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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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サイエンスzero「ウイルスでがんをやっつけろ!最新治療の新戦略」NHK Eテレ10/9放送

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感想
先日この番組で、免疫細胞を遺伝子操作でパワーアップする話を知った(コチラ)が、ウイルスまで治療に利用するとは、大したことを考えるものだ。
ただ、やはり怖いのは「しっぺ返し」
神の領域と言われる部分にまで踏み込んでいる様な気がするのは、杞憂なのか?


内容
司会  井上咲楽、浅井理
ゲスト 藤堂具紀(東大医科学研究所 教授)


ウイルスは増殖すると破裂し、他の細胞に感染する特性を持つ。もしがん細胞に入れば同様に破裂する。
その特性を利用した治療薬を開発した。

 

1年生存率15%だった脳腫瘍が84.2%まで向上。

「100%治らない病気」に治療の可能性。

がんがウイルスに弱い事は以前から言われていた。
ウイルスを遺伝子操作でコントロール。
ウイルスの二大目的
①DNA合成に必要なたんぱく質を作れ
②とり付いた細胞を自滅させるな

これを出来なくする事が治療に直結。

使うものは「単純ヘルペスウイルス1型
二つの遺伝子を書き換え
①ICP6(DNA合成に関わる)の作動阻止

②ɤ34.5(細胞自滅阻止に関わる)をなくす

このウイルスは1995年、アメリカが既に開発していたが、効き目が弱く悪性脳腫瘍治療には不十分。
改変の追加
③α47(免疫細胞からの逃避)をなくす
これら三つの改変で、二つの時の10倍の効果を得た。
悪性脳腫瘍治療薬「デリタクト」として2020年承認。
あらゆるがんに効く→現在動物実験進行中

ウイルス療法の利点:治療後、免疫細胞ががん細胞を認識するので、その後の免疫維持に寄与。
今後一つの治療ジャンルとして確立されるだろう。

 

 

今日の一曲
Crown Heights Affair - Dreaming A Dream(1975)


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