監督 ヨアヒム・ローニング エスペン・サンドベリ
キャスト
ジャック・スパロウ - ジョニー・デップ
ヘンリー・ターナー - ブレントン・スウェイツ
カリーナ・スミス - カヤ・スコデラリオ
アルマンド・サラザール - ハビエル・バルデム
ヘクター・バルボッサ - ジェフリー・ラッシュ
ジョシャミー・ギブス - ケヴィン・マクナリー
ウィリアム・ターナー - オーランド・ブルーム
エリザベス・スワン - キーラ・ナイトレイ
ジャックおじさん - ポール・マッカートニー
あらすじ
夜の海に漕ぎ出した少年。石を縛り付けたロープを足に巻いて飛び込む。海底に降り付いた所は難破船。そこに出て来たのは呪いにより幽閉されているウィル。少年はその息子のヘンリーだった。波に飲まれて父と引き離されるヘンリー。
それから9年後、ヘンリーは下級船員として英国軍船「モナーク号」に乗船。同船が魔の三角水域に入ろうとしているのを警告するが、反逆者として牢に入れられる。
モナーク号はその後三角地域に迷い込んでしまい、スペインの軍船「サイレントメアリー号」に襲われ全滅する。その艦長はかつて海賊狩りで名を馳せたサラザール。若き日のジャックに嵌められて魔の三角地域に誘い込まれ、呪いをかけられた。ヘンリーだけを生かしてジャックへの伝言を伝える。
英植民地の「セント・マーティン」島。
魔女狩りに捕まった天文学者のカリーナ・スミス。父の残した日記帳の秘密を解くために研究を続けていた。隙を見て逃げ出す。
一方一人だけ生き残ったヘンリーは疑われて病院内に監禁されていたが、看護婦に化けたカリーナが助ける。
ジャックは落ちぶれた生活をしており、一発逆転を狙って島に初めて出来た銀行を部下に命じて襲わせる。計画では金庫だけロープを掛けて引き摺り出す手筈だったが、建物丸ごとが動き出す。建物を引っ張っての逃走劇。途中、逃げるカリーナを囮にして脱出。捕まるカリーナ。海賊らは逃げ延びるが、金庫の扉が開いていたため、中のものは何も残っていない。
ギブス始め部下たちは愛想をつかして去って行く。
酒を手に入れるため、コンパスを手放したジャック。それと連動してサラザールの拘束が解ける。
ジャックは結局英国軍に捕まる。そこで同じく投獄されている叔父に出会う。
海兵の衣装を奪って化けたヘンリーが、ジャックを見つけてサラザールの伝言を伝える。ヘンリーがウィルとエリザベスの息子であり、ウィルの呪いを解くためにポセイドンの槍を探している事を知るジャック。
処刑場に引き出されるジャックとカリーナ、ジャックはギロチン、カリーナは絞首刑。だが処刑の寸前、かつてのジャックの部下たちが助けに来た。ヘンリーが金で雇って助っ人にしていた。
ジャックが隠していたボロ船で、ポセイドンの槍を求めて航海に出るヘンリーとカリーナ。カリーナの求めるものとポセイドンの槍との共通点。
かつて黒ひげから奪い取った「アン女王の復讐」号で優雅に暮らしているバルボッサ。サラザールに襲われ、ジャックがコンパスを手放したために起こった事を理解。サラザールと交渉してジャックを見つけ出す代わりに身の安全を図る。
サラザールら亡霊に追われて島に逃げ込むジャックらだが、島民は昔ジャックに騙されており、その復讐のため、醜い娘との結婚を迫る。
そこへ現れたバルボッサ。サラザールを裏切り、ジャックの側につく。ジャックが肌身離さず持っていた瓶入りのプラックパール号(黒ひげが封印した)を黒ひげから奪った剣で解き、それに乗ってポセイドンの槍を捜しに行く。
航海の途中、バルボッサはカリーナの持つ日記帳の事を知っていた。表紙に付いていたルビーの事を聞く。それはブラッド・ムーンの夜に外れて謎を解くきっかけになっていた。そのルビーを見せるカリーナ。
ジャックは昔聞いた話を思い出して、カリーナがバルボッサの娘である事を知る。
日記帳の導く島を見つけた一行は、サラザールの追求を受けながらも上陸。そこは無数の鉱石が星のように輝く、天空を模したものだった。赤いルビーが光って星座を構成しているが、一ヶ所だけが暗い。バルボッサがカリーナに、手に持っているルビーのかけらを嵌めてみろと言う。
その通りにすると、そのルビーが光り出し、星座の形が完成した。その瞬間、海の方から強い光がその星座の一端と繋がって、海が割れた。
ある幅で割れた海は、そこだけ海底が露出。彼らは溝に沿って歩き出す。溝の先には一本の槍。
だが追って来たサラザールがその槍を奪う。槍の威力でジャックを振り回し大きなダメージを与えるサラザール。ジャックの命も、もうこれまでと思われた時、カリーナとヘンリーは日記帳の一節「打ち砕く」を思い出し、サラザールの持つ槍を剣で叩き壊す。
呪いが解け、次第に人の姿になって行くサラザールと他の亡霊たち。いずれ普通のヒトとして死んで行く事になる。槍の能力もなくなって行き、割れた海も元に戻って行く中、ブラックパール号の錨が降りて来て、それに掴まるジャック、バルボッサ、ヘンリー、カリーナの4人。だがそこにサラザールが取り付いた。いずれは死ぬが、それはまだ先。その手がカリーナに迫る。
バルボッサはカリーナに笑いかけてから、鎖から手を離してサラザールに体当たりし、そのまま波に飲まれて行った。
ヘンリーの故郷。呪いが解けたウィル。そこに現れる妻のエリザベス。抱き合う二人の後から姿を現すヘンリーとカリーナ。その様子を望遠鏡で見たジャックは次の航海に向かった。
エンドロール後のボーナス映像
エリザベスと寝室で一緒に眠るウィル。その扉が開き、大きな者の影が。ハッと目を覚ますウィル。
だがそのまま夜は明け、ウィルは昨夜の出来事は夢だったのかと考える。だがそのベッドの床には数個の濡れたフジツボがあった。
感想
今までのおさらいをやったせいで「お腹いっぱい」になってしまい、観に行こうか迷っていたが、結局「出動」・・・・
ジャックのダメさ加減が毎回際立って来ている。海賊が金に困って銀行強盗ってか。
その強盗も金庫だけ奪うつもりが、建物丸ごと引き摺り回すなんて、ギャグとしか言えない。
確かに呪いだとか亡霊とか、超常的なものを扱ってるんだけど、だからと言って、こういうくだらなさをここで味わいたいわけではない。
ギロチンの刃が上下して、すんでのところで助かるところも、安手すぎてイマイチ。
体がスカスカの亡霊の表現は、それなりに楽しめた。でもポセイドンの槍はなんかショボい。
今回のジャック、主役というより「狂言回し」的存在。主役はターナーとカリーナ。それにしても初回からずっと出ているバルボッサ。最後に一番おいしい役で、すっかり「いい者」になって有終の美を飾った。
しかし、おじさん役のポール・マッカートニー。いかにもジャックの血縁者のいでたちだが、初めに聞いていなければ判らなかっただろう(デブヤマさんのBlogで事前情報入手)。エンドロールも確認しました。演技は、まあそこそこ。
ボーナス映像は、一瞬カニ爪が出たからデイヴィ・ジョーンズの事だろう。ただ「最後の海賊」と言っておきながら続編を匂わせる「あざとさ」がイマイチ気に入らない。
今回の興業収入見てから、将来の可能性を見越しての「種まき」?
でもこれからはジャック・スパロウがストーリーのコアになることはなさそうだから、結構難しい面も出て来るだろう。