。
一時期海王星と冥王星の、太陽からの距離が逆転して話題になった事があったが、冥王星が太陽系惑星から除外された事については、あまり意識がなかった。
このシリーズであからさまには言っていないが、太陽系惑星を8個と言ってる以上は・・・
だからこそ、宇宙探査に惑星である、ないは関係ないと配慮している。
冥王星(プルート)を発見したのがアメリカ人だったという事から、本件はすごくデリケートな問題。
ディズニーのプルートも、この星が発見された年に誕生したキャラクターと聞けば、アメリカ人の拠り所でもあったのだろう。


4.破壊と創造の暴君 土星 3/5放送 番組概要

 

巨大ガス惑星の誕生経緯
46億年前、地球と同時期に出来た。材料は氷と岩石。
これに水素、ヘリウム等のガスが引き寄せられ、熱せられて輝く。
気圧は地球の一千万倍。深部では炭素圧縮によりダイヤモンドが出来るが、それさえ溶ける。
 

土星に特徴的なリング。なぜ出来たか。
土星の衛星は62個。それらの多くは土星と同じ様な材料(氷と岩石)。
土星近くにあった氷の衛星が、土星の重力で引き裂かれ、破片が広がり数日で土星を取り囲んだ。

衛星に生命存在の可能性
衛星エンケラドスの氷の下に何があるか。
ボイジャー1号が1980年に撮影した、片側に吹き出す何か

→2004年の後継探査機カッシーニの観測で水蒸気の間欠泉を発見。
エンケラドス内部にある液体の水の秘密→公転軌道
土星を回るエンケラドスは、衛星イオネに引かれて楕円軌道を取る。

潮汐力で星全体が変形する事で摩擦熱を発生。
噴出する水に有機化合物の存在。地球でも熱水噴出口近くに生命体。
数十億年後に知的生命体が生まれる可能性はある。

運用13年、燃料が尽きたカッシーニは、土星に墜落する事で、最後のデータを地球に送った(グランドフィナーレ)
最後に集めたデータにより、毎秒10トンの氷が土星に降り注いでいる事が判明→土星のリングが一億年後には消滅する。



5.太陽系の果て、未踏の世界へ 

                          3/12放送 番組概要


氷の巨人 天王星

 

天王星以遠は未知の領域(到着に十年以上かかる)
今までに探査されたのは一回。地球から29憶キロ。

1977年に打ち上げられたボイジャー。175年に一度起きる、惑星が一方向に集まる時期に合わせて投入する計画。
1号2号がほぼ同時期に打ち上げられた。

天王星、海王星にまで行ったのは2号。

 

地球を離れて9年。天王星に到達。
大気成分は水素とヘリウム。内部はメタンとアンモニアがカクテル状に。
10個の雲がある。温度は-224℃であり、太陽系で最も低い。

接近により過ごしたのは6時間。
謎の解明
①見つかったリングの形状、位置を衛星が支えている(イプシロン、コーデリア)。
②反時計方向に公転(普通は自転と同じ方向)金星と天王星だけが逆。
③自転の向きが横。仮説として大きな惑星の衝突。


海王星

 

天王星から16憶キロ。地球を出てから12年で到達。
青く見えるのは大気にメタンがあるから。
大気の活動が活発で強い風が吹く(メタンの雲)
時速2000キロの風。太陽エネルギーが乏しいのに、なぜ風が吹くか?
鍵は星の温度。-214℃。天王星より高い。

多分対流のエネルギーだが、それがなぜかは不明。

衛星トリトンの謎
間欠泉の存在。8キロ上空まで上がり、100キロ風下に飛散。
噴出する部分に太陽の光が当たる→温める(温度差4℃) わずかな光が原動力。
トリトンにある裂け目の秘密は生い立ちにあった。
自転が海王星とは逆。別の場所で出来て、衛星になった?
何十億年も前にカイパーベルト(外縁を回る小惑星群)から海王星の重力に取り込まれた。
現在はきれいな円軌道だが、最初は楕円軌道で変形して亀裂を生じた。

海王星を過ぎて、ボイジャーは太陽系の外を目指す。


冥王星

 

太陽系の果てを目指すニューホライズンズが2006年に発射された。
冥王星とカイパーベルトの探査が目的。

寿命を延ばすため、途中休眠の措置が取られた。
冥王星が見つかったのは20世紀に入ってから。

クライド・トンボーが発見。
最近になって、太陽系惑星の定義についての論争が始まる。カイパーベルトの中に、冥王星並みの惑星がいくつも見つかったため。
だが科学者のスタンスは、惑星である、ないに関わらず「謎があれば探査する」

2015年7月。ニューホライズンズが冥王星に到達。太陽から49憶キロ。
驚きの光景。初めて明かされた素顔。
注目されるのはトンボー地域。

スプートニク平原にはクレーターがなく、模様がいくつもある(蜂の巣状)
下から熱せられた液体が持ち上がる時に見えるものに酷似。
平原の下には下が熱く上が冷たい、対流が生じている。
その熱はどこから来るか。
奥深くで放射性元素が暖めている(内部に熱源)

ニューホライズンズが接近したのは、わずか数時間。

遠ざかる時に、冥王星に大気がある証拠を捉えた。


その後カイパーベルトを三年半進み、地球から65億キロ離れたところでウルティマ・トゥーレを発見。最も原始的な星。
探査機は、今でも未知との遭遇を繰り返しながら進んでいる。

宇宙探査を始めてから50年。全ての太陽系惑星に到達した。
太陽系にわずか8個の惑星。私たちの地球に生命が誕生した。
 

なぜ宇宙探査をするのか
今の地球の課題解決も大切だが、外に目を向けるのが未来に向かって重要なこと。

番組中盤に、太陽系の各惑星の位置関係についてのレクチャーあり。
太陽系を6億分の1に縮小して、太陽と各惑星との距離を評価
水星 金星  地球  火星    木星   土星    天王星  海王星
96m   180m  250m  380m    1.3km   2.6km   4.8km     7.4km

番組にはなかったが、以下の図がカイパーベルトと各惑星の関係を把握し易い。

 


 


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