NICE FLIGHT！（ナイスフライト）テレ朝系 2022年

脚本　衛藤凛
演出　宝来忠昭、木内健人

キャスト
倉田粋（くらたすい） - 玉森裕太　副操縦士
渋谷真夢（しぶやまゆ） - 中村アン　航空管制官
喜多見七海（きたみなみ） - 吉瀬美智子　機長
酒木ジェームス（さかき） - 尾上右近　整備士
酒木ショーン　　- シモン・イヴァノフ　ジェームスの息子
飯塚理香子（いいづかりかこ）- 黒川智花　チーフパーサー
夏目幸大（なつめこうだい） - 阿部亮平　航空管制官
河原かすみ（かわはらかすみ）- 玉城ティナ　管制官訓練生
本谷光希（もとやみつき）　　- 筧美和子　粋の元カノ
岡島瑛人（おかじまえいと）　- 佐伯大地　粋と同期
村井雄太郎（むらいゆうたろう）- 丸山智己　七海と同期

相関図

感想
「報道ステーション」の直後に始まるドラマで、今まで「真夏の少年」や「妖怪シェアハウス」を観ている関係からこれも視聴。
最近同じ時間帯でまた中村アンが、若者と年の差恋愛モノをやっている（青島くんはいじわる）ので、ちょっと懐かしくなって振り返り・・・
JAL（日本航空）全面協力の下に作られたドラマ。
主演はキスマイの玉森。適切な管制をする真夢が気になる粋だが、訓練生のかすみが「あれは自分」と言ったことで、各人の繋がりが微妙にズレて行く。
恋愛に臆病な女性、という役柄は中村アンにピッタリ。
けっこう体も鍛えていて「美ボディ」らしい。
毎週そこそこ盛り上がりも設定され、飛行に関するやりとりも確かなものであり心地よい。
ドラマはさほど深いものではないが、印象は良かった。

あらすじ
第1話「ツイてるコーパイ登場!」
機長の喜多見七海とペアで旅客機を操縦中のコーパイ（副操縦士）倉田粋は業務歴3年。

羽田空港への着陸時に、マイクロバーストの発生を東京アプローチから告げられる。

羽田管制塔の管制官渋谷真夢が適切な管制を行い無事着陸。

粋は感謝の言葉を言いかけるが、無線を切られてしまった。

最近よく聞く声。
粋はその管制官にキチンと礼を言いたいと思い、友人の整備士酒井ジェームスに相談すると「交流会（合コン）をしろ」

一方管制室では、訓練生の河原かすみが実地訓練を受けていた。監督者は夏目幸大。パイロットとの接点が欲しいかすみ。

さっきの真夢と粋のやりとりも知っていた。
真夢の働き方を参考にする様かすみに言う夏目。真夢は1ケ月前羽田に来る前は、青森空港で働いていた。
通路で偶然真夢を知る粋だが、彼女が声の主とは知らない。
真夢は、CAの飯塚理香子と同じ青森出身で友人。

理香子から合コンの誘いを受け、ジェームズを連れて行く粋。

女性側は理香子、真夢、かすみ。粋が、探している管制官の事を皆に訊く。かすみが真夢のことを言いかけるがやめる。
ジェームスが、お礼も聞かずに通信を切る相手を怒ると、管制官がいかに時間に追われる仕事かを説明する真夢は、お礼の時間はロスだと言った。だが粋は「大事なこと」とそれに反論。
合コンの帰り、かすみはその管制官は私ですと粋に言った。
連絡先を交換する二人。
かすみと別れた後、動かない自転車に苦戦している真夢を見つけ、修理してやった粋。

那覇空港からの帰り便を操縦する粋。

濃霧で着陸が遅れたが、真夢の適切な管制で無事着陸。
粋が「ありがとう」というと「お帰りなさい」と返す真夢。
だがその声をかすみだと思っている粋。
17年前を思い出す真夢。初めて飛行機を目にした日。
粋の家族が写真を撮っているのを見る少女。

第2話「搭乗訓練で運命の再会」
ジェームスに、あの声の主がかすみだとは思えない、真夢の方が近いと言われる粋。七海もそれに同意（経験を積んでいる）

真夢の部屋。散らかり放題で冷蔵庫もガラガラ。
一方粋の部屋はスッキリ片付いている。

管制官がコックピットに入り、パイロット業務を知る訓練に臨む真夢。パイロットは七海と粋。行先は青森空港。
この日の管制官は真夢ではないが、それをかすみだと思い込んでいる粋は、真夢と話が合わない。
飛行が終わり一泊する粋だが、新幹線で戻る七海から、真夢が落としたキーホルダーを預った。
ホワイトインパルス（冬期の空港除雪隊員）の事を知りたい粋は、ある隊員の家を教えてもらう。
野菜を運ぶ男性を助けて家まで送ると、そこに真夢がいた。
粋が会いに来たその隊員は、真夢の祖父勝成だった。

マスコットの付いたキーホルダーを真夢に渡す粋。
夕食をよばれながら、ホワイトインパルスの仕事を称える粋。

真夢の回想。母親が若くして生んだため、祖父母に育てられた。
管制官になってもずっと青森に居たがる真夢を、祖父が強制的に羽田へ出した。勝成と話し、気に入られる粋。
粋と話す真夢。子供の頃から、いつか母親が飛行機でやって来ると思い見続けていた。飛行機を飛ばす手伝いをしたくてこの仕事を選んだ。連絡先を交換し合う二人。

高松行きの便で離陸準備中に管制官の声が。それは真夢。
かすみから電話が来てシミュレーター訓練中だと言った。
あの時の声の主が真夢だとようやく分かった粋。

第3話「探していた"声の人"に気づく時!」
ターミナルで夏目と知り合う粋。互いの仕事を紹介。
かすみの、早く実地訓練がしたいとの希望を受けて、夏目が管制の初仕事を与える。真夢が横でサポート。だが夏目にいろいろ注意されて文句ばかりのかすみ。元々CAになりたかったという。
その次の訓練でバードストライクが発生し、その対応が出来なかったかすみ。夏目と真夢でそれを収めた。
かすみに反省の色がなく険悪になるが、二人を食事に誘う真夢。

そこは以前合コンをしたジェームスらの行きつけの店「餃子のポー」。ジェームス、粋と話す理香子（実は整備士の彼希望）息子ショーンの母親はCA。離婚したが今でも仲良しだという。
そこに真夢が夏目とかすみを連れて来た。合流して皆が話す。
飛行機の話の流れで夏目が、粋を救った時の管制が真夢だった事を話すと頷く粋。粋が知っていた事に驚くかすみは、ショックで出て行った。追いかけて何とかとりなそうとする粋だが、かすみは管制官を辞めると言い出した。

翌日。かすみは退職願を持っていたが、悪天候のため機内で不調を訴える乗客が出て混乱。何とか収めたメンバーたち。
夏目がかすみに謝った。夏目は、本当はパイロットになりたかったが身体検査に受からずこの道に。かすみの姿を自分に重ねてしまったという。今は管制官になって良かったと思っている。
真夢から預かった、管制官のための資料をかすみに渡した夏目。
受け取るかすみ。

雨の日。粋が傘を差し出して真夢と一緒に歩き始める。

管制官に感謝している、というキャプテンの言葉を伝える粋。
そしてあの時、真夢が救ってくれたと分かり、嬉しかったと伝えた粋。

第4話「真夏の海! キャンプで2人きりの朝!!」
ジェームスからシッター不在でヘルプ要請があり、彼の息子ショーンを一晩預ることになった粋。

キャンプに行く計画があると話すショーン。
一方真夢を訪ねる理香子は、ジェームスを好きだと告白。
そこに粋からの電話。話しているうちに粋が皆で一緒にキャンプに行こうと提案。理香子もノリノリだが、粋のビデオ電話の先にグランドスタッフの光希がいた。驚く真夢と理香子。
実家の美容室に顔を出した粋。弟は原宿の美容室勤め。

キャンプ当日。夏目とかすみも参加。車二台で向かう。

ジェームスに近付く理香子だが、ショーンが一番で恋愛する気はないと言われてしまう。
ビーチバレーに負けた罰で、プリンの買い出しに行った真夢と粋だが、途中でバッテリーが上が上がってしまう。
男たちが絡んで来るのを避けるため、恋人の振りをする二人。
パイロットを目指したいきさつを真夢に話す粋。

無事に戻った真夢と粋。夜は皆でゲームを楽しんだ。
理香子と話す真夢。二人は高校時代からの付き合い。

翌朝、真夢が外に出ると粋がいた。
野鳥を見に行こうと誘われ出掛ける真夢。
バードウォッチングを楽しむうちに朝食の時間になった。
「もう少し見て行きませんか」の声に誘われて、粋の腕に手を回す真夢。

そんな姿を夏目が見ていた。

第5話「花火フライトの約束! 思いを伝える瞬間!!」
同期の岡島と食事をする粋。岡島は国際線に移行したいが、その気持ちを七海に見透かされて注意を受けていた。七海と飛んでいたい粋に「移行訓練は同期がペアだ」と言う岡島。
そんな二人の様子を見る七海の同期パイロット村井は、ボーイング767から787への移行訓練の担当教官。

ショーンに機上からの花火大会を見せるため、光希に頼んでチケットを取ってもらう粋。自分と真夢の分も。
あの日夏目に見られてすぐ手を離した真夢。粋は手を繋ぐのが早すぎたと後悔し、真夢は手を離したことを後悔していた。
振られたけどちゃんとしたくて、と光希に説明する粋。
粋が誘うと真夢も「行きます」と答えた。

だがその日のフライトで、到着を遅らせられない乗客（世界的バイオリニスト）がいた。到着予定の福岡空港は悪天候。機転を利かせて北九州空港に降りた粋。次いで福岡空港で残りの乗客を降ろしたが、真夢との約束には間に合わない。管制で知る真夢。
遅れて着いた粋に、真夢がフライトをキャンセルしたと伝える光希。展望デッキに向かった粋。そこで真夢が待っていた。
「約束したから」と言う真夢に「好きです」と告白する粋。
振られていると思っている粋は「返事はいいです・・」
真夢の方がら抱き付いた。そしてキス。

一方、展望デッキでの夕食に真夢を誘い断られた夏目は、かすみを誘う。それを知ってか、高いものばかり注文するかすみ。

第6話「パイロットと恋する宿命? 新たな訓練開始!」
気持ちを確かめ合った粋と真夢。空腹に気付き「うち来る？」と誘う粋。粋の作る料理を手伝う真夢だが、はっきり言って下手。
今まで互いを苗字で呼んでいた二人は「真夢」「粋」と呼び合うことにした。食事のあと「泊ってく？」の声にも帰る真夢。

移行訓練の開始を真夢に伝える粋。「頑張って」
訓練の基本は・座学　・シミュレーター　・実地訓練
シミュレーターの教官は村井。粋と岡島がペアで受ける。
だが粋を敵視する岡島。

「餃子のポー」で食事をする夏目、かすみ、理香子と真夢。
移行訓練が始まるとなかなか会えなくなると言う理香子。
ショーンの誕生パーティーに招待された4人。
格納庫へ、767に挨拶しに行く粋。移行訓練が終わり787に乗ることになれば、この機やジェームスとの接点も減る。
勉強中の粋は、真夢とは電話で話すだけ。受け入れる真夢。

シミュレーター訓練ではバディと共にイメージトレーニングや情報共有が必要だが、粋を受け付けない岡島。
かすみの勉強に付き合う夏目だが、真夢に気があることを知っていてディスられる。だが夏目を多少意識しているかすみ。
粋の家に二人で居るところへ粋の同期が押しかけて来た。
帰りがけに3人が、粋と光希が付き合っていたと話しているのを聞く真夢。訓練中に別れたらしい。

ショーンの誕生パーティー。その頃はまだ訓練中の粋。
村井から岡島との対話不足が指摘されるが、受け付けない岡島。
訓練が終わり、光希とお茶をしていてパーティーを思い出す粋。
ショーンをおぶって帰るジェームスに寄り添う理香子。
酔った真夢を夏目が送りかけたところで、粋が来て代わった。
自虐的な真夢を「ごめん」と抱き締める粋。

翌朝。寝顔を見られていた事に仰天する真夢。おはようのキス。
食事を終えた時、テーブルの上のスマホに目を止める真夢。
そこに光希から「また会いたい」のメッセージが。
そして真夢には青森から「じいちゃんが」との電話。

第7話「最終章! 思い合うからこそ…すれ違う二人!!」
電話をくれたのは叔父。すぐに青森に飛んで帰った真夢。
熱中症で倒れたのだという。幸い回復した。これまでも体調を崩したことはあったが、口止めされていたと言う叔父。
一方健康診断をクリヤー出来たと電話をかける粋だが、元カノの光希が気になってすぐ切る真夢。
勝成はすぐに帰れ、と新幹線チケットを渡した。

「餃子のポー」で食事をする七海と粋のところへ村井と岡島がやって来る。なぜ粋とペアなのかと抗議する岡島。

これまでの副操縦士としての経験が大切。そのために違うタイプのパイロット同士を協力させると諭す村井と七海。
岡島と粋は協力していくことを決意。
エリートコースの岡島が羨ましかった粋の一方で岡島は、人の心を掴みいいフライトをする、との七海の言葉を分かっていた。
会食の礼を言う村井に「しばらく飛べない」と言う七海。

粋からメッセージを受けても光希が気になり返信出来ない真夢。
シミュレーター訓練の最終試験に挑む粋と岡島。
真夢の疲れが気になる夏目は、もっと僕を頼って下さいと言う。
試験に受かった粋と岡島。そんな粋を引っ張り出す光希。
その姿を目にする夏目と真夢。
スカイウェディングに連れて来られた粋。結婚すると言った光希。自分で直接伝えたかったという。「おめでとう」と粋。
「今度は失敗しないように」と応援する光希。

粋に声をかける夏目。祖父が倒れたことで真夢が疲れていると教えた。何も知らずに愕然とする粋。
真夢に会う粋だが、光希のことでこじれまくっている真夢。
夏目のことを「気になるんです」と言うかすみ。
職場の移動を考える真夢。

自分の宝箱を開ける粋。家族でハワイ旅行した時の写真や搭乗チケットが入っている。
真夢に、フライトが終わったら会いたいと電話する粋。
真夢も話したいことがあると言い、粋の部屋で待つことに。

その日は粋の「787」初フライト。
ジェームスの手配で粋の両親も乗っていた。
一方七海は視力検査で引っ掛かって業務停止中だった。
粋の部屋の鍵を開け、中で待つ真夢。宝箱の搭乗券を見つけ、あの日展望デッキで会った少年が粋だったと気付く。その時粋は「管制官になりなよ。僕はパイロットになる」と言った。
その言葉で管制官を目指した真夢。

飛行終盤。着陸態勢に入るところへ海外の旅客機が誤進入して来た。何とか大事には至らなかったが、顔面蒼白で手も震える粋。

第8話「最終回!!愛と奇跡のテイクオフ」
無事着陸したものの、気落ちする粋。真夢の出迎えにも冷たい。
謝る夏目。真夢が青森に帰った事を話してしまった。また光希のことは結婚の報告をしただけだという。
実家の美容室を手伝う粋。何かを感じた母は、どんな仕事をしても粋は粋だ、と励ます。そんな時に村井から電話が。

粋に会った村井は話す。大学のグライダーサークルで事故が起き、危うく命を落としかけた。恐怖心でパイロットを諦めかけたが、教授から「空の怖さを知っているから飛ぶのだ」と言われて立ち直ったという。「空を飛べ」と言う村井。
粋の実家の美容室を訪ねる真夢。そこに粋が帰宅。
初めは冷静は話していた真夢だが「なんかムカついて来た」と、空を飛ぶ業務について、パイロットだけでなく様々な人が関わって成り立っていると話す。「管制官も」
「私たち、一緒に飛んでるんでしょ」と背中を押す。
粋は過去の記憶がよみがえり、展望デッキで会った女の子が真夢だったと気付く。

村井とペアで搭乗する粋。客として乗っていた七海。
この便で千歳まで無事にフライト出来れば、次は国際線。
そんな中、離陸間もなく体調不良を訴える客が出た。機長の村井に連絡を入れる理香子。機内に医師はいない。
粋に意見を求める村井。一番早く陸に着くのは羽田に戻ること、と判断した粋。羽田の管制塔にも連絡が入る。
悪天候で操縦が厳しかったが、直前で回復して粋が着陸させた。
七海は「やっぱり空を飛びたい」と復帰を決心する。

戻った粋を出迎える真夢。二人で展望デッキに行った。