監督 オリヴィエ・メガトン
脚本 リュック・ベッソン
キャスト
リーアム・ニーソン ブライアン・ミルズ
フォレスト・ウィテカー ドッツラー
ファムケ・ヤンセン レノーア
マギー・グレイス キム
ダグレイ・スコット スチュアート・セントジョン
サム・スプルエル オレグ・メランコフ
リーランド・オーサー サム
ジョニー・ウェストン ジミー
予告編
https://www.youtube.com/watch?v=lEAqWg1T-88
あらすじ
オフィスに呼び出される男。そこには数人の武装した者がおり、男を脅して金庫を開けさせる。だが金はない。
お前の社長が金を借りて返さない、とリーダ格の男が話し、社長に電話をする。その後社員の男が射殺される。
娘の誕生日用の大きなパンダのぬいぐるみを買い、キムのところへ向かうブライアン。
一方アパートのトイレで妊娠検査薬を前に深刻な顔のキム。
訪れたブライアンに対し明るく応対するキム。
その晩、元妻のレノーアがブライアンを訪れた。現夫のスチュアートとの仲がどうしても継続出来そうにないと悩んでいた。レノーアはブライアンへ暗に気持ちを伝える。ブライアンもそれに応えるが「スチュアートの事が済んでから」と自分を自制する。
その後レノーアの夫スチュアートがブライアンを訪ねて来た。現在レノーアと問題を生じているが、解決するまでレノーアと逢わないで欲しいという申し出。ブライアンは承知した。
翌日、レノーアからメールで「大事な話があるからベーグルを買って欲しい。家まで行く」との連絡が来る。言われた様にベーグルを買い、戻ってみると、自宅のベッドの上でレノーアが死んでいた。そこへ丁度タイミング良く到着する警官。匿名の通報。ブライアンは何とかその場を脱出。追跡を部下に指示するドッツラー警部。
レノーアの車からスマホの通話記録データを吸い上げて、彼女が立ち寄った店を突き止め、その店に向かうブライアン。警官を装って店員に聞くが知らないという。事務担当に防犯カメラ映像を見せてくれる様頼んでチェックを始める。ブライアンの足取りを追う刑事たち。
レノーアが店に来た映像が見つかり、バンで乗り付けた男たちに彼女が拉致された事が判明した。そこに刑事たちが乗り込んで来ても動かないブライアン。そしてあっさりと捕まってしまった(その時にさりげなくクリップを手に持つ)。
簡単に捕まったブライアンに対し「注意しろ」とドッツラーが部下に指示したにも関わらず、ブライアンはパトカーを乗っ取って脱出。その後パトカー備え付けの端末を使って店から取り込んで来た防犯カメラ映像のデータを送った。
警察から盗聴されているキムに何とか会うため、彼女が毎朝コンビニの同じ場所から飲むドリンクにメッセージを入れ、大学のトイレで会うことが出来たブライアン。これから真相を突き止める事を伝えて、再び警察から逃れる。キムは妊娠した事を話すが、今はそれどころではない。
事務所から出て来たスチュアートを追うブライアン。だが途中で襲われて車ごと崖下に落とされた。炎上する車。
ブライアンを襲った車が店の前に停まっている。そこに乗り込み全員を仕留めるブライアン。最後の男に背景を喋らせようとしたが、自ら口に銃口を突っ込んで自殺した。
スチュアートが行き着いた場所に現れるブライアン。この事件にスチュアートが関わっているという予感があった。
仕事の関係でオレグ・メランコフとつきあいがあった。この男はロシア系犯罪組織のボスであり、スチュアートはこの男との取引で大きく儲けていた。だが最後の取引で損失を出し、メランコフからの借金が返せなくなった。
レノーアはメランコフが殺したのだと言う。
ブライアンは、危険がキムに及ぶと考え、サムたちの協力を得てキムを確保し、隠れ家に行く。メランコフと対決するため、スチュアートをオトリにしてメランコフの事務所へ乗り込む計画を立てる。
スチュアートがメランコフに金を返すという電話をして、アポを取り付けた。
メランコフのビルは警護が厳しく、専用のエレベータで別室からコントロールしていた。金を持ったスチュアートがまずエレベータに入り、カメラに認識させた後ブライアンとチェンジ。ブライアンは単身で乗り込んだ。
手下どもを全て倒した後、メランコフとの銃撃戦。最後に何とかブライアンが勝つが、瀕死のメランコフはレノーアを殺したのは自分ではないと言う。スチュアートが、レノーア殺しを彼の仕業に仕向け、ブライアンの目をメランコフに向けさせたのだ。
その時、待機の車の中で、仲間たちを撃ってスチュアートがキムを連れて車で逃げるところだった。
エレベータを降りるブライアン。メランコフのポルシェで追う。キムの携帯のGPS信号を追うと、行き先が空港だった。
空港に着き、プライベート・ジェットでキムを連れて逃げようとするスチュアート。ブライアンは滑走路内を全速で追う。
離陸寸前の機体前輪に体当たりし、ジェット機はノーズを地面にこすり付けて減速。機から脱出したスチュアートがキムを人質にした。
キムがスチュアートの体を突き飛ばした瞬間、ブライアンの銃が火を吹いた。倒れるスチュアート。だが死んではいない。
多分スチュアートはコネも使って数年で出所するだろう。その時こそ自分が殺してやると宣言するブライアン。
海辺の桟橋に座って話すキム、彼氏のジミー、ブライアンの3人。お腹の子供をどうするのかについては二人の決断を尊重すると言うブライアン。キムはしばらくの沈黙のあと「もし女の子だったらお母さんの名前を付ける」と言う。ジミーがその手を取った。
感想
シリーズ3作目。予告編でレノーアが死ぬ事は知っていたが、いきなり序盤で死んでしまったのにはちょっと気が抜けた。
相変わらずのハデなカーチェイス。あげくにパーキングタワー内で車が爆破され、ビルの壁面もぶっ壊れる。これだけの事をやっておいて最後、罪に問われないなんて「間違ってる~ウ!!」
スチュアート役は、1作目ではずいぶん年寄りやなー、と思っていたが今回は役者が違っていた。
しかし亭主が犯人だったとは、シナリオ的にはイマイチ。シリーズものであるなら、変えないという安心出来る部分を固めておく事も大切。
キムは大学生という設定だが、さすがに無理がある。1983年生れだから今31歳。1作目での設定は17歳で、この時25歳。これならまあ違和感なかったけど、そもそも2作目の公開が2012年と4年経っているのに映画の設定では事件の数ケ月後の話。今回はそれから1~2年後の設定とはいえ、やっぱ苦しいよね。それに前作から彼氏変わってるし。
2作目であれだけスパルタンな活躍したんだから、万一に備えてサバイバル教育を施していたとか膨らませれば、全く違った3作目になっていたろう。
それから犯罪組織ボスのメランコフ。いくら風呂から飛び出したとはいえ、スッ裸にブリーフって何よ。ロシアではブリーフ主体なのかね(それも白)。こっちも飛び出すんじゃないかとハラハラ(笑)。せめてトランクスにしてよ。
瀕死の人間にわざわざ種明かしさせる。この辺、あまりにも安直だ。
それからムカついたのは携帯でブライアンがドッツラーに言う捨てゼリフ「Good Luck」という言葉。これは2作目での貴重なキーワード。シリーズを知っている人にニヤリとさせたいのだろうが、陳腐で姑息で、全くいけてない。
アクションで特に気になったのは車の体当たりでジェット機の前輪を吹っ飛ばすところ。航空機で一番丈夫なのは脚周りであり、体当たりしたところであんなに簡単に壊れない。むしろ機体と一体のまま機首がグィーンと回頭するというのが妥当なところ(そうなったとしてもコースアウトして飛行の阻止は可能)。
リュック・ベッソンは、今回は外したナぁ・・・・・