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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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ブラック・スキャンダル 2016年

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監督スコット・クーパー


キャスト
ジョニー・デップ          ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャー
ジョエル・エドガートン      ジョン・コノリー
ベネディクト・カンバーバッチ  ビリー・バルジャー
ロリー・コクレイン        スティーブン・フレミ
ジェシー・プレモンス      ケヴィン・ウィークス
デビッド・ハーバー       ジョン・モリス
ダコタ・ジョンソン        リンジー・シル
ジュリアンヌ・ニコルソン    マリアン・コノリー
ケビン・ベーコン         チャールズ・マグワイア
コリー・ストール         フレッド・ワイシャック
ピーター・サースガード     ブライアン・ハロラン
アダム・スコット         ロバート・フィッツパトリック
ジュノー・テンプル       デボラ・ハッセー


予告編
https://www.youtube.com/watch?v=GBiAG2bpCXg




取調室。FBI捜査官が男を尋問している。男の名前はケヴィン。
元FBI捜査官のジョン・コノリーと、ジェームズ“ホワイティ”バルジャーの関係について、全て話すように促していた。


1975年、ケヴィンはホワイティが仲間と良く来る店の用心棒として働いていた。ケヴィンはホワイティとは従兄弟。
店の前でケヴィンがアンジェロファミリーの者とトラブルを起こす。ホワイティがその場を収めるが、後にその男に呼び出される。
ホワイティはケヴィンに運転させてその男をビーチに連れ出し、男を激しく殴って殺してしまう。


場面変わって、ホワイティの故郷。母親とカードゲームをするホワイティ。
その後弟である上院議員のビリーを交えて夕食。


FBI捜査官のジョン・コノリーは、ホワイティ、ビリーとは貧しかった子供の頃から固い絆で結ばれていた。
コノリーはこの地域で幅を利かす様になったマフィアのアンジェロ・ファミリーを根絶やしにしようと考えていたが、中途半端な情報屋ではほとんど効果がなかった。

コノリーは政治家であるジョンに、裏社会に詳しいホワイティの協力が欲しいと頼み込む。
乗り気でなかったジョンは、それでもコノリーがこの地域で仕事をしている事をホワイティに伝えた。

コノリーはホワイティに会い、アンジェロ・ファミリーを潰すために協力してくれと申し出る。ホワイティは密告者になる事を嫌ったが、自分にとってもメリットがあるので「情報提供」と言う事で承諾。

コノリーはホワイティを利用する事を上司のマクガイアに報告。マクガイアはサポートにモリスを付ける事にした。


内妻のリンジーと息子のダグラスに会いに行くホワイティ。学校での暴力トラブルを話す息子に「人が見ていないところで殴れば、何もなかったのと同じ」と諭すホワイティ。

コノリーはホワイティに、情報提供者で居る間は殺人などは犯さない様頼んでいたが、ホワイティは、自分に造反しようとしていた仲間の男を射殺し、同じ仲間であるフレミに命じて川べりに埋めた。

ある日、ホワイティがリンジーを訪ねると、息子のダグラスが急に熱を出し、ライ症候群で危篤状態だと告げられた。生命維持装置を外そうとするリンジーを人殺しだと責めるホワイティ。


1981年になってもホワイティによる情報提供はほとんど成果を上げていなかった。FBI内での立場が悪くなるコノリー。
そんな時にホワイティからアンジェロのアジト位置に関する非常に有力な情報が出され、そこに仕掛けた盗聴器により、アンジェロ逮捕に漕ぎ着けた。FBI内で英雄に返り咲くコノリー。


ホワイティは、カジノのワールドハイアライを乗っ取る計画を進めており、部下を使ってオーナーのウィーラーを射殺。当時新参として使っていたブライアンは計画に参加させず、口止め料の2万ドルを渡していた。

ブライアンは重度の麻薬患者であり、ウィーラー殺害の報道で怖くなってFBIに逃げ込み証言した。コノリーは麻薬患者の戯言としてこれを無視。
コノリーはこの件についてホワイティに聞くが、何も答えなかった。情報源がブライアンだと悟るホワイティ。

警察に相手にされず、追い出されたブライアンの前に現れたホワイティ。まず足を撃ち、十分苦しめてから射殺。

フレミの愛人、デボラが警察に捕まり、その身柄を引き取りに行ったホワイティとフレミ。デボラは、警察で何も話していないと言った。それを信じた様に見せかけ、デボラを新しいアパートに案内、絞殺してしまうホワイティ。その後始末を命じられるフレミ。


FBIに新しい検事であるフレッド・ワイシャックが着任。様子見がてらレッドソックスの試合チケットを持ってコノリーが訪れるが、ワイシャックは拒否。畳みかける様に、この地でなぜホワイティだけ逮捕されないかについてコノリーを問い詰める。

ホワイティの母親の死。


コノリーの家でホワイティ、モリスとの会食。モリスはホワイティの組織に深く組み入れられていた。ホワイティとの関係を不快に思う妻のマリアンヌ。会食の席に出ず、寝室に籠った彼女のところへ行き、顔を出さないのは失礼だと、抑制した脅迫をするホワイティ。崩れ落ちるマリアンヌ。

FBIのワイシャックとマクガイア。ホワイティとコノリーの関係を疑い、マフィアの家宅捜索を敢行。そこで捕らえられたモリス。モリスは罪の軽減と引き換えにホワイティとコノリーの関係を全て自白。

ギャングの一味は全て逮捕され、コノリーも逮捕される。コノリーはホワイティに関する全ての証言を拒否。


ビリーの元へ電話。ホワイティだった。しばらく居なくなる、と。

ビリーは上院議員の後、マサチューセッツの学長になる予定だったが、ホワイティと連絡を取っていた事が知られ、辞任を余儀なくされた。
コノリーは第二級殺人で服役。


2011年、ホワイティは通報により逮捕された。逃亡期間は16年。
本物のジェームズ・ジョセフ・バルジャーは、2つの終身刑を受け、余罪でさらに5年の刑を受けた。


感想
まずジョニー・デップの風貌に驚いた。一部では役作りのため自分の毛を抜いた、との情報があったが、それは特殊メイクだったらしい。ただ、どれだけしっかり見ても地肌にしか見えない。
まあ、そこばかりに目が行っても仕方ないが、抑制した演技が実話の重みを感じさせた。

彼は15年ほど前に「ブロウ 」という作品でギャングを演じているが、そちらの方が役者っぽい。逆に言えば今回のリアルさは彼の15年間の成長として見る事も出来る。


ホワイティを主役としているが、事の発端はコノリーがマフィアという巨悪を潰すために小さな悪を利用しようとして始まったミッション。

コノリーは並みのギャング以上のワル。
ただ、最後までホワイティを守ろうとした「仁義」にかけては固いものがあり、その辺も並みとは違う価値観があったのだろう。






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