監督 アラン・J・パクラ
脚本 フランク・ピアソン、アラン・J・パクラ
キャスト
ラスティ・サビッチ ハリソン・フォード
バーバラ・サビッチ ボニー・ベデリア
サンディ・スターン ラウル・ジュリア
レイモンド・ホーガン ブライアン・デネヒー
ラレン・リトル判事 ポール・ウィンフィールド
キャロリン・ポルヒーマス グレタ・スカッキ
リップランザー ジョン・スペンサー
トミー・モルト ジョー・グリファシ
ニコ・デラ・ガーディア トム・マーディロジアン
ドクター・クマガイ サブ・シモノ
予告編
感想
ざっくりと言えば、地方検事補のラスティが、同僚の美人検事補キャロリンを殺したという濡れ衣を着せられ、その裁判の経過で無罪を勝ち取る話。
まず導入が良く判らないので、ネタバレサイトからの情報整理。
米国の司法制度として、地方検事が選挙によって選出される。
検事補は検事が指名するため、選挙で検事が変わると多くの人に影響が出る。レイモンドは現職検事で、この事件の時には対立候補のニコと選挙戦の最中だった。
初めの方で、キャロリンが5年前に追っていたという「Bファイル」の事件が鍵となって描かれるが、ラスティが逮捕された辺りから放置される。そして中盤にかけて、事件を担当するリトル判事が、過去にキャロリンと組んで小金稼ぎをしていた事が判り、その事も要因となって無罪(裁判中止)の判断が出される。
一回観ただけではその辺の構造がイマイチ把握し切れない。
結局キャロリンは、判事補という自分の地位を守るために、ラスティ含め周囲の近い者と肉体関係を持っていた。ラスティが判事に立候補する気がないと判ると、簡単に振ってレイモンドに乗り換えた。
その後も未練が残ってキャロリンに電話をかけ、それが不利な証拠にもされたラスティ。
ラスティが船の上でリップランザーから指紋の付いたコップを受け取って喜ぶ姿を見た時、てっきり「やっぱ、お前が殺したんか」と思ったが・・・
妻のバーバラは、マジメなラスティがそんな女に振り回された事で、夫を恨むよりもキャロリンに対する憎しみを募らせた。
不倫はアカンで、という教育的映画。
しかし妻がやった殺人の事実をずっと抱えながら一緒に暮らすのはツラいだろうなァ。別れるに別れられんし。
カミさんの逝っちゃった目が怖かった・・・
このカミさん。「ダイ・ハード」のマックレーン刑事の妻ホリー役もやっており、どうしてもこっちに引っ張られる・・・・
あらすじ
地方検事レイモンドの下で働いている検事補ラスティは、殺された同僚の女性検事補キャロリンの事件を担当するようレイモンドから指示される。
彼女が担当していた事件「Bファイル」に鍵があると考えたラスティは、友人のリップランザーと組んでその事件の調査を始める。
だが彼女の部屋のコップから指紋が出た事で逮捕されるラスティ。
リップランザーも担当から外される。
かつて裁判で敵対していたサンディに弁護士を頼むラスティ。
遺体の膣にはA型の精液が残っており、避妊ゼリーも検出された。
交際のあった者が殺した後にペッサリーを抜いたとの検死判断。
ラスティもA型。
始まる裁判。判事は抽選によりラレン・リトルに決定。指紋の証拠があるので心証は悪い。
検察側は、現在レイモンドと選挙で争っているニコと、それを助けるトニー。皆元は判事補仲間。裁判中サンディがBファイルの事に触れようとすると、本件に関係ないと言ってトニーが抗議した事から、保釈期間中にリップランザーとその件を追うラスティ。
だがその顛末は、5年前キャロリンが、犯罪を隠蔽する見返りに金を取るという小金稼ぎを、ある者とやっていたという事。
そのある者は期待していたトニーではなくリトル判事。
続く公判で、検察側の証拠のコップが紛失するという失態が判明。
次いで精液の件で医師のクマガイが証言台に立つ。サンディがキャロリンの主治医から入手した情報を開示。彼女は輸卵管の結紮手術をしていたという。だから彼女自身が避妊ペッサリーを使う可能性はない。医師が当時多数の案件を抱えていた事を指摘し、別人の証拠を持って来たと言うサンディ。
相次ぐ検察側の失態に、裁判の取りやめを宣言するリトル判事(推定無罪の判断)。
Bファイルの件を蒸し返らせないためにもそれが良かった。
裁判が終わり、リップランザーと船のクルーズに乗っているラスティ。リップランザーから渡された袋にコップが入っていた。事件から外されて証拠品を返しに行ったが、そこの受け取り書類に既にトニーの名が書いてあったから、返さずに持ち帰ったという。
礼を言ってそれを海に投げ込むラスティ。
家で柵を修理しているラスティ。工具箱から金づちを取り出すと、そこに血が付いており、毛髪も絡んでいた。
思いつめた顔のラスティ。
その金づちを洗う後ろでバーバラが「やったわ」
その後バーバラが話す犯行の顛末。マジメな男を誘惑した。一番悪いのはあの女。