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Channel: 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)
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機動警察パトレイバー 2 the Movie 1993年

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機動警察パトレイバー 2 the Movie 1993年


監督 - 押井守
企画 - ヘッドギア
原作 - ヘッドギア
原案 - ゆうきまさみ
脚本 - 伊藤和典
演出 - 西久保利彦
作画監督 - 黄瀬和哉
美術監督 - 小倉宏昌

篠原 遊馬 - 古川登志夫
泉 野明 -    冨永みーな
後藤 喜一 - 大林隆介
南雲 しのぶ - 榊原良子
太田 功 -     池水通洋
進士 幹泰 -   二又一成
山崎 ひろみ - 郷里大輔
シバ シゲオ - 千葉繁
榊 清太郎 -   阪脩
松井刑事 -    西村知道
荒川 茂樹 -   竹中直人
柘植 行人 -   根津甚八


1999年、東南アジア某国でのレイバー戦闘。敵と遭遇するが、発砲許可が出ないまま攻撃され、男1人だけが生き残る。


それから3年後。バビロンプロジェクトは終了し、レイバーの所有数も減少して各地に拡散して行き、特二課も再編となる予定だった。
南雲は「柘植学校」の卒業生だった。柘植がPKOから戻った後に行方不明となってから3年が経っていた。




横浜ベイブリッジがミサイルで爆破される事件が発生。陸自のF-16らしいとの報道が広がる。
そんな時に陸幕調査部の荒川と名乗る男が後藤と南雲を訪ねて来る。ビデオテープを持って来ていた。爆破した機体は最新ステルス機であり、陸自はそれを持っていないという。
冷戦終結後、軍備増強を図らない日本政府に対し危機感を持つ集団があった。平和ボケした日本に対し軍事的茶番劇を仕掛けるのが今回の目的だった。26年前のミグ25亡命騒ぎの様に。ただ、本当に橋を爆破してしまったのが誤算。これを仕掛けた者を探し出すのが後藤への依頼。断る後藤。
柘植行人はその集団の創立以来のメンバーだった。


F-16 3機が三沢基地を発進して南下しているとの情報が入る。スクランブル発信するが相手の姿は見えない。情報が交錯した結果、本部がターゲットの撃墜を命令。だがその後標的が消失。幻の爆撃演出。

柘植学校。「多目的歩行機械運用研究準備会」。レイバーの軍事転用に成果を上げた。高温多湿のため軍用に向かない熱帯雨林でレイバーがどうなるかの実戦。柘植は志願してそこに身を投じた。




荒川の話す「俺たちが守るべき平和」。
冷戦以降の代理戦争、内戦、紛争。それらを前提とした血まみれの経済的繁栄。戦争への恐怖に基く「なりふり構わぬ平和」、不正義の平和。正義の戦争と不正義の平和の差。戦争が平和を生む様に、平和も戦争を生む。


過剰反応した警察幹部が三沢基地に外出禁止令を出し、基地指令官を連行する。反発した三沢基地の部隊が篭城する事件に発展。他地区にも伝播し、これらに対応するため警備部に出動命令が出され、特車二課も練馬駐屯地への出動指令が出される。
だが特二のレイバーは起動せず後藤は「故障」と居直る。

荒川よりTEL。各省の幕僚長が辞任。だが時期を失した。政府は警察を逆恨みし、自衛隊による鎮圧を推進。

松井による調査の連絡。金の流れから追跡。「新帝都航空」倒産寸前だったのを「東亜安全保障」が買収。その後飛行船3機を購入して運用中(都内を定期周回)。その会社がベイブリッジ襲撃の1週間前に大きな買い物(3つ)。
更に調べを進めるために「新帝都航空」に潜入する松井。だが捕まる。
柘植からの連絡を受け、会いに行く南雲。雪の降る水路の船上での再会。そこへ荒川たちが突入。辛くも脱出する柘植。後藤が荒川に情報を流していた。




埋め立て地から発進する3機の武装ヘリ。
目覚めた松井。発進する3機の飛行船が出発するのを見る。ヘリは特二課のレイバーをことごとく破壊。更にヘリは連絡橋、通信設備を次々と破壊、飛行船からの妨害電波で都内に展開した自衛隊を孤立させて行った。


警察幹部に召喚される南雲と後藤。この期に及んで権力闘争に汲々とする幹部に見切りをつける後藤。
犯人は情報中断、混乱が目的。クーデターを偽装したテロ。首都を舞台にした「戦争」という時間の演出。この解決には犯人を逮捕してこの状況を終わらせるしかない。
榊を介して旧第二小隊メンバーを招集する後藤。


飛行船を攻撃する警視庁ヘリ。だが攻撃を受けた無人飛行船はプログラムに従い、都市に着陸してガスを放出。それは無害だったが、飛行船内部には別のボンベもあり、有毒ガスが出る可能性を否定していない。




荒川が出す埋め立て地の写真。ここに敵本部があり、ここのパラボラアンテナから飛行船に指令を出していると言う。だがヘタに攻撃すればそれが飛行船起動のトリガになる恐れがある。

写真の出所は米軍。この事件は当初から米軍の監視下ににあり、明朝7時までに事態が打開出来なければ米軍が直接介入する。第七艦隊も西進中。在日米軍基地でも出動準備中。これは米軍にとってはチャンス。そうなればこの国はもう一度戦後からやり直す事になる、と言う荒川。

埋め立て地潜入の計画。松井が持ち帰ったディスクの解析。

後藤は荒川を逮捕。荒川の情報は正確すぎた。後藤の推定では、荒川は同志。政治的デモンストレーションの筈だったのを柘植が本気で戦争を始めようとした事で荒川が窮地に陥った。決起前夜に柘植を捕まえるチャンスがあったのに見逃したのは、自身の手で柘植を押える必要があったから。




埋立地へ続く地下通路での戦いを制して埋立地に着いた南雲。柘植が3年前に南雲に宛てて出した手紙。その時は意味が判らなかった。「気付いた時には遅い」と言う柘植。南雲は柘植を逮捕する。
ヘリの中で松井が「何故自決しなかった?」と問うと「この街の未来を見ていたかったのかも知れない」。



感想
現在の平和がいかに脆弱なものかを思い知らせる仮想体験。
たかがアニメとは言えないが、この程度の理論武装で行動を起こすこと自体が「浅い」という事かなぁ。
まあ「集団的自衛権」とか最近与党も意識が高まっている様だし、この時期に鑑賞してみるのもいいかも。


この頃の押井守はとんがっていて好きだった(スカイクロラなんて作ってんじゃねえよ)。







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