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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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NHK モーガン・フリーマン 時空を超えて「重力は幻想なのか?」2/10放送

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番組紹介
http://www4.nhk.or.jp/P3452/x/2017-02-10/31/9886/1988015/

字幕起こし
http://kakiokoshi.hatenablog.com/entry/2017/02/11/021317


最先端の科学で重力の謎に迫る。
幼い頃の遊び。木の上から狙った場所に石を落とす。重力を疑わなかった。
重力は、宇宙における最も基本的な力。ナルギス・マヴァルヴァラ(天体物理学者)はそれを疑う。

ニュートンの説。質量が大きいほど、距離が近いほど互いの引力が大きくなる。その理由を明らかにしたのがアインシュタイン。

 

時間と空間は「時空」の織物に組み込まれている。質量を持つ物体が動くと、時空という織物にさざ波「重力波」か立つ。
重力波を観測する「LIGO」長さ4kmの直交する検出器。検出精度は原子の直径の1/100万。2002年から観測を開始したが、10年間成果がなかった。
2015年にLIGOは遂に重力波を検知。科学界の大きな反響を起こした。

物理学者は、重力の正体も素粒子だと考える。

 

ツヴィ・バーン(量子物理学者)。パターゴルフに例えて重力を考える。
光子(素粒子)をボール二つのモデル(グルーオン)としてあらわす。素粒子に加わる4つの力(①電磁気力 ②強い力 ③弱い力 ④重力子)が作用して原子核を構成している。
この中の重力子の働きを導き出すのは非常に困難。それを可能にする手法が「ユニタリ性メソッド」→パターゴルフに例えれば、道のりを細かく区切って進め、確実にホールへ入れる。
その結果、重力子の正体は、二つのグルーオンがペアになったものだと考えると説明がつく。
その説を採用すると、宇宙は「グルーオン」に満ち溢れ、物体同士でグルーオンのペアが交換される事で物体が近づいている事になる。

 

ドラガン・ハジュコヴィッチ(物理学者)。反物質の研究。
反物質こそが宇宙を膨張させている。宇宙を占める空間→量子真空。物質と反物質のペアが生成と消滅を繰り返す。見かけ上、重力はゼロ。
銀河は物質で出来ている。全体のバランスを考えれば、銀河と銀河の間には反物質の方が多く存在→斥力として引き離す。現在、ダークエネルギーによる重力の説明が多くの説として言われている。どちらがシンプルか?

 

ある大胆な説→重力が熱力学的に生じた現象。エリック・ヴェリンデ(物理学者)が提唱。
エントロピーと重力との深いつながり。質量を持つ物体が重力を感じるのは、宇宙がその物体の内部でエントロピー量を増大させているため。
重力の正体を突き止めるためには、強烈な重力が働く場所を調べる→ブラックホール。だが光さえ出る事が出来ない。どうやって観測するのか。

 

シェップ・ドールマン(天文学者)。ブラックホールの縁「事象の地平面」の周辺では光が曲がるため、ブラックホールの影が作り出される→その様子を観察する事で、重力の作用が判るかも知れない。
いくつもの天体望遠鏡を連携させ、ブラックホールを観測するシステム(国際共同研究プロジェクト)。


感想
リンゴを落としてすぐ認識出来る、自分たちにとって身近な「重力」。
それが、我々が思っているより、かなりやっかいなものだという事は良く判った。

 

ただ、このシリーズの悪い癖で、無理やり身近な例えを当てはめて、却って理解を妨げるようなところがある。

重力にまつわる最新研究を寄せ集めるのはいいが、全然消化不良のまま無理やりくっつける(PPAPみたいに)のは頂けない。

 

このシリーズも、結構当たり外れがある。テーマの咀嚼と見せ方へのアプローチが、チームによってかなり異なるのだろう。

 

 


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