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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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”『クリード 炎の宿敵』(2018年・アメリカ)”

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ジェーン・ドゥさんの記事にリブログ(御免なすって)
主な写真はリブログ参照。

 

 

監督 スティーヴン・ケープル・Jr.
脚本 シルヴェスター・スタローン、チェオ・ホダリ・コーカー

 

キャスト
アドニス・クリード           - マイケル・B・ジョーダン
ロッキー・バルボア        - シルヴェスター・スタローン
ビアンカ                      - テッサ・トンプソン
イワン・ドラゴ               - ドルフ・ラングレン
ヴィクター・ドラゴ          - フローリアン・ムンテアヌ
メアリー・アン・クリード   - フィリシア・ラシャド
ダニエル・ウィーラー      - アンドレ・ウォード
トニー・デューク            - ウッド・ハリス
ルドミラ                       - ブリジット・ニールセン
ロバート・バルボア        - マイロ・ヴィンティミリア


感想
ちょっと前に「ロッキーシリーズ」の記事アップした時、一通り1~5までは観たが、6の「クリード チャンプを継ぐ男」だけが未見であり、今回もパスしようと思っていた。
だがジェーン・ドゥさんのお勧めブログを読んで、やっぱロッキーファンとしては行くべきか、と思い劇場へ。
まあ、予定調和といえばその通りなのだが、30年近く前に味わった心地よさと同種の感動が蘇える。
パンチの応酬を見ている時に、どうしても体が動いてしまう。

誰かに見られていたらホント間抜けな光景・・・・

 

ドラゴ側は完全な親子タッグだが、アドニス側はちょっと微妙。父は亡くなり、母親とは血の繋がりがない。

またロッキー自身はボクシングを嫌った実の息子とは疎遠であり、親友の遺児を見守るという立場。

 

アドニスに対する遠慮が、いつの場面でも滲み出ており、本当に切ない。だが初戦でヴィクターにガタガタにされ、傷が治ってからも委縮していたアドニスを鍛え直すところから、どんどん厳しい扱いになって行く。この辺りのスイッチの入り方が気持ち良かった。
ただ「虎の穴」って何よ。タイガーマスクか(笑)。エンドクレジットで「ニューメキシコユニット」の表記があったからあらすじに書いたが、ネタバレサイトでは、訓練場所はカリフォルニアとなっていた。

ロッキー4の時は木こりで鍛えたが、今回はハンマーで穴掘り。重いパンチを身に付けるには、こういう鍛錬が効くのだなぁ(笑)。
接近戦をやるためにタイヤに片足づつ突っ込んで対戦するのは「いいアイデア」と納得。
弱いボディを徹底して鍛えるという方向性も正しいが、もうひと味ヴィクターを凌駕するトレーニングがあると、盛り上がり方が違ったか。

 

それから本編では見逃したが、試合後ルドミラが車の中からドラゴ父子を見るシーンがあったらしい。この親子も負けはしたが、負けた事で憑きものが落ちた様になって、関係を取り戻したのがイイ。
メアリーは、なさぬ仲のアドニスを気遣ってロッキーに手紙を出した(実はここに一番グッと来た)。
いずれにしても、様々な親子の形をパズルの様に組み合わせ、それぞれの伏線を張り、多少のこぼれはあるものの、何とか全て回収して終わらせた。
深い感動、とまでは行かないが、観終わってから「なんかあったかい」という充実感を味わう事が出来た。人生の回復、修復。

 

突っ込みの前に
何と言ってもロッキーシリーズの多くを占めるのは、あのテーマ曲。
今までの作品では、ちょっと食傷気味に流された事もあったが、今作では全く出て来ず、言葉の意味が判らないラップ主体でフラストレーションが溜まっていた。
それが、ロシア戦でのクライマックスでようやく出て来たあのメロディ。

だがそのままではなく、イメージを残しつつ「もう一息」というところでセーブ。
その後はピアノバラードの形で、演者の心に寄り添いながら、あくまでも脇役としての音楽に徹した。
第一作から聴き続けていたからこそ、この扱いには脱帽。

 

 

突っ込みどころ
ビアンカの難聴ネタには若干疑問が残る。多少手話を使うところも見られたが、補聴器を使えばほとんど日常生活に問題はない程度のもの。また進行性という事だったから、新生児の時に難聴が判ったら、それは別の異常。本件、ドラマで扱うには考証が足りない。
ただ、脳波との組み合わせで新生児の聴力を判断する手法は素晴らしい(って、最近では常識なの?)

 

マスタングの窓ガラス開閉が手動式! まあ初期型だがら当然なんだけど、何か新鮮だった。

 

 

あらすじ
ウクライナ州キエフ。ヴィクター・ドラゴが試合で相手を難なく倒す。父親はイワン・ドラゴ。
アメリカ。WBCのチャンピオン戦。ダニエル・ウィーラーに挑戦するアドニス・クリード。セコンドにつくのはロッキー。
ウィーラーを圧倒して新チャンピオンとなったアドニスは、ウィーラーに奪われていた父アポロのマスタングも取り返した。
恋人のビアンカにプロポーズするアドニス。その前に、ロッキーからのアドバイスを受けていた。ビアンカは難聴を抱えながら音楽活動をしている。

 

数日後、ロッキーのレストランを訪れるドラゴ。

ロッキーに負けた後名誉も妻も失った事を告げ、息子ヴィクターにボクシングを仕込んだと言った。
そしてTVから流れるドラゴ親子によるアドニスへの挑戦を伝えるニュース。
悩んだ末に試合する事を決めたアドニスだが、ロッキーは反対。かつてタオルを投げずにアポロを死なせてしまった事を後悔していた。
セコンドを断るロッキーと決別するアドニス。

アドニスの母メアリーの洞察力で自分の妊娠を知るビアンカは、喜びつつも自分の難聴が遺伝しないかと心配。
かつてアポロのセコンドをしていたデュークの息子トニーと猛特訓を行うアドニス。

 

そして試合当日。
ヴィクターのパンチは重く1ラウンド、2ラウンドを何とか乗り切るものの左肋骨を痛めるアドニス。
そして3ラウンド。執拗な攻撃で肋骨は骨折してダウンするアドニス。
だがその倒れる時にパンチを入れたためヴィクターは失格。アドニスは入院。腎臓にもダメージを受けていた。
ロッキーが見舞いに来るが、心を閉ざすアドニス。

ヴィクターはその後も試合で勝利を重ねて評価を上げ、ロシアでも政府幹部から会食に招待される。そんな席にかつてドラゴ父子を捨てた元妻のルドミラが政府関係者として顔を出す。迎合する様な態度の父にも腹を立てて席を立つヴィクター。
それを「将来のためだ」と言って宥めるドラゴ。

 

何とか傷も癒えたアドニスだが気力が戻らない。誰かとは対戦しないとチャンピオンの資格を失う、と言うトニー。
ジムの前にまで行くが、入れずに引き返すアドニス。
メアリーからの手紙を受けてアドニスに会いに行くロッキー。
正直に、ヴィクターに勝てないかも知れないと話すアドニスにロッキーは、自分自身の気持ちが一番大事だと話した。

それから守るべきものの事。

 

ビアンカが産気づいたという連絡を受けて病院に駆け付けるアドニスとロッキー。
無事娘のアマーラが産まれるが、脳波による聴力検査では反応が悪く心配するアドニス。
ロッキーは「娘は自分の事を惨めだとは思っていない」と言う。

たまたまビアンカからアマーラを預かり、ジムに顔を出すアドニス。
サンドバックに触り、少しづつ打っているうちに気分が高まり、素手のままで連打を始める。そして大声で吠えた。

アマーラが右腕を突き出す仕草。
家に戻り、ビアンカにヴィクターとの戦いを告げるアドニス。
だが今度の戦いはロシアで行うのが条件。

 

ロッキーにもその決心を告げると、体を鍛え直すためニューメキシコの「虎の穴」に行くと言い出すロッキー。まともなトレーニング用具などなく戸惑うアドニス。
まず最初はハンマーで地面を打ち付ける。掘り返すわけでもなく意味不明。
ボディ強化のため懸垂状態でパンチングボールをぶつけられる。
対応出来ず反吐を吐くアドニス。ランニングもロッキーの運転するマスタングにノロノロ付いて行くだけ。
だが訓練が進むにつれてみるみるうちに体は強化され、メデシンボールにも耐え、トラックのタイヤに片足づつ突っ込んでの接近戦も制する。ランニングでは車をはるかに追い越す。ハンマーで打ち続けた地面は大穴になった。

 

そして迎えたタイトル戦。
ホームで大歓声に迎えられるドラゴ親子。

ルドミラも政府高官と共に観戦。
そしてアドニスは、ビアンカの歌に導かれ一緒に入場。ロッキーも続く。
前試合の結果を受けて予想オッズはアドニス側が26倍。
そして試合開始。打たれても後退せず踏みとどまるアドニス。

あきらかに前回とは違う事に戸惑うヴィクター。だが判定ではアゥエー側が不利。
ほぼ互角の状況で後半を迎えるが、ドラゴの指示で以前の様に脇腹を狙うヴィクター。反則だがレフェリーは気付かない。猛抗議するロッキー。
そしてアドニスは再び肋骨を骨折。だがインターバルでも、もうロッキーは止めろとは言わない。
10ラウンドで再びヴィクターのボディ攻撃を受けダウンするアドニス。だが歯を食いしばり、マットを殴りながら立ち上がる。
そして驚異的な反撃でヴィクターからダウンを奪う。
その時、失望したルドミラが高官と共に席を立った。席に母がいない事に気付くヴィクター。
そしてもう一度ダウンを奪い、次にアドニスが猛攻をかけた時、ドラゴが血の付いたタオルをリングに投げ入れる。
泣きながら父を責めるヴィクターにドラゴは「もういいんだ」。
ロッキーを探すアドニス。彼はリングには上がらず「お前の時代だ」と言って拳を伸ばし、アドニスの拳と合わせる。

 

アドニスは父アポロの墓に来ていた。墓参は久しぶり。ビアンカとアマーラを紹介する。
ロシアでトレーニングを再開するヴィクター。それに伴走するドラゴ。

 

ロッキーは息子ロバートの家を訪れる。初めて会う孫のローガン。
驚くロバートだが、ロッキーに入るよう促し、そして抱き合う二人。

 

 

 

 


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