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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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落語鑑賞(古今亭 文菊) 2/19

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我が市でも落語の独演会をやると言うので、昨年の暮れにネットで申し込んだ(一人¥2,500)。演者は「古今亭 文菊」。

当日行ってみると、市民会館に併設されたフォーラム建屋の中に300人ほど入れる小ホールがあった。開場13:30、開演14:00であり、13:30丁度を狙って行ったのだが、自由席のためみんな事前に並んで待っていたらしく、前方中央は押さえられていた。
中段左手の空席になんとか「滑り込みセーフ」。

定刻に始まり、前座は「春風亭 一猿」。
演目は「松竹梅」。神無月は、出雲では神有月と言う。神たちが集まって縁結びを執り行う。
大店の婚礼に呼ばれた職人三人(松五郎、竹三郎、梅吉)。何か出し物を教えてもらおうとご隠居を訪ねる。縁起物という事で、まず一人目が「なった、なった、ジャになった。当家の婿殿ジャになった」次が「何のジャになーられた」三人目で「長者になーられた」というもの。
例によって本番では梅吉が「大蛇になられた」とか「亡者になられた」とかずっこける。
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続いて本題の「古今亭 文菊」。
枕としてご当地の話題から入り、演目は「宿屋の富」。
夫婦二人だけでやっている旅籠に、ふらりとやって来た男。実は大金持ちなのだが、大げさな応対がイヤで来ているのだから、あまり構わないでくれと言って、家の蔵に金がうなっている話を亭主に聞かせる。

それを素直に感心する亭主。実は頼まれて当たれば千両の富くじを売りさばいており、最後の一枚を買ってくれないかと頼む。男は、金などいらないが、と言って嫌そうに一分でそれを買う。そして、もし当たったら五百両やると亭主に約束。
実は男は金などなく、大ぼらを吹いて接待させ、頃合いを見てトンズラするつもりだったので、出した一分はなけなしの金。
たまたま散歩に出ると、富くじの当り番号を決める行事をやった後であり、期待もせずに見に行くと、なんと一等が当たっていた。
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休憩をはさんで、次の演目は「子別れ」
大工の熊五郎。腕はいいのだが、酒が入ると乱暴になりどうしようもない。また吉原の大夫に入れ込んでいる。女房と五つの息子が居たが、酒に酔った勢いで女房に手を上げてしまい、女房はあいそをつかし、子供を連れて離縁。
吉原の大夫を身請けしたものの、家事一切出来ず結局たたき出す。
以来三年。酒はきっぱり断って真面目に仕事をしていた。
ある日近所の家の床柱を直すのに、材料を見に行ってほしいと御贔屓さんに誘われて、隣町まで出掛ける熊五郎。
旦那が見つけて「あれはあんたの息子じゃないか」。三年ぶりの再会。
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感想
実は、ナマの古典落語を観るのはこれが初めてだった。
前座の一猿。入門して三年目の割りには出だしの枕もこなれており、そこそこだな、と思っていたが、本題に入って来ると、三人の職人の演じ分けがゼンゼン出来ておらず、この辺はやっぱまだまだ。

落語に詳しいわけではないので、文菊は知らなかった。それを知ってか、最初の枕ではTVに出ている有名な人を引き合いに出して笑いを取っていた。
始め小さな声で、注意していないと良く聞こえないぐらい。だがそれはテクニックだったようで、枕が終わる頃には普通の声になり、本題に入ってからは声も張りが出て来た。

二題目の「子別れ」は、笑わせながらも、子供と父親のやりとりではついホロリ。やっぱり本職の技はすごいもんだと感心した。

 

前座も含めて三題を二時間弱。なかなかいい時間を過ごさせてもらった。


 


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